ほたて

どうもホタテです。

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最近の記事

金字塔 落ちる夕陽は冥土の土産 意識揺らめき影もまた

19世紀の覇権国家イギリスから出発し、ローマ帝国で栄えたイタリア、そして古代ギリシャの哲学者が集まったアテネの上空を通過し、飛行機はエジプトに向かっている。まるでこれまでの歴史が5時間というフライトにキュッとまとめられたみたいに、そしてそれを逆再生するかのように、歴史上の大都市を飛び越していく。アフリカは人類が誕生した場所でもあるのだから、もっと大きなスケールで考えてもいいのかもしれない。とにかく、飛行機は予定通りカイロ国際空港に到着した。 入国ビザを取ってすぐに入国できた

    • モネ『睡蓮』に見るジャポニズム

      クロード・モネは19世紀から20世紀初頭にかけて活躍した印象派を代表するフランスの画家です。代表作は『印象ー日の出』『積み藁』などで、「光の画家」と呼ばれるにふさわしく、繊細で、生命感の溢れる作品を多く残しています。 特に『睡蓮』は世界中、そして日本でも人気の作品であり、その風景は抽象的でありながらも、一度見たら忘れられないほどに印象的なものです。 今回は、そんなモネの代表作『睡蓮』と日本文化の関わりについて。 印象派の巨匠 モネ19世紀以前、美術の世界は長い間鎖国状態

      • ローマで芸術を食べて

        海外旅行に行く時はいつも緊張する。すでに2回も1人旅をして、東欧では度重なるアクシデントに悩まされたので、緊張することも無いだろうと思ったが、そうでもないらしい。日本とは全く異なり、知り合いがいるわけでもない場所に行くわけだから無理もないだろう。今のところ、旅程は順調に進んでいる。ターミナルを間違えることもなかったし、飛行機が遅れることもなかった。今、レオナルドダヴィンチ空港からバスに乗ってローマに向かっている。今まで見たどのヨーロッパの都市とも違う景色が広がっていて、羊を放

        • 夜祭り

          ハイドパークのクリスマス ロンドン、ハイドパークのクリスマスマーケットに行った。規模がすごくてマーケットというよりかは遊園地のほうが的確。クリスマスのためだけに観覧車からジェットコースター、ライブ会場まで建設するなんて日本では考えられない。ホットドックとビールを買ってライブ会場に座った。おじさんDJの盛り上げ方がうまくて、会場はかなり活気立っていた。典型的なクラブっぽい雰囲気だったけど、客層はかなり幅広かった。若者の集団が踊ってはしゃいでいたり、それを家族連れが眺めていたり。

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          東欧、クリスマス、列車を待つ

          今日から5日間の東欧の旅が始まる。今はイギリスのガトウィック空港で飛行機の搭乗待ちをしているところだ。始まって早々、いやむしろ始まる前から大変だった。まず、出発当日の電車がストライキの影響で無くなった。最終的に本数が減っただけで、空港に着くことはできたけど、危うく初日に全てが破綻するとこだった。第2の関門もすぐに来た。元々、イギリスからミラノに行ってその日中に乗り換えてからブダペストに行く予定だったが、最初の飛行機の遅延によって乗り換えの飛行機に間に合わなくなった。旅行会社に

          東欧、クリスマス、列車を待つ

          パプリカのパスタ

          サッカー 11月に入ってどんよりとした空気が漂っていたが、ワールドカップが始まって少しだけ活気が戻った気がする。イギリスではサッカーは国民的スポーツであり、その証拠に学校の至る所で観戦会みたいなのが行われている。観戦会と言っても昼を食べるバーにテレビがついていて、それをみんなが盛り上がりながら見てるといった感じ。自分はそこまでスポーツを見る方ではないけど、たまにいると確かに面白い。そんなことを考えてから何日か経ち今日は日本vsドイツの試合だった。結果は日本の歴史的勝利。後半か

          パプリカのパスタ

          冬籠り

          日暮れは16時 ここ最近は陽が落ちるのが本当に早い。14時ごろには陽が傾き出して、15時ごろにはもう夕方ですみたいな雰囲気を醸し出す。16時を過ぎればもう夜。全くやる気が出ない。陽が出てるはずの午前中も雨が降っていることが多く、青空を定期的に摂取しないと生きていけない自分としてはかなり辛い。留学先を選定するとき、スウェーデンを候補に入れていたのだけれど、そっちにしなくてよかった。これ以上に陽が短く、さらに寒いとなると生きていける気が全くしない。 蚊帳の外 秋学期も折り返し地

          街の個性

          フランスのパリ北駅からタリスに乗って、ベルギーの首都、ブリュッセル南駅に到着した。少し遅延もあったが、1時間30分くらいで、しかも陸路で違う国に行けるという感覚が面白かった。エアビーで宿を取ってあったから、そこにスーツケースを置いて、中心地の方に向かった。LEONという緑のネオンが印象的なお店の前で、大学の友達2人と合流した。友達と海外で待ち合わせたのはこれが初めてだった。フランスの1人旅が寂しかった訳ではないけど、少し安心した。ムール貝のワイン蒸しとポテト、飲み物はベルギー

          街の個性

          パリの街は本当に存在していた

          予定より1時間くらい遅れて、シャルル・ド・ゴール空港に着陸した。1時間くらいのフライトだから一瞬だった。2時間かけて大学行くより全然近い。入国審査も自動でスムーズにできて、呆気なさすぎるくらい簡単に入国できた。空港の駅の窓口でNavigo easy という日本のSuicaみたいなものを買ってパリ行きの電車に乗った。電車がこれで合ってるかわからなかったけど、なんとなく合ってる気がするのと、みんな乗ってたから、自分もこれに乗った。 合ってた。パリ北駅は少し治安が悪いと聞いていた

          パリの街は本当に存在していた

          ロイヤルシティ

          朝7:40発の電車に乗ってロンドンに向かった。隣の駅で乗り換えて、ビクトリア駅まで1時間ちょいくらい。車窓から見えるのは野原、羊、牛、丘など、これでもかと言うほどのイギリスの田舎だった。駅についてから早速、ビッグベンに向かった。 ウェストミンスター寺院が途中にあった。ビル群の中にあっても一際存在感を醸し出しているウェストミンスター寺院。それもそのはずで、これでもかというくらい細い柱や技巧が張り巡らされたゴシック様式だから。中に入ることはせず外から少し眺めただけだったが、十分

          ロイヤルシティ

          朝を食む

          Langage café リベンジ 前回の大惨事から1週間が経ち、今週のlanguage cafe はリベンジする気持ちで臨んだ。もちろん、言語はフランス語。今回は無事、初心者用のグループに入ることができた。今回のテーマは「音楽」だったため、みんなで自己紹介をした後、音楽に関係する言葉をネイティブが言って、その意味を当てるというゲームをやった。なんのヒントも無くてもある程度意味が予測できるのは、英語と綴りが似ているものが多く、音だけでも十分推測できるから。その後、みんなのお気

          朝を食む

          紅茶とジン

          Language café (言語カフェ) Langage café という、気になった言語をそのネイティブから学べるというイベントに参加した。もちろん教える側も大学生だから、文法とかそういうのを学ぶのではなくて、会話を楽しんだり、他の言語学習者と交流するのが主な目的。選べる言語は、英語、フランス語、スペイン語、トルコ語、中国語、日本語などで、さらに言語ごとに初心者、中級、上級と別れている。自分は少しだけフランス語を独学していたし、来月はパリに行く予定だから丁度良いと思ってフ

          紅茶とジン

          町へ出よう

          飛行機雲 こっちでは空が広いからなのか、それとも気象条件からなのかわからないけど、飛行機雲がやたら多いし、ハッキリと残る。空を見たときに何本も残っているのを頻繁に見る。おそらく、上空の温度が低くて、飛行機雲が残りやすいから?でも地上はそれほど気温が低くなかったりする。突然雨が降ったり、気温が急激に下がったりと気候が安定しないのも、この地上と上空の温度が極端に違うせいなのかもしれない。 ギリシャのギロピタ イギリスの外食は高い。大学の食堂も例外ではなく、軽い食べ物とドリンクだ

          町へ出よう

          新しい日常

          こっちで初回の授業は「The rise of modern international order 」というやつで、ヨーロッパ近代史を扱う。毎授業ごとに読まないといけない本や記事のリストがあって、それを少し読んだ感じだと、「これまでヨーロッパを中心に見てきた歴史学を見直し、もっと視野を広げて、他の地域との関わりと共に研究しよう」というのが大きなテーマ。初回の授業だったから授業概観でほぼ終わってしまってけど、内容としてはとても面白そう。ただこっちの1年生向けの授業だから、少し内

          新しい日常

          門出

          東路の道の果てよりも、さらに少し奥の方、灰かぶりと名の付く城の城下町で成長した少年は、日本と全く異なる世界、異国に憧れを抱いた。いつの日か訪れたいと思いつつ、あらゆる手段を使ってそれを追い求めるうちに、憧れは次第に強くなったが、時代はそれを拒んだ。やっとの思いでその機会を手にしたのは、二十になる年、留学という形でそれは実現した。長年住み慣れたところから離れるのは名残惜しかったが、今しかないと決めて、九月十二日、残暑の成田空港から出発した。 イギリスのヒースロー空港に着いたの

          前日譚

          カナダのモントリオール空港まで約11時間。 夜はチキンを頼んだ。映画を2本観た。 暇だったし、調べ物もしたかったから有料のWi-Fiを1時間分だけ買ってみた。Wi-Fiのありがたみを実感した。 着いた。キオスクめっちゃ混んでる。友達もいないのに、周りが外国人だらけって怖すぎ。 ホテルのシャトルバスに乗っている。全員外国人だし、みんなフランス語喋ってる。疎外感の塊。ホテルの予約で、間違えて車でくると登録していたらしくて、ミスですって言ったら、裏に確認しに行った後に、今回だけ