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古典文法解説/接続助詞「ば」

古典文法解説/接続助詞「ば」

接続助詞「ば」は、
2種類あります。

・動詞の未然形+《ば》
 『順接仮定条件』

・動詞の已然形+《ば》
 『順接確定条件』
 a.原因・理由
 b.偶然条件
 c.恒常条件

それぞれの訳し方は、

・動詞の未然形+《ば》
 『順接仮定条件』

 「もし、・・・ならば」

・動詞の已然形+《ば》
 『順接確定条件』
 a.原因・理由

  「・・・ので」

 b.偶然条件

  「・・・たところ偶然に」

 c.恒常条件

  「・・・するといつも」

百人一首には、23首。

 

・4番:山部赤人

ラ行四段活用《見る》の
已然形《見れ》+《ば》
原因・理由

・6番:中納言家持

ラ行四段活用《見る》の
已然形《見れ》+《ば》
偶然条件

・7番:安倍仲麿

ラ行四段活用
《ふりさけ見る》の
已然形《見れ》+《ば》
原因・理由

・16番:中納言行平
 (2カ所)

ナ行変格活用《往ぬ》の
未然形《往な》+《ば》

カ行段活用《聞く》の
未然形《聞か》+《ば》

・20番:元良親王
完了の助動詞《ぬ》の
已然形《ぬれ》+《ば》

・22番:文屋康秀

3句: しをるれば
ラ行下二段活用
《しをる》の已然形+《ば》
恒常条件

・23番:大江千里

1句: 見れば
マ行上一段活用
《見る》の已然形+《ば》
恒常条件

・25番:三条右大臣

1句: 名にし負はば
ハ行四段活用
《負ふ》の未然形+《ば》

・26:藤原忠平

3句: 心あらば
ラ行変格活用
《あり》の未然形+《ば》

・28:源宗于

5句: 思へば
ハ行四段活用
《思ふ》の已然形+《ば》
原因・理由

・29番:凡河内躬恒

2句:折らばや折らむ
ラ行変格活用
《折る》の未然形+《ば》

・43番:藤原敦忠

3句:くらぶれば
ラ行変格活用
《くらぶ》の已然形+《ば》
原因・理由



・52番:藤原道信

1句:明けぬれば
完了の助動詞
《ぬ》の已然形+《ば》
恒常条件

・54番:

3句:かたければ
形容詞ク活用
《難し》の已然形+《ば》
恒常条件

・58番:大弐三位

3句:風吹けば
形容詞ク活用
《吹く》の已然形+《ば》
恒常条件

・60:小式部内侍

3句:遠ければ
形容詞ク活用
《遠し》の已然形+《ば》
恒常条件

・68番:三条院

3句:ながらへば
ハ行下二段活用
「長らふ」の未然形「長らへ」
+接続助詞「ば」

・70番:良暹法師

3句:ながむれば
マ行下二段活用
「ながむ」の已然形「ながむれ」
+接続助詞「ば」

偶然条件

・71番:大納言経信

1句:夕されば
ラ行四段活用
「去る」の已然形「去れ」
+接続助詞「ば」

・76番:法性寺入道前関白太政大臣

ラ行四段活用《見る》の
已然形《見れ》+《ば》
恒常条件

・81番:後徳大寺左大臣

ラ行四段活用《ながむ》の
已然形《ながむれ》+《ば》
偶然条件

・84番:藤原清輔

1句:ながらへば
ハ行下二段活用
「長らふ」の未然形「長らへ」
+接続助詞「ば」

・89番:式子内親王

3句:ながらへば
ハ行下二段活用
「長らふ」の未然形「長らへ」
+接続助詞「ば」


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