見出し画像

山部赤人の作品は?

─── 目 次 ───
☆作品
☆意味
☆掛詞・枕詞・歌枕
☆文法解説
☆鑑賞
☆出典
★関連動画
───────────


☆作品

♪ 田子の浦に
  うち出でて見れば
  白妙の 富士の高嶺に
  雪は降りつつ

です。

読み方は、

♪ たごのうらに
  うちいでてみれば
  しろた
  ふじのたかねに
  ゆきはふりつつ

となります。


山部赤人が上司のお供で、駿河の国(現在の静岡県)に行った際に、富士山を眺めて作った作品です。


☆意味

田子の浦に
     (田子の浦の海岸に)
うち出でて見れば
      (出て仰ぎ見ると)
白妙の
   (白い雪をいただいた)
富士の高嶺に
    (富士山の高い嶺に)
雪は降りつつ
    (今もしきりに
   雪が降り続けている)

静岡県富士市には「田子の浦」という地名が残っています。

3番の柿本人麻呂は、寂しい恋の歌でしたが、
4番の山部赤人は、雄大な自然を歌い上げています。



☆掛詞・枕詞・歌枕

・1句:田子の浦


・3句:白妙の
   雪・雲・波などに
   はかかる枕詞
   下記記事の(1)

・4句:富士




☆文法解説

・2句:「ば」接続助詞


・5句:つつ
   反復・継続の接続助詞



☆出典

「新古今集」
元の作品が「万葉集」にあって、その作品は、

♪ 田子の浦ゆ
  うち出でて見れば
  真白にぞ
  富士の高嶺に
  雪は降りける

です。

読みかたは、

たごのうらゆ
うちいでてみれば
ましろにぞ
ふじのたかねに
ゆきはふりける

となります。

誰が改変したのかはわかっていないようです。
・【ぞ・・・ける】:係り結び
 【ける】:詠嘆の助動詞
 詳しくは、

★新古今和歌集



★関連動画




この歌は、長歌(ちょうか)の後に、
反歌(はんか)として歌われました。
(私は、長歌を聴いて涙ぐんでしまいました)


Please return to…
────────
【山部赤人 top】


この記事が参加している募集

#古典がすき

4,071件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?