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ルフィ名言特別編(Vol.67)「そう、誇りだ(ドリー)」

物語と名言

リトルガーデンに到着した麦わらの一味。
「冒険のにおいがするっ!!」を目を輝かせたルフィは、気分を変えたいと言うビビを連れて、早速船を降りてしまう。ゾロもヒマだから散歩に出ようとすると、サンジが「食えそうな獣がいたら狩ってきてくれ」と頼むと「ああわかった。お前っじゃとうてい仕留められそうにねェヤツを狩ってきてやるよ」と答えると、聞き捨てならないサンジは、自分も狩りに行くと言い、二人の”狩り勝負”が始まる。船に残ったのはナミとウソップの二人だった。そこに現れたのが、巨人族のブロギーだった。

ルフィ一行も、ジャングルを進んでいくと、そこに現れたのは恐竜だった。ワクワクが止まらないルフィは首長恐竜の頭に乗ると、パクッと飲み込まれてしまう。そこに現れたのが巨人族のドリー。首長恐竜の首を切り、喉からルフィがスポッと出てくる。久しぶりの人間に、ドリーはルフィ達を家に招き入れる。ナミとウソップも、ブロギーに歓迎されていた。

二人は、巨人族の村「エルバフ」の掟に基づいて、100年もの間決闘していた。巨人族の寿命は人間の3倍あるとはいえ、戦う意味を感じない女のビビ。すると、島の”真ん中山”が噴火する。決闘の合図だった。ビビは、「100年も殺し合いを続けるほどの憎しみなんて・・・、争いの理由は一体・・・」と聞こうとするが、ルフィは「やめろ!!そんなんじゃねェよ」と、ビビの口を塞ぐ。そして、今回のドリーの名セリフ。

「そう、誇りだ」                  出典 ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社

二人は巨大な剣と斧で攻撃し合い、続く名セリフ。

「理由など、とうに忘れた!!!!」                  出典 ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社

その体とスケールの大きさに、さすがのルフィも

「まいった・・・デっケェ」

と倒れ込むのだった。

名言の本質

新たな島に足を踏み入れたルフィ達ですが、そこには100年もの間、殺し合うような決闘をしている巨人がいました。人間でいえば30年もの間戦っているようなものですが、戦う理由は、復讐でも憎いからでも許せない訳でもなく、「誇り」の為に戦っていました。もうなぜ戦うことになったのかと言う理由も、「とうに忘れた」のです。

人は生きていく上で、色んな経験をします。嬉しいことも嫌なことも沢山経験をして、愛を知ったり憎しみを覚えたりもします。好きな人との出会いばかりではなく、むしろ嫌な人の方が多いかもしれません。その中で、本当に好きな人や大切な人を発見したりしますが、人は憎しみのみで生きていくことはできないでしょう。それは、数多くの漫画や作品で、復讐の虚しさを描いています。時には、その憎しみが原動力になることもありますが、それが全てでも、理由でもないと思います。

「誇り」を持って生きているか?

では何の為に戦うのか?何の為に生きるのか?それは「誇り」なのかもしれません。少なくとも、ドリーとブロギーの戦う理由は、己の誇りを賭けることになっていました。きっと今まで、ムカつくことも、憎いこともあったかもしれません。しかし、もはや二人にとっては、血統になる理由は関係なくなっています。

憎しみや復讐というのも、意外とそういうものなのかもしれません。誰かを殺したいほど憎いと思うこともあるかもしれません。絶対に許せないことや許せない人がいるかもしれません。しかし、いずれどうでもよくなったりするものなのではないでしょうか?

自分の中に「誇り」があるのか。それが、生きていく上で必要なものなんじゃないかなと思います。

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