お年寄りに多い骨折①
お年寄りに多い骨折
こんばんは。毎日寒い日が続きますね。今年はコロナで初詣も密にならないよう国からも御触れが出ておりますが、皆さんはもう行かれましたか?日本海側は雪もスゴいらしく、足元にお気を付けてお詣りくださいね。
さて、そんな足元の話題に絡めまして今回はお年寄りに多い骨折のお話しをしたいと思います。高齢になると足元がおぼつかなくなったり、つまずいたり、バランスを崩しやすかったりと、なかなか若いときのようにはいかないものです。そんな中、お年寄りが転倒するとよく起きやすい骨折がいくつかあります。その一つが大腿骨頚部骨折です。
大腿骨の首の部分
大腿骨は太ももの太い骨で身体の中の長管骨の中で最も長くて大きい骨です。その大腿骨の頚部と言うのは、タイトル写真の赤丸の部分のちょうど細く首のようになったところです。上半身の重さはここの部分を通って二本の脚に支えられているので、常に一定のストレスが掛かっています。そんな中つまずいたりして転倒すると、更に強い外力によってヒビが入ったり折れてしまうことがあります。ただ、若い人は骨密度も高く柔軟性もあるためこの部分はあまり骨折しません。また高齢の男性も時折骨折されますが、高齢の女性に多い印象です。それには、閉経後のホルモンバランスが骨密度と関係していると言われています。
手術と人工骨頭
さて、この部分を骨折しますとその頚部の骨折度合いにより、手術の方法が変わってきます。といいますのも、この頚の部分は丸い頭の部分(以下骨頭)に栄養を届ける血管が通っているため、その血流が遮断されてしまうと骨頭が壊死してしまう可能性があるためです。そのため、大まかに言って骨頭を温存する方法と取ってしまい人工の骨頭に入れ換える方法があります。
いずれの方法でも手術後には一般的にまた普通に歩けるようになります。ただ、人工骨頭には初期の段階の脱臼リスクやそれに伴うとってはいけない姿勢などがあります。股関節周りの筋力が元に戻ってくると脱臼リスクも減ってきます。また、耐用年数の問題もあり、個人差がありますが大体15~20年程度とされています。なので、お年寄りですとそのまま寿命まで入れ換えないか、もう一度行うかといったタイミングになると思います。
転倒の予防が大切
いずれにしましても、転倒してしまい骨折した場合は仕方がありませんが、まずは転倒をしないこと、転倒のリスクを減らすことが大事です。お年寄りの転倒パターンでよく聞くのが、爪先が引っ掛かった、カーペットにつまずいた、靴下がつるつるしていて滑った、スリッパで引っ掛かったなどです。予防策として歩き方はしっかりと爪先を上げて歩く、脚を上げてあるく、踵から地面に着く。カーペットは敷かない、または端をめくれないようにする。靴下やスリッパで歩かない。裏に滑り止めのついた靴下にする、室内履きの靴を使う。外を歩くときもしっかり靴底のグリップが効くものにする。などがあると思います。
これから雪が降ることもあると思います。くれぐれも足元にはお気を付けて、毎日をお過ごしいただければと思います。
それでは。
よろしければサポートをお願いいたします。いただいたサポートは、活動費として有効に活用させていただきます。