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5人の最近の日本人作家紹介『東野圭吾』、『天童荒太』、『石田衣良』、『池澤夏樹』、『宮本輝』①『東野圭吾』、『宮本輝』

まず最近じゃないと言われそうですが、僕のよく読む作品の中では『最近』の部類の作家ばかりです

『日本人作家紹介』の過去note投稿記事リンクです。

1.作家『東野圭吾』について

日本の『スティーヴン・キング』

・2006年『第134回直木賞』受賞

Quoraで以下のような回答を作成しました。

質問『芥川賞・直木賞等の受賞者はノーベル賞同様に当日まで受賞を聞かされないのですか?マスコミも受賞者もインタビュー準備ができているように見えます。』

質問ありがとうございます。
直木賞を受賞した『東野圭吾』の何かの本の後書きに書いてあった話です。

2005年『容疑者Xの献身』東野圭吾 文藝春秋刊行

東野圭吾さんは2006年に『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞受賞を受賞するまで、1999年〜2004年までに計5回も直木賞候補になりながら、受賞を逃してきました。

1999年の初ノミネートから毎年、居酒屋か小料理屋の座敷で編集担当と受賞の連絡が来るのを待つのが慣例になっていたという話です。
お酒を飲んでいるので、『直木賞受賞の発表って、結構遅い時間にあるんだ』と思った記憶があります。
そして『5回もノミネートされながら落とされるたびに、その編集担当と直木賞選考委員の悪口を言う』のも慣例だったなんて話が書いてありました。

・作家『東野圭吾』略歴

1958年 大阪府大阪市出身。
大阪府立大学工学部電気工学科卒業後、
1981年 日本電装株式会社(現デンソー)に技術者として入社。
ここまでの経歴は完全に理系です。

1985年 『放課後』第31回江戸川乱歩賞受賞

1991年『魔球』講談社より刊行

『魔球』は『放課後』より先に第30回江戸川乱歩賞に応募し、最終候補まで残ったが落選。のちに作家としてデビューしたため、出版された。
しかし個人的に好きな作品なのでここにあげました。

・『秘密』で流行作家に

1999年『秘密』東野圭吾
第120回直木賞、第20回吉川英治文学新人賞、第52回日本推理作家協会賞(長編部門)にそれぞれノミネートされ最終的には推協賞を受賞。
「無冠の帝王」などと呼ばれることもあった東野にとって、乱歩賞以来、つまりはデビュー以来のタイトル獲得となった。
同年映画化。

東野圭吾原作 映画「秘密」 予告

映画『秘密』監督 滝田洋二郎 脚本 斉藤ひろし 製作 児玉守弘、田上節郎、進藤淳一 製作総指揮 間瀬泰宏
出演 広末涼子、小林薫、岸本加世子、石田ゆり子他
音楽 宇崎竜童 主題歌 竹内まりや「天使のため息」
配給 東宝 公開 1999年

以降人気作家として映像化作品も多数。

・東野圭吾代表作紹介

2000年『白夜行』集英社刊行

1973年〜1992年までの19年間の2人の主人公を描く長編小説。
主人公2人の心理描写は意図的に排除されている。
彼らを取り巻くその時々の、様々な登場人物たちの視点を通して、彼らの言動が示されていく。

1973年の夏、大阪のある廃ビルで起きた質屋殺し。
何人もの容疑者が捜査線上に浮かぶが、決定的な証拠がないまま時は流れていく。当時小学5年生だった被害者の息子・『桐原亮司』
その事件の容疑者の娘・『西本雪穂』
何かを抱えながらもその後の人生をそれぞれに歩んでいくかに見えた。
しかし、二人の周囲では一見関連性のない不可解な事件が次々と起きる。
心を失ったゆえの彼らの19年間を、様々な登場人物たちの視点を通して描いている。

・2006年テレビドラマ化

テレビドラマ『白夜行』原作 東野圭吾 脚本 森下佳子 演出 平川雄一朗、那須田淳、石井康晴、高橋正尚
出演 山田孝之、綾瀬はるか、渡部篤郎(特別出演)、八千草薫(特別出演)、余貴美子、武田鉄矢他
プロデューサー 石丸彰彦 制作 TBSテレビ 製作 TBS
放送期間 2006年1月12日 - 3月23日

・2011年映画化

映画『白夜行』予告編

映画『白夜行』監督 深川栄洋 脚本 深川栄洋、入江信吾、山本あかり
原作 東野圭吾 製作総指揮 石垣裕之、小竹里美、菅井敦、阿久根裕行
出演 堀北真希、高良健吾、船越英一郎他
製作会社 映画「白夜行」製作委員会 配給 ギャガ
公開 2011年

東野圭吾本人が映画監督になりたいと思っていて、学生時代には自分で映画を撮ったことがある。
なので自作の映像化に関しては大幅な脚色にも寛容であり、そのために映像化作品の多い作家となっている。

2002年『ゲームの名は誘拐』光文社

一人の男にそれぞれ恨みを抱く男女による『狂言誘拐』と、その行方。

物語は終始主人公の佐久間の視点で進む。
警察などそれ以外の動向にはスポットが当たらないように描かれている。

敏腕広告クリエイター・佐久間は、リーダーとして進めてきた日星自動車のイベントのプロジェクトを、クライアントである日星自動車の副社長・葛城勝俊の一声で潰されてしまう。
失意と屈辱感に苛まれた佐久間は、葛城の住む豪邸まで出向くが、そこで家出しようと葛城邸の塀を乗り越えてきた葛城の娘・樹理と出会う。
家に帰る意思を見せず、葛城家から金を巻き上げたいという樹理。
葛城に一矢報いたいと願う佐久間は、樹理に狂言誘拐を持ちかけ、葛城から3億円を奪い取ろうと画策する。

・2003年映画化

映画『g@me』予告編

映画『g@me.』監督 井坂聡 脚本 尾崎将也、小岩井宏悦 原作 東野圭吾
製作 亀山千広、島谷能成、遠谷信幸、武政克彦
製作総指揮 関一由、宅間秋史
出演 藤木直人、仲間由紀恵他
配給 東宝 公開 2003年

2004年『幻夜』集英社刊行

ベストセラーになったミステリー長篇『白夜行』の姉妹作ともいえる作品。
1995年の阪神・淡路大震災に始まり、地下鉄サリン事件等を経て2000年1月1日までの現実と虚構を織り交ぜて進行するストーリー。
父の通夜の翌朝に起きた大地震後に、借金返済を強いていた叔父を殺害してしまう水原雅也。
ふと気付くと、そばには見知らぬ女、新海美冬と名乗る彼女。
やがて、震災が取り持つ奇妙な縁で、美冬と雅也は、まるで共存するように助け合いながら生きて行く。
しかし彼らの行く先々で、事件と陰謀が蠢いて行く。

・2010年WOWOWにてテレビドラマ化

テレビドラマ『東野圭吾 幻夜』原作 東野圭吾『幻夜』
脚本 渡邉睦月、監督 猪崎宣昭、麻生学、猪原達三
出演 深田恭子、塚本高史、柴田恭兵、黄川田将也、市川由衣他
製作WOWOW
放送期間 2010年11月21日 - 2011年1月16日

・人気作『ガリレオシリーズ』紹介

『ガリレオシリーズ』とは、物理学者・『湯川学』を主人公とした連作ミステリーシリーズの総称。

1998年『探偵ガリレオ』文藝春秋刊行
※『ガリレオシリーズ』の第1作。

天才物理学者・『湯川学』が大学時代の友人である刑事・草薙俊平の依頼を受けて、一見超常現象とも取れる不可解な事件を科学によって解決していく。
作者が理系出身であることを生かし持っている知識をフル活用して書いた作品。
本来は短編シリーズであった。

テレビドラマ『ガリレオ』原作 東野圭吾『ガリレオシリーズ』(文藝春秋)
脚本  福田靖、古家和尚、松本欧太郎 演出 西谷弘、成田岳、澤田鎌作、西坂瑞城
プロデューサー 鈴木吉弘、牧野正、菊地裕幸
出演 福山雅治、柴咲コウ、北村一輝、品川祐、真矢みき、渡辺いっけい他
フジテレビ 放送期間 2007年10月15日 - 12月17日


2007年10月から短編集2作を原作としたテレビドラマ 『ガリレオ』として放映された。

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