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ラジオドラマ「イワシとわたし」

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イワシとわたしのラジオドラマを集めたマガジンになります。 文章では表現できない、声だからこそのイワシとわたしの世界へ。
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イワシとわたしの聴く物語。
文章では表現できない空気感をお楽しみください。

訪れた日本最古のハーブ園――開聞山麓香料園。
ハーブの香りに包まれ、深く呼吸をするたびに、忘れていた大切な時間を思い出す。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつませんだい

イワシとわたしの聴く物語。
文章では表現できない空気感をお楽しみください。

どう足掻いても行き詰まるそんな日。
2時間車を走らせて辿り着いた場所で一息つく。
行き詰まるときにこそ、休んでもいいじゃない。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつませんだい

イワシとわたしの聴く物語。
文章では表現できない空気感をお楽しみください。

お目当てのおやつを買って、教えてもらった港まで足先を向ける。
初めて出会ったあのとき衝撃から今、彼女は一つまた一つと見えてくる。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつませんだい

イワシとわたしの聴く物語。
文章では表現できない空気感をお楽しみください。

一人旅の朝。彼女は求めていた朝食に心を躍らせていた。
そうそう。これが食べたかったんだ。
彼女がこの場所に泊まり、この朝食を食べるのにはちゃんとしたわけがある。ゆっくりとごはんと時間を噛みしめるこの時間は彼女にとって必要な時間だった。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつませんだい

イワシとわたしの聴く物語。
文章では表現できない空気感をお楽しみください。

平日の昼間の静かな休みの日。
彼女は散歩道で一つの店を通り過ぎたところで、最近マスキングテープを買ったことを思い出す。家に帰ってノートに貼っていく中、このマスキングテープをどう使おうかと考える。
考える先で思い浮かんだのは友達の"あの子"だった。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつません

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イワシとわたしの聴く物語。
文章では表現できない空気感をお楽しみください。

落ち着かない気持ちを前に、彼女は海に行くことを思いつく。
履く時期にはまだ少し早いショートパンツを身に纏い、誰もいない海を眺める。
焦燥と不安を抱える彼女に海は何を見せてくれるのか。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつませんだい

イワシとわたしの聴く物語。
文章では表現できない空気感をお楽しみください。

いつも釣りをしている男たちに会おうと足を運んだものの、タイミング悪く一人港に立ち尽くす彼は、せっかく来たのだからと曇天の海を眺める。
手許には、男たちに頼まれていた醤油一本。
久々にぼーっと海を眺めた彼は、一つの何気ない疑問を調べ始める。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつませんだい

イワシとわたしの聴く物語。
文章だけでは表現できない空気をお楽しみください。

彼女は一人、誰もいない屋上にいた。
やっと見つけた彼が好きだという甘じょっぱいチョコ。
しかし、見つけたものの彼女はそのチョコをどう渡すべきか考えあぐねていた。
彼を喜ばせたい彼女の一人作戦会議が始まる。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつませんだい

イワシとわたしの聴く物語。
文章だけでは表現できない空気をお楽しみください。

地元に戻った彼女は、今日も阿久根の街を歩く。
外に出て気づき始めたふるさとのこと。
見つけるたびにもっと多くの人に知ってほしい衝動に駆られるが、
彼女の胸の中で不安が渦巻いている。
葛藤の先で彼女は一歩を踏み出す。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつませんだい

イワシとわたしの聴く物語。

最近、何をやってもうまくいかない。
落ち込む彼女は、友達にもらった阿久根土産のビスケットを手に海に来た。
ため息を吐く中、彼女は海とビスケットの間を繋ぐあるウニの話に出会う。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつませんだい

イワシとわたしの聴く物語。

時として出会いを引き寄せるもの、ハンカチ。
彼が今日手にしていたのは、【阿久根】柄のハンカチ。
――いったい何が【阿久根】なのか。
それは彼もまだ知らない。
風に攫われたハンカチを拾ってくれた女の子。
「阿久根がいっぱいですね」
彼女は彼にそう言って差し出した――。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつませんだい

イワシとわたしの聴く物語。

8月半ばの暑さを感じる公園で、彼女はあの人のことを思い出す。
涼を求めて入ったイワシビルで、
今日というこの日に当てられたのかどうなのか、
商品棚を見渡して一つの便箋に手を伸ばした。
折角なのだからとペンの先を滑らせて、彼女はある五文字を綴る――。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつませんだい

イワシとわたしの聴く物語。

――普通。
想像した大人像と自分自身の普通さに違和感を覚える青年は、
一種の焦燥感を拭えずにいた。
頭にへばりつく感情を抱く中、
彼は夏の風物詩を前に“普通”の裏側に気づき始める。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつませんだい

イワシとわたしの聴く物語。

物足りなさを感じ、憧れの世界へと旅立った少女が
地元阿久根へと帰ってくると、
そこは彼女の知らない場所になっていた。
こんな場所あっただろうか。
旅から戻った少女はある一つのことに気づく。

ナレーション:早水奈緒
文:下園薩男商店 橋口毬花
制作:FMさつませんだい