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UPLINK60本以上(73本)見放題でどの作品を見ればいい?気分や傾向で選べます。

新型コロナウイルスを機に始まったUPLINK Cloudの3ヶ月60本以上見放題プラン(2021年2月現在、1ヶ月980円で73本見放題プランになっています!)。全部見ると宣言して感想を書いているわけですが、最大の目的はUPLINKを応援すること。加入してくれる人が増えればいいなという思いです。

何本か見て思ったのは、リストはあるし、そもそも興味がある人は「あ、これ見たかったんだー」と思う作品があるだろうと思うものの、他の作品がどんな作品かよくわからないだろうなということです。

そこで、感想を載せたものは記事へのリンクを張りつつ、作品をリストにして簡単に紹介しておきたいと思います。

作品を見るに連れリストも更新されていくと思いますので、「何見ようかなー」と悩んだときにはまた来てください。

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音楽とダンスから力をもらいたい!

危機に際したとき音楽には力があると感じます。本当はライブで聞きたいところですが、こんなときは家で音楽に浸るのも良いかと思います。

『ソウル・パワー』(2008年)
1974年にザールで開催された伝説的なライブを記録したドキュメンタリー映画。ジェームズ・ブラウン、B・B・キング、ビル・ウィザースと現地のアーティストが共演、舞台裏のモハメド・アリの姿も。
→記事はこちら
音楽は私たちの生きる力を呼び覚ます。映画『ソウル・パワー』の45年前の伝説的パフォーマンスが教えてくれる音楽の力。

『ラ・チャナ』(2016年)
フラメンコ界を革新した女性ダンサー「ラ・チャナ」の半生を描いたドキュメンタリー
→記事はこちら
芸術が人生にも社会にも大切なことがわかる2本のドキュメンタリーを見た

『サクロモンテの丘~ロマの洞窟フラメンコ』(2014年)
かつて迫害を受けた洞窟で暮らしていたロマたちが生み出した「洞窟フラメンコ」、苦難の歴史をたどった伝説的なフラメンコ・コミュニティのダンサーや歌い手を追ったドキュメンタリー。

『バレエ・ボーイズ』(2014年)
ノルウェーでプロのダンサーを目指す3人の男子中学生、家庭環境も才能も異なる3人が進路について悩む姿を描く。
→記事はこちら
自分の可能性にかけられるか。プロを目指す『バレエボーイズ』が将来に悩む姿に共感する。

『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』(2016年)
19歳で史上最年少の英国ロイヤル・バレエ団プリンシパルとなりながら2年で退団した異端児セルゲイ・ポルーニンの素顔を追ったドキュメンタリー。
→記事はこちら
自由を求めた天才がたどり着いた場所はー『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』の圧倒的な美しさと苦悩

『トゥーマスト ~ギターとカラシニコフの狭間で~』(2010年)
1980年代にリビアのカダフィ大佐のもとに兵士としての訓練を受けに行った遊牧民族のムーサは今は音楽で世界を変えようと武器をギターに持ち替えてバンド活動に邁進する。バンド「トゥーマスト」を追ったドキュメンタリー。
→記事はこちら『トゥーマスト』は武器ではなく音楽で迫害と戦う。トゥアレグ族を知れただけでも見る価値があった。

アートに未来の可能性を見たい!

文化的な活動が抑制される中ですが、今本当に必要なのはアートの力。危機を乗り越えるためにはアーティストの柔軟な発想が絶対必要になります。そんなことを実感させてくれるドキュメンタリーたち。

『顔たち、ところどころ』(2017年)
映画監督アニエス・ヴァルダと写真家JRの年の差コンビがフランス各地を訪れて人々の顔を撮影するドキュメンタリー。JRの作品が素晴らしく、それを映像に収めるヴァルダもさすが。
→記事はこちら
アートの人と人をつなげる力を実感する映画『顔たち、ところどころ』

『ふたりのイームズ:建築家チャールズと画家レイ』(2011年)
あの有名なイームズチェアをはじめとした家具や建築、おもちゃを生み出したイームズ夫妻の半生を描いたドキュメンタリー。
→記事はこちら
女性が支えたアメリカの戦後。『ふたりのイームズ 建築家チャールズと画家レイ』が示すデザインと多様な視点の重要性。

『創造と神秘のサグラダ・ファミリア』(2012年)
1882年の着工から未だ完成しない世界遺産サグラダ・ファミリアを内部映像や関係者へのインタビューから明らかにしていくドキュメンタリー。
→記事はこちら
みんなそれぞれ「家族の教会」をもてば世界は変わる?『創造と神秘のサグラダ・ファミリア』

『作家、本当のJ.T.リロイ』(2016年)
突如文壇に現れた美少年作家“J.T.リロイ”は実は創作だった。なぜ作家は作られたのか、その裏にある物語から明らかになる創造の苦しみと葛藤。
→記事はこちら
『作家、本当のJ.T.リロイ』を見て社会の不寛容について考える

『氷上の王、ジョン・カリー』(2018年)
フィギュアスケートを「スポーツ」から「芸術」へと昇華させたと言われる1976年インスブルックオリンピックの金メダリスト・ジョン・カリーの半生を描いたドキュメンタリー。
→記事はこちら
芸術はなぜ大切か、ジョン・カリーとヨーゼフ・ボイスのドキュメンタリー映画から考える

『デヴィッド・リンチ:アートライフ』(2016年)
カルト的な人気を誇る映画監督デヴィッド・リンチ。映像のみならず絵画、写真、音楽などにも才能を発揮する奇才の“アタマの中”に迫るドキュメンタリー。
→記事はこちら
映画とアートは地続きだと『デヴィッド・リンチ アートライフ』を観て思う。

『ヨーゼフ・ボイスは挑発する』(2017年)
「社会を彫刻する」といって立体作品やパフォーマンスで世の中を刺激し続け、バンクシーらにも影響を与えたと言われるアーティスト「ヨーゼフ・ボイス」とは何者だったのか。
→記事はこちら
芸術はなぜ大切か、ジョン・カリーとヨーゼフ・ボイスのドキュメンタリー映画から考える

『愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像』(1998年)
20世紀を代表する画家のひとりフランシス・ベイコンの生涯を恋人のジョージ・ダイアーとの関係を中心に描いた伝記映画。アーティストとして、ゲイとしての苦悩とは。

破壊と暴力に苦しんでいる人を忘れないために

今は世界がコロナ禍で覆われていますが、以前からある問題が亡くなったわけではありません。すでに苦難の下にある人々はさらなる苦難を抱えているだけ。それが顕著な中東のことは注視し続けなければいけません。

『パラダイス・ナウ』(2005年)
自爆テロの実行者に選ばれた若者が恋に落ちたことからそれをためらうようになる。パレスチナに生きる人々の苦難と変わらぬ青春を描いたドラマ。
→記事はこちら
変わらずパレスチナは悲惨でも、若者は恋をする。『パラダイス・ナウ』と『オマールの壁』はなぜ恋を描くのか。

『オマールの壁』(2013年)
イスラエル兵の襲撃計画を立てるが、事前にバレてしまい内通者がいるのではないかと疑心暗鬼になる若者たちのドラマ。友情と恋という普遍的なテーマを通してパレスチナを描く。
→記事はこちら
変わらずパレスチナは悲惨でも、若者は恋をする。『パラダイス・ナウ』と『オマールの壁』はなぜ恋を描くのか。

『ガザの美容室』(2015年)
パレスチナのガザ地区の美容室に集まる女たち。この密室劇は閉じ込められたパレスチナの人たちの縮図、女たちの苛立ちはパレスチナの人々の怒り。
→記事はこちら
非常時こそ女性が強い!『ラジオ・コバニ』と『ガザの美容室』

『ラジオ・コバニ』(2016年)
ISに破壊されたシリアの町コバニにラジオ局を立ち上げた若い女性の姿を通して、絶望に覆われた町に希望が生まれてくる様子を描いたドキュメンタリー。
→記事はこちら
非常時こそ女性が強い!『ラジオ・コバニ』と『ガザの美容室』

『ラッカは静かに虐殺されている』(2017年)
2015年に「国際報道自由賞」を受賞したメディア「ラッカは静かに虐殺されている」の活動を追ったドキュメンタリー。命の危険にさらされながら事実を世界に伝えようとする彼らの姿には感動せずにはいられない。
→記事はこちら
ウィズ・コロナ時代に必見の『ラッカは静かに虐殺されている』の次に観てほしい映画

『アルマジロ』(2010年)
アフガニスタンの最前線アルマジロ基地に派遣されたデンマークの兵士たちに7ヶ月密着したドキュメンタリー。交戦の興奮状態から戦争中毒に陥っていく若い兵士たちの姿を描く。
→記事はこちら
映画の手法も素晴らしい『アルマジロ』は本当の戦場を感じられる。

『レストレポ前哨基地 PART.2』(2014年)
最も危険な戦場と言われるアフガニスタンの“死の谷"、コレンガル渓谷に配属された兵士たちの日常追うドキュメンタリー。

コロナ後のサステナビリティを考える

コロナウイルスがあろうとなかろうと、世界はサステナブルでなければいけません。コロナ後の世界を見据えて世界のこれからを考えるためのドキュメンタリーたちを。

『セヴァンの地球のなおし方』(2010年)
1992年、地球環境サミットで演説をし話題を集めた少女セヴァン・スズキが母親になろうとする今、世界に伝えたいこととは。危機を回避できていない地球の姿を描くドキュメンタリー。
→記事はこちら
”食の安全”を探求するジャン=ポール・ジョー監督3作品から見えてくる繰り返すことの大切さ

『パパ、遺伝子組み換えってなぁに?』(2013年)
子育て中のパパが遺伝子組み換えについて世界中の関係者にインタビューをしていくロードムービー。
→記事はこちら
悪行を追求され続けるモンサントが推進する遺伝子組み換えを考える映画たち

『世界が食べられなくなる日』(2012年)
遺伝子組み換え作物を与えたラットの長期実験に密着したドキュメンタリー。原発事故後の福島にも入り、人体とテクノロジーの関係を追う。
→記事はこちら
”食の安全”を探求するジャン=ポール・ジョー監督3作品から見えてくる繰り返すことの大切さ

『モンサントの不自然な食べ物』(2008年)
世界の遺伝子組み換え作物市場の90%を誇るモンサントの内情に迫るドキュメンタリー。世界の胃袋を握るグローバル企業の実情とは。
→記事はこちら
悪行を追求され続けるモンサントが推進する遺伝子組み換えを考える映画たち

『ブルー・ゴールド』(2008年)
世界で枯渇する水資源をめぐり激化するビジネス戦争、水道事業の民営化や淡水化技術などが意味するものは何か。世界に迫る水の危機を描いたドキュメンタリー。
→記事はこちら
水道民営化がもたらす地獄を描いた『ブルー・ゴールド』が教えてくれる水問題と貧困を解決するヒント

『おいしいコーヒーの真実』(2008年)
世界中で大量に消費されるコーヒーだが、その生産者は貧困にあえいでいた。コーヒーの流通の仕組みから世界経済の不均衡とフェアトレードの重要さを説く衝撃のドキュメンタリー。
→記事はこちら
12年ぶりに『おいしいコーヒーの真実』を見て背筋を伸ばす

『すべての政府は嘘をつく』(2016年)
I.F.ストーンというフリージャーナリストの名言「すべての政府は嘘をつく」をキーワードに、現在活躍する独立派のフリージャーナリストや、独立メディアの活動を追ったドキュメンタリー。
→記事はこちら
『すべての政府は嘘をつく』のだから戦うしかない。映画から独立メディアの大切さを学ぶ。

『100,000年後の安全』(2009年)
世界中の原子力発電所から排出される放射性廃棄物をどうやって安全に保管するか。フィンランドで22世紀の完成に向けて計画が進む「永久地層処分」の姿から原子力の未来を考えるドキュメンタリー。
→記事はこちら
9年越しに『100,000年後の安全』を見たら少し楽観的になっていた

『核の傷:肥田舜太郎医師と内部被曝』(2006年)
1945年の原爆投下で被爆した人達を見続けて来た肥田舜太郎医師が内部被曝の実態を語り、被爆者の実態を各地続けてきた日米両政府を告発するドキュメンタリー。
→記事はこちら
いまだから原発のことを考え直したいと3本の映画を見ながら思う。

『311以降を生きる:肥田舜太郎医師講演より』(2012年)
広島、長崎の被爆者達を見続けてきた肥田舜太郎医師が3.11後の日本について語った講演のエッセンスを記録したドキュメンタリー。
→記事はこちら
いまだから原発のことを考え直したいと3本の映画を見ながら思う。

人生ってなんだろう?と思ったら

人に注目したり、死ってなんだろうと考えたり、人生とは、生きるとはということを考えさせられる作品たち。

『聴こえてる、ふりをしただけ』(2012年)
突然お母さんを亡くしてしまった11歳のサチがお母さんの死をどう受け入れるかを描いた物語。大切な人を失うことについて考えさせられる感動作。
→記事はこちら
今だからこそ「大切な人の死」を考えるー『聴こえてる、ふりをしただけ』

『ラッキー』(2017年)
アメリカ南部の小さな町で一人暮らしの爺さんが急に死を現実的なものとして認識して怖くなるという話。人生の豊かさとは何か考えさせられるが、基本的にはニヤニヤしながら見られる軽妙なドラマ。
→記事はこちら
死と向き合うことで人生は豊かになる。頑固な爺さんの行動にニヤニヤが止まらない映画『ラッキー』。

『シーモアさんと、大人のための人生入門』(2015年)
元コンサートピアニストで89歳のピアノ教師シーモア・バーンスタインがたどってきた人生をイーサン・ホークがドキュメンタリー映画に。
→記事はこちら
芸術が人生にも社会にも大切なことがわかる2本のドキュメンタリーを見た

『わたしたちの宣戦布告』(2011年)
難病を抱えた息子を持つ夫婦が励まし合いながら息子の病魔と闘っていく感動作。フランスで大ヒットを記録した愛の物語。
→記事はこちら
病気との戦いでわたしたちが果たすべき役割とは。映画『わたしたちの宣戦布告』で息子の難病と戦う両親の戦略から学ぶ。

『聖なる呼吸:ヨガのルーツに出会う旅』(2011年)
ヨガ初心者の映画監督が現代ヨガの源流T.クリシュナマチャリアの教えを辿る旅に出て、ヨガのルーツに出会うドキュメンタリー。
→記事はこちら
自粛疲れで渇望する「自然とのつながり」を『聖なる呼吸』のヨガで疑似体験する。

『ストロベリー・ショートケイクス』(2005年)
4人の女性が、それぞれの幸せを求めて人生と格闘する姿を描いた青春ドラマ。魚喃キリコの代表作を池脇千鶴主演で映画化。

『光のノスタルジア』(2010年)
天文観測地点として有名なチリのアタカマ砂漠は、ピノチェト独裁政権下で政治犯として捕らわれた人々の遺体が埋まっている場所でもある。天文学者と遺族の時間が交差する場所で、人はなぜ「過去」を追い求めるのか。パトリシオ・グスマン監督のドキュメンタリー。
→記事はこちら
これは映画館で見たかった!『光のノスタルジア』の圧倒的な映像美とチリの悲劇の歴史、そして時間と存在への哲学的疑問

『真珠のボタン』(2015年)
全長4300キロ以上に及ぶ長い海岸線を持つチリ、その最南端の西パタゴニアには1万年前からその地に暮らす先住民が居た。19世紀の末に入植者の病気や殺戮によってほとんど死滅してしまった彼らの歴史と、ピノチェト政権によって殺された人々が水とボタンでつながる。パトリシオ・グスマン監督のドキュメンタリー。
→記事はこちら
映画『真珠のボタン』の宇宙と水と西パタゴニアの先住民が投げかける人間の愚かさの起源とは

『プリピャチ』(1999年)
チェルノブイリ原子力発電所から約4キロメートルに位置する街プリピャチ、立入禁止のこの街で今も暮らす人々の姿を描いたドキュメンタリー。原発事故後の人間の生き方とは。
→記事はこちら
いまだから原発のことを考え直したいと3本の映画を見ながら思う。

見ごたえのあるドラマを見たい!

『わたしはロランス』(2012年)
自身がトランスジェンダーであることに気づいたロランスは恋人のフレッドに「女になりたい」と打ち明ける。最初は反発したフレッドだったがロランスの理解者として社会に立ち向かう。グザヴィエ・ドラン監督作品。

『トム・アット・ザ・ファーム』(2013年)
交通事故で死んだ恋人ギョームの葬儀に出席したトムは、恋人を救えなかった罪悪感からギョームの母と兄のために農場にとどまるが、そこでトムは暴力と不寛容に抑圧されていく。グザヴィエ・ドラン監督作品。

『エレファント・ソング』(2014年)
14歳から精神病院に入院するマイケルの主治医が失踪、院長のグリーンはマイケルに事情を聞くが、いつしかグリーンはマイケルの巧妙な罠にハマっていく。グザヴィエ・ドラン主演。
→記事はこちら
頭脳で戦うサスペンスは面白いと『エレファント・ソング』を観て改めて思った

『サーミの血』(2017年)
1930年代、スウェーデンで差別的な扱いを受けるサーミ人の少女エレが都会的な少年二クラスと出会い恋に落ちる。エレはスウェーデン人のふりをして彼を頼って街に出るが…
→記事はこちら
スウェーデン先住民のドラマ『サーミの血』をみて『ゴールデンカムイ』を思う。

『アカルイミライ』(2002年)
眠ると未来の夢を見るという雄二が友人の父親と出会うことから展開するドラマ。黒沢清監督、オダギリジョー主演でカンヌ映画祭コンペティション部門にも出品されたヒューマンドラマ。

カルト作家の現在:アレハンドロ・ホドロフスキー

アレハンドロ・ホドロフスキーはチリ出身の映画監督で1970年に『エル・トポ』を監督。この作品と1973年の『ホーリー・マウンテン』はカルト的な人気を獲得し、今でも伝説的な作品とされています。1990年まで数本を監督したもののその後沈黙、23年ぶりに発表した作品が『リアリティのダンス』です。

『リアリティのダンス』(2013年)
1920年代のチリを舞台に、ホドロフスキー監督が自身の少年時代と家族をモデルに描いた物語。幻想的な寓話の連なりで権威主義と周縁化について考えさせられる。
→記事はこちら
ホドロフスキーが『リアリティのダンス』で現代に投げかける権威と周縁とフリークスと犬と私たちの心

『エンドレス・ポエトリー』(2016年)
『リアリティのダンス』から3年後、首都サンティアゴへ移住したホドロフスキー一家。少年アレハンドロは両親との葛藤に悩みながら表現者としての道を探っていく。
→記事はこちら
ホドロフスキーの創作の原点に触れる『エンドレス・ポエトリー』は予想外に見やすい映画

『ホドロフスキーのDUNE』(2013年)
1975年にホドロフスキーによって企画されながらも「映画史上最も有名な実現しなかった映画」と言われるSF大作『DUNE』の顛末を描いたドキュメンタリー。フランク・パヴィッチ監督。
→記事はこちら
『ホドロフスキーのDUNE』を観て感じた歴史の綾

中国のアートな映画:ロウ・イエ

ロウ・イエは1965年上海生まれの映画監督。1994年『デッド・エンド 最後の恋人』でデビューし、2000年の『ふたりの人魚』でロッテルダム国際映画祭タイガー・アワード受賞などを受賞し注目されました。手持ちカメラのドキュメンタリータッチの映像でときには社会問題に切り込む作風で中国映画界の鬼才とも言われます。

『ふたりの人魚』(2000年)
映像カメラマンと水中ダンサーの奇妙な恋を描いた幻想的な恋物語。
→記事はこちら
ロウ・イエ監督『ふたりの人魚』と『スプリング・フィーバー』を見て思考の迷宮をさまよう

『スプリング・フィーバー』(2009年)
南京を舞台に男女5人の奇妙な関係が描かれる一夜の物語。国からの映画製作・上映禁止処分を無視し家庭用ビデオカメラで撮られた作品。
→記事はこちら
ロウ・イエ監督『ふたりの人魚』と『スプリング・フィーバー』を見て思考の迷宮をさまよう

『パリ、ただよう花』(2011年)
北京からパリにやって来た若い女教師と建築工の恋物語、ロウ・イエ版『ラストタンゴ・イン・パリ』ともいわれる作品。
→記事はこちら
ロウ・イエ作品の重みは愛の始原への探究心から生まれる『パリ、ただよう花』

『二重生活』(2012年)
二人の女性と2つの家庭を築いた男、その平穏な生活がふとしたきっかけで崩れ行くさまを描いたミステリー作品。「ロウ・イエ監督史上、最もスキャンダラスなエンターテインメント作」
→記事はこちら
ロウ・イエ見るならまずはこれ。『二重生活』のミステリーに隠された中国の社会問題と愛の本質

『ブラインド・マッサージ』(2014年)
盲人が多く働く南京のマッサージ院に院長の同級生と恋人が転がり込んでくるから巻き起こる事件の顛末を描いた。
→記事はこちら
ロウ・イエは『ブラインド・マッサージ』で視覚障害者を通しても愛を語る

ちょっと変わったドキュメンタリーを見たい

『聖者たちの食卓』(2011年)
巡礼者や旅行者のために毎日10万食の食事が用意されるというシク教の総本山で、どのように食事が用意され皆に行き渡っているのかを描いたドキュメンタリー。
→記事はこちら
大人数が一斉に食事をするだけの映画『聖者たちの食卓』が世界を映していると言えるわけ

『甲野善紀身体操作術』(2006年)
身体操作術をもってして眠っていた人間の身体の"可能性"を呼び起こそうとする甲野善紀を追ったドキュメンタリー。

『ピンクリボン』(2004年)
ピンク映画の世界を、関係者への丹念なインタビューを通して描いたドキュメンタリー。
→記事はこちら
ピンク映画の歴史を描いた『ピンクリボン』で日本映画をより深く知る。

『VHSテープを巻き戻せ!』(2013年)
知っている人には懐かしく、知らない人には驚きの発見だらけ。ビデオカルチャーの仕掛け人や生き証人、ビデオに魅せられた人々の言葉からみえてくる映像作品のいまそこにある危機!
→記事はこちら
どんなクソ映画でも残す価値はある。『VHSテープを巻き戻せ!』が示すZ級映画の存在価値

『曖昧な未来、黒沢清』(2002年)
映画『アカルイミライ』の撮影現場に密着し、俳優陣と黒沢清監督の関係を捉えたドキュメンタリー。

サスペンス、スリラー、SF

『エヴォリューション』(2015年)
少年と女性しかいない島で施される奇妙な医療行為と女性たちの「ある行為」。真相を突き止めようとした少年が陥る悪夢。
→記事はこちら
この恐怖はどこから来るのか、映画『エヴォリューション』をアートとして見たら怖くなった

『ブラックキス』(2004年)
偶然に連続猟奇殺人の現場を目撃してしまった女性が巻き込まれる様々な事件。手塚眞が監督したサイコ・スリラー。

『I.K.U.』(2000年)
近未来の「ニュートーキョー」で「オーガニズムハンティング」を行う7体のサイボーグ。人間たちのオーガニズムデータを収集した先にあるのは…
→記事はこちら
ほぼ全編セックスシーンの『I.K.U.』が挑戦するアートと表現と性

懐かしい人には懐かしい深夜ドラマ

「90日間・トテナム・パブ」(1992年)
現アップリンク代表の浅井隆さんが監督をしてフジテレビで深夜に放送されたドラマ。坂井真紀が主演をつとめたロンドンを舞台にしたドラマで、一部のファンの間ではカルト的人気を誇るのだとか。

追加された作品たち

ヴィニルとカラス(2018年)
横田光亮監督の30分の中編。高校3年生の夏休みを描く青春もの。

蜃気楼の舟(2015年)
ホームレスの老人たちに住居を与えて生活保護費を搾取する「囲い屋」の青年を描いたドラマ。竹馬靖具監督。
→記事はこちら
頭脳で戦うサスペンスは面白いと『エレファント・ソング』を観て改めて思った

今、僕は(2007年)
母親と二人で暮らす20歳のニートの悟が、母の友人に半ば強引にワイナリーの仕事を世話され、働くことに。突然訪れた現実社会に悟は対応できるのか…。竹馬靖具監督。
→記事はこちら
リアルに引きこもりを描くと社会の問題が見えてくる『今、僕は』

演劇実験室「天井桟敷」ヴィデオ・アンソロジー(1983年)
寺山修司主宰の演劇実験室「天井桟敷」(1967-1983)の全公演とその軌跡を寺山自身の解説と舞台写真、そして当時撮影されたヴィデオで構成したドキュメンタリー映画。

代官山17番地(2001年)
同潤会代官山アパートを写した写真集「代官山17番地」をベースに、2500カットからセレクトされた写真、ハービー・山口によるナレーション、飯田高広作曲のオリジナル・アンビエントミュージックを加えて完全映像化。

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