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芸術はなぜ大切か、ジョン・カリーとヨーゼフ・ボイスのドキュメンタリー映画から考える

今回のコロナ禍の前からですが、芸術あるいはアートの大切さについて考えています。アートは苦難のときに人や社会がすがるものであったり、新しいものを生み出すきっかけになるものです。

UPLINK60以上見放題でも、アート系の作品が結構あり、その一つ一つでそんな事を考えてきましたが、残り少なくなったところで観た2本でも改めてそんな事を考えました。50本目と51本目です。

面白かったのは『氷上の王、ジョン・カリー』。1976年インスブルック冬季五輪の男子フィギュアの金メダリストの生涯を描いたドキュメンタリーです。彼はゲイでもありAIDSで命を落としたという要素もあってLGBTQの話もあるんですが強いのは芸術家としての要素。

アスリートを引退した後にフィギュアスケートのカンパニーを立ち上げて、スケートのショーを芸術の域に高めたと言われています。貴重なアーカイブ映像もあり、その芸術性を感じ取ることができると同時に、その苦悩や社会との関係の難しさも描かれています。芸術と大衆の需要についても考えさせられる作品です。

もう1本は『ヨーゼフ・ボイスは挑発する』。

戦後ドイツで「社会を彫刻する」ことを目指して活動した前衛芸術家で「緑の党」の結党にも参加した社会活動家でもあります。彼の活動や思想には共感できるところが多く、資本主義の問題点について語ったり、芸術と社会や革命の関係について語っていて、学ぶ所も多いのですが、映画が眠い。

その主な原因は私が彼の作品の意味を理解できなかったからだと思います。ジョン・カリーの方は彼の芸術に心を奪われて眠くならなかったのですが、ヨーゼフ・ボイスの方は思想が表に出てしまっているがために、眠くなってしまったのです。

「芸術は革命によってしか起きない」と言いながら、芸術から革命の意図が伝わってこないのは映画の作りが悪いのか何なのか。まあでも彼の思想については知っておいてほしいなと思いました。

今こそアートは大切だと強く思います。そのために何ができるかは難しいところですが、とりあえず映画を見て考えましょうかね。

UPLINK60以上見放題では8本をアートジャンルに振り分けました(下のリンクから当該箇所に飛べます)。


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