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役に立たない読書生活。

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2022年7月の記事一覧

殺されたところから生まれよ|漫画『ゾミア』

殺されたところから生まれよ|漫画『ゾミア』

元はと言えばね。
『テロール教授の怪しい授業』で作画されてる石田点さんが、今は『ゾミア』って漫画描いてるんだー、ってところからだったのよ。

『ゾミア』ってどういう意味?って。

どうも、ベトナム、カンボジア、ラオス、タイ、ビルマと中国の雲南、貴州、広西、四川を含む丘陵地帯を指す名称みたい。

民族とかを指すんじゃなくて、場所を指す言葉なのかな?

舞台は1215年。現在の中国。当時は女真族の治め

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僕らが幸せに生きられる場所を探して|劇団四季『ノートルダムの鐘』

僕らが幸せに生きられる場所を探して|劇団四季『ノートルダムの鐘』

何から話せば良いのか。
すごく好きな作品なんだけど、それを明確に説明するのが難しい。

話の主軸としては、15世紀のフランス・ノートルダム大聖堂を舞台に、

醜いせむし男で鐘つきのカジモド

聖職者であるクロード・フロロー

戦争帰りの大聖堂警備隊長のフィーバス

この3人がジプシーで踊り子であるエスメラルダに惹かれてしまう。

しかし、ただ3人の男が1人の女を巡って争う話ではない。

聖職者であ

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2022年8月に購入予定の本

2022年8月に購入予定の本

気がつけば夏。

この前、Twitterをフォローしてるサークルさんが夏コミに合わせて新刊出す、ってツイートしてて。

あ、夏ね……って。

それより前に、子どもたちが夏休み入りしてるんだけど。
正直、仕事が増えたって印象が強くて……

そんなこと言ってても、もうすぐ8月。
来月購入する本はこちらです!

ツンデレ悪役令嬢のリーゼロッテが爆カワイイ、『ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと

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ずっと引きこもって同人誌だけ書いていたい!|漫画『神作家・紫式部のありえない日々』

ずっと引きこもって同人誌だけ書いていたい!|漫画『神作家・紫式部のありえない日々』

『源氏物語』は、平安時代中期に成立した世界最古の長編小説。

主人公・光源氏を通して、恋愛、栄光と没落、政治的欲望と権力闘争など、平安時代の貴族社会を描いた作品。

その作者、紫式部は――

34歳、陰キャ、シングルマザー。
実家にいるのは、出戻りじゃなくて、当時は通い婚だったから(多分)。

夫を喪った寂しさを紛らわす為に書いた同人誌(※源氏物語)が、時の権力者・藤原道長の妻、倫子の目にとまり

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“テロリストの根っこ”とは、知性の伴わない善意です | 漫画『テロール教授の怪しい授業』

“テロリストの根っこ”とは、知性の伴わない善意です | 漫画『テロール教授の怪しい授業』

好奇心は身を滅ぼすって言うけれど。

カルトやテロについての授業、って聞くと興味が湧かない?

ちょっと自分で首を突っ込むのは怖いけど、覗いてみたくならない?

晴れて大学へ入学した佐藤君は、執拗な新歓を受けていたところを助けてくれたティム・ローレンツ教授のゼミに行くことを決める。

その、第1回目の授業でティム教授が言ったのは……

テロ組織の人間の学歴は?

自爆テロと特攻隊の違いは?

テロ

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もう君はこっち側の人間だ。|映像研には手を出すな8

もう君はこっち側の人間だ。|映像研には手を出すな8

アニメーションの制作をしている浅草と水崎。プロデュースをしている金森。

3人で始まった映像研は、音響の百目鬼、更に6巻から登場の桜田が加わり、予算審議委員会の時に予告編のようになってしまった『そのマチェットを強く握れ』を制作する。

6巻までの感想はこちら↓

脚本家・桜田、登場

6巻から登場の桜田がどんな活躍をするのか楽しみだった。

私にとって金森は憧れで、彼女のセリフ一つ一つに関心するが

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神は人を通してこの世を変えようとしている。|漫画『チ。―地球の運動について―』

神は人を通してこの世を変えようとしている。|漫画『チ。―地球の運動について―』

15世紀前半、P王国某所。
C教が権力を持ち、彼らの思想に反するものは異端とされ、拷問、処刑が横行する時代。

一人の少年から話は始まる。

神童と呼ばれていたラファウは、1人の異端者と出会う。

2度捕まれば即死刑。

しかし、異端者は自らを学者だと言い、誰に何を言われても研究を捨てるつもりはない、と言う。

異端者はラファウに天文学び、彼に観測をするように脅迫する。

観測地へやってきたラファ

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2022年6月面白かった本|薔薇王の葬列|戦争は女の顔をしていない|エロスの種子

2022年6月面白かった本|薔薇王の葬列|戦争は女の顔をしていない|エロスの種子

6月は積読を消化したい、とは言ってましたが。
うん、5月より少し多いかな?くらい。

量を読みたいわけでもないから良いけど。

物理的に読む時間が取れないのがなー。
あ、でも結構映画とかは見たかな。

そんな今月面白かったのはこんな3冊です。

『薔薇王の葬列』菅野文

※期間限定でお買い得価格になってました!

全17巻。堂々の完結。

シェイクスピアの史劇「リチャード三世」を原案に描かれる、中

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