もう君はこっち側の人間だ。|映像研には手を出すな8
アニメーションの制作をしている浅草と水崎。プロデュースをしている金森。
3人で始まった映像研は、音響の百目鬼、更に6巻から登場の桜田が加わり、予算審議委員会の時に予告編のようになってしまった『そのマチェットを強く握れ』を制作する。
6巻までの感想はこちら↓
脚本家・桜田、登場
6巻から登場の桜田がどんな活躍をするのか楽しみだった。
私にとって金森は憧れで、彼女のセリフ一つ一つに関心するが、桜田は共感しやすく、何をしようとしているか漠然とだがわかるからだ。
浅草は設定を考えるのは好きだが、整理してストーリーとして成立させるのが苦手なようで、今までの作中に出てきた映像研の作品の“ストーリー”というのは今ひとつ伝わりづらかったように思う。
それに桜田はメスを入れる初めてのキャラクターになる。
金森が、“スケジュール通りに作品を作らせ、結果的に発表の場に間に合わせて作品を世に出す”立場なら、桜田は“膨大な設定とキャラクターの心情を整理して作品として成立させる”立場だと思う。
つまるところ、脚本家だ。
作品の背骨、本を書ける人間がやって来た。
金森は作品を納期までに仕上げる為の技術的なものや、スケジュール管理には秀でているが、作品の“質”には、ほぼ無頓着だった。
それが、桜田の登場により作品の輪郭が見えてきている。
更に、今まで監督・浅草と、プロデューサー・金森の2人のやりとりが主だったのが、水崎、百目鬼のキャラが立ってきた。
これから、次巻以降が非常に楽しみだ。
余談だが。
今回も金森のセリフはカッコよかった。
カッコいい。
ドーラ(天空の城ラピュタ)の仕度の時間より短い。
やっぱり、金森には憧れる。
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