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展覧会レポ:阿児つばさ「シナリオノーツ」対話と発見の体験 ギャラリー・パルク

【約800文字、写真11枚】
 展覧会で当たり前の、見せるものや伝えたいものがない展示。来場者が自分で考えたり、話すことを促す、…ユニークな阿児つばさの世界へ。

会場は、本屋さんの2階(画面中央奥)

トークするアート

入口の柱にこんな案内が…

 アート展で対話の日? お題は「森づくりや気候変動」? はい?

あいさつが貼られている周りにお題が…

 一般的な展覧会だと、会場の入口には、あいさつや趣旨が示されることが多い。そこに多様なトークテーマが貼られている。
「阿児はその『わからなさ』から出発し、目を凝らし、手で探り、あれこれと疑う姿を通して、鑑賞者に『「わからなさ」がある』ことを認識させます」¹

入口付近からみた会場の様子

 あの木のベンチに腰掛けて対話するらしい。
 そうだ、あのベンチだ。見覚えのある手製のベンチに、阿児つばさワールドを思い出す。アーティストと話すことからはじまる作品。来場者が自ら作ってゆくスタイル。
 手に変な汗が出てきた。

変なビデオ

 残念ながら、私はトーク時間にはいられないので、ビデオ作品などから空気を楽しむ。
 って、ナニコレ。

関連映像資料 performance 2017

 畳の部屋、荷物をお腹にのせて移動する女性のビデオ作品。
 私も小学生だったころ、夏休みに祖父母の家で、こうやって障子を閉めたことがある。アイスをくわえていた気がする。

「幌」をともにしてきたものたち 2016‐2018

 オリンパスのカメラは、何をみたのだろう。
「~タイトルとともに日々を過ごすことが作品制作のおおよその時間です。」¹
 これこそシナリオということだろうか。

 考えては突き放され、ボットーできずにいた。

スッキリしたごった煮

「花路里」をともにしてきたものたち 2015

 この服はいったい何なのか。写真、日常的なモノたち。
 よくわからないが、阿児さん家の冷蔵庫の中身をみせてもらったような気がしてくる。
 眺めていて、いいのだろうか。
 以前、話してくださった阿児さんは「不完全なわたし」とおっしゃっていた。

ワークショップスペース

 段ボールをつなげただけなのに、私も工作したくなる。

「~阿児のアトリエを想定して空間構成したもので、『何になるかわからないもの』が置かれている。」¹

会場右手の奥、バルコニーに通じる掃き出し窓

 展示を来場者の思考を促す機会にした阿児つばささん。
 ごった返した部屋なのに、スッキリした風も入ってくる。

■information
阿児つばさ「シナリオノーツ」
会期:2024.06.29. ~ 07.21.
会場:ギャラリー・パルク
住所:京都府京都市上京区皀莢町287 堀川新文化ビルヂング 2階
開館時間:10:00〜19:00 
休館日:水・木
料金:無料
事前予約:不要
所要時間:約10分
混み具合:たまに誰かくる程度
写真撮影:全て可能
webサイト:https://galleryparc.com/index.html


ピッと引っぱって?

 お土産に細長ーいチラシをいただく。

下には「ピッと引っぱってご自由に!」とある

「ことばを残す紙を知り、本を知り、身体を知り、色を知り、社会を知り、ことばを知り、本をつくろうとしています。」¹

ソース;
¹:ステートメント「scenario Notes」阿児つばさ|平野春菜


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