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求人広告の難しさ①現場と人事と経営陣の想いをまとめること

フォトウェディングも無事に終え、今度は有料noteのラインナップを検討中のいおりです。最近は採用広報の記事を書く方が多くなりましたが、求人広告を書いてきた経験あってできることだと思い、今まで挑戦させてくださった会社やお客様にとても感謝してもしきれません。本当にありがとうございます!

ずっと前に「求人広告ライター」という面白い仕事という記事を出したのですが今でも反響が地味にあるので、今回は難しさについてまとめてみようと思います。

現場と人事と経営陣の採用ターゲットや合格ラインが違うと大変!!

求人票作成代行の中で一番ややこしい、かつ一番、興味深いのがコレだと私は思います(笑)

現場は「現場で上手くやってくれる人、仕事できる人が欲しい」と思う人が多いので、必須スキルや歓迎スキルはかなり詳細に教えてくださいます👍これは非常にありがたいです!
ただ、従業員のヒアリングでは会社のビジョンや理念などにマッチする部分とそうでない部分もあるが出てきやすいのがネックです。なので複数人と話をして、いろんな価値観を織り交ぜて書いた方がリアリティー(信ぴょう性)が強く出てウケが良くなる傾向はあります。

だがしかし…!現場の皆様のヒアリングが終わった後も、いろいろあります。人事や採用権限がある経営陣サイドからのオーダーが全然違うことも多々あります。たとえば…こんな感じのがよくあります。

・応募の精度を上げたいから応募条件を極限まで上げてまくって欲しい
・スキルよりも自社理解、会社のファンかのような強い志望動機がないと絶対に通さないフィルターが選考で搭載されているが故に、求職者目線よりも採用側目線で企業PRや分かって欲しいことを延々と長文で書いてほしい
・本当はチームメンバーが欲しいだけなのに、リーダーやチーフ、SV、役員が持ってそうな熱量、視座をもつ人を採用したい気持ち満々の採用ペルソナを伝えられる(通称、スーパーサイヤ人が欲しいオーダー)

これらのご希望やご要望は決して悪いことではありませんが、あまりにも度を超すと応募も来なくなったり、誰も採用できなくなるリスクがあるのに大丈夫なのかしら💦とは内心、心配になります…。

しかも、この手はこれで終わりません。求人原稿のチェックで人事はOK出しても、経営陣やら広報の方がゲラチェックして加筆修正の依頼を出したのがきっかけで社内戦争が起こることもあります😨原稿を送った後しばらくお返事が全然ないなぁ…と心配して、お客様に一声かけてみると、ここだけの話をされることがあります。

経営者「わが社が目指す指標はこうだから、こういう人が必要なんだ!!😡」
人事「だからそういう凄い人がその辺をウロウロされてるとお思いですか?!だったらビズリーチやってくださいよ!🤬」
経営者「うるさい!!あと、追記して欲しい内容を伝えただけなのに、何がいけないんだ?!😡」
人事「求職者にはこんな話、関係ないでしょ!!大体、求人にアレコレ書いたら長文すぎて誰も最後まで読まないでしょ!話が一方的すぎます!🤬」

現場「あの、とっととデキる人を採用していただいてもよろしいですか?もうこっちは慢性的に人不足です。最初から会社のビジョンに共感しまくって応募してくる人はまれですし、仕事を通じてだんだん会社のことや仕事の意義が自分で語れるようになってくるわけですから、とにかく仕事できそうと思ったら早く採用してください!😭」

みたいに、お客様の方で採用ターゲットや合格ラインの話、求人での魅せ方で大論争されてた…なんてことも、よくあります。
ですが、この戦いは恐らく減らないと思います。現場の方も人事も経営者もみんな目線や視座が異なるので意見が多少合わない部分があってもおかしくないからです。

突破法☆現場、人事、経営者のそれぞれの想いが詰まった求人を作成する

こういうとき、求人票作成を代行するライターの私はどうしているかをお伝えします。3択です。

①無難プラン:みんなの意見を一つにまとめた求人を出して反響を見る
②決裁者最優先プラン:まず決済権がある人の意見をもっとも反映した求人の反響を見る

そして…

③求人コンペプラン:意見がどうしても合わないなら、意見の数だけ求人を出す

えええええ?!と思う方のいらっしゃると思いますが、私は「求人は必ずしも1つで勝負するものではない」と思うので高確率で③をやってます。あと、どの意見も採用においていいモノ、正解だと思っているからでもあります。そして③をやると、それぞれの目線や想いで書く求人には必ずそれぞれが大事にしてきた気持ちや価値観、考え方が出てきて面白いんです。

進め方の例としては、こんな感じです。

現場でバリバリ活躍しそうなメンバーの募集→現場の人の意見に沿って書く
将来的に主任やリーダーなどの役職につきそうな人の募集→人事の意見に沿って書く
給与などの待遇面は優遇してでも採用したい、最強の理想人材の募集→経営陣の意見に沿って書く

これなら同じ職種でも役職違いやスキル、待遇違いで3求人は出せます👍求人は漁と同じで網が多いほどチャンスが増えるのでオススメです。あと求人のラインナップからキャリアステップが見えやすくなるので求職者にも親切です。

また、これは「社内で最も良い人を採用できる求人の型はどれだ大会」でもあるのでお客様内でもクオリティーの高いものを出そう!と楽しんでいただきながら原稿を作れるんです(笑)
今まで求人の写真や動画撮影に非協力的だったのが、急に撮影にノリノリで参加するようになったり、30分でも良いから求人原稿の話し合いをしようと活気がでたり、SNSでシェアしまくるようになったり、採用だけの決起会が行われたりとお祭りのようになってくるときもあります(笑)

ちなみにもっと言うと採用活動中も応募が来たか、面接の合否ポイントもみんなが気にするようになるので、人事サイドは採用業務に関してコミュニケーションが増え、社内営業しやすくなったりもします(笑)経営陣も現場もいろんな人の意見を聞ける機会が増えるので相互理解が深まります!つまり求人について皆で一生懸命、議論した結果…会社全体で採用活動をするようになるってことです。

つまり、こういう機会を作るのも求人の専門家の仕事だと私は思っています。日頃、採用について人事も経営者も現場の方も意見交換していくのって大事ですね。


いかがでしょうか?求人広告の制作さんって大変だなぁ(笑)と思う人もいるかもしれませんが、さまざまな企業様の本質的な課題を一緒に解決していくこともあり、コンサル要素もあって楽しいですよ!実は私たちの仕事は「求人広告を書いて終わり、応募を集めて終わりではない」のです(自戒を込めて)

会社にはいろんな人が集まっている分、意見も考え方も価値観もさまざまです。採用や求人1つとっても意見が割れることがあります。
ですが、それを機にみんなで腹を割って自社採用を成功させるために何をすべきかを話してみてください☺
ときには根気よくいかないと無理かもしれません。経営にかかわる採用だからこそ大論争になって、みんなが疲れるかもしれません。

人事や広報、経営者の皆様…もしそういう辛いこと、大変なことがあったら、みんなの意見を尊重した求人の出し方もあるよ!と思い出していただきたいです。もしくは仲介役、相談相手でも良いので、採用や求人の専門家を間に入れてみてください☆何かヒントが得られると思います!

そして面白そうな仕事を探している方はぜひ求人や採用広報を書くライターについて興味を持っていただけたら幸いです😀

また、私がここまでお話しできるようになったり、いろんな解決策のご提案ができるようになったのは、お客様のお陰です!求人1つとっても、いろんなご事情をお話してくださって、自分がお客様の会社の従業員だったらどうしよう💦と必死に考え、一緒に採用に取り組める貴重なご機会をいただけたからこそです。本当にありがとうございます!

私の願いはただ一つです☆みんなで採用や求人のリテラシーを上げていきましょう!引き続きよろしくお願いいたします🌸

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