渋沢栄一に浸る10日間 Vol.5📖「趣味をもって仕事をする」
インソースでは現在、“偉人の金言” を基にした研修 を開発しております。 その開発過程で心に残った偉人の金言を特選し、3月からこちらのnoteで配信中です。
第1周目として取り上げている人物は「渋沢栄一」。数分で読んでいただけるシリーズとして、全10回ほどの配信を予定しております。ぜひお楽しみに。
(今回で折り返し地点となる本シリーズ。読者の皆さまの「スキ」が、更新の励みになっております。いつもご反応ありがとうございます📚)
渋沢栄一に浸る10日間 Vol.5「趣味をもって仕事をする」
「趣味を持って事物を処するというのは、わが心から持ち出して、この仕事はかくしてみたい、こうやってみたい、こうなったから。これをこうやったならば、こうなるであろうというように、種々(いろいろ)の理想欲望をそこに加えてやって行く」(渋沢栄一『論語と算盤』角川文庫p157)
この言葉は、「趣味を持って様々なことに対応していくということは、自分の心から生まれる、この仕事はこうしてみたい、こうやってみたい、こうなったからこれをこうしたならばこうなるであろう、という様々な理想や欲望(意思)を抱きながら仕事をしていくことである」という意味です。
渋沢はこの言葉の後に、
「何事でも自己の掌(つかさど)ることに深い趣味をもって尽くしさえすれば、自分の思う通りにすべてが行かぬまでも、心から生ずる理想、もしくは欲望のある一部に適合し得らるるものと思う」
とも言っています。
こちらは、「仕事はただお決まり通りにこなすのではなく、こうやりたい、こうだからこうだという意思や理想をもってすると、たとえ全てが上手くいかなくても、一部でも自分が納得する仕事をすることができる」という意味ですね。
またこれに続けて、
「孔子の言に、『これを知る者は、これを好む者に如(し)かず。これを好む者は、これを楽しむ者に如かず』とある。蓋(けだ)しこれは趣味の極致と考える。自分の職掌に対しては、必ずこの熱誠がなくてはならぬのである」
ともしており、好きになること、さらに自分の熱い心をもって仕事をすること(それが孔子の言う「楽しむ者」)の重要性を、孔子の言葉を引いて説明しています。
仕事は本来、対価としてお金をいただいてやることですので、「面白い」ということはそうありませんが、つまらない仕事と思えても、やり続けているうちに問題点や改良点が思い浮かんで、試してみたらすごく効果が出て、また別のことを試したくなった……
というように、次第にこだわりややりがいを感じるようになり、仕事に没頭していくことがあります。
仕事をしている時間は人生の多くの部分を占めますので、工夫をして、なるべく楽しく、面白く仕事ができるようにしたいですね。私は割とこの部分に関しては得意な方です。 ――
在宅勤務社員イシハラの感想
日本古代史の研究を14年経験され、現在はメディア事業部の責任者である小林さんが綴る、「渋沢栄一に浸る10日間」 Vol.5 でした。
小林さんの「仕事は人生の多くの部分を占める」というお言葉、まさにその通りで、私たちの多くは人生の約半分(もしくはそれ以上)を社会人として過ごすことになります。
長く付き合っていくこととなる仕事。だからこそ、インソースでは「あらゆる人が『働く楽しさ・喜び』を実感できる社会をつくる」という経営理念を掲げています。
note本シリーズでは、働く皆さんにちょっとした息抜きの時間や振り返りの時間、気づきなどをご提供できるよう、残りの回も毎週火曜・金曜に更新してまいります。
ぜひ、次回もお気軽に覗きにきていただければ幸いです☕🍪
▼渋沢栄一の金言に学ぶ研修もできました!
▼「渋沢栄一に浸る10日間」他の回はこちら
📖Vol.1 「争いを恐れるな?」
📖Vol.2 「大きな仕事は細かい仕事の積み上げ」
📖Vol.3 「目先のことばかりにこだわらないで」
📖Vol.4 「智恵・情愛・意思」
📖Vol.6 「完全な成功とは」
📖Vol.7 「目の前の成功や失敗に囚われるな」
📖Vol.8 「親が子に孝行をさせる」
📖Vol.9 「立志の要」
📖Vol.10 「《最終回》溌剌たれ!」