渋沢栄一に浸る10日間 Vol.6📖「完全な成功とは」
インソースでは現在、“偉人の金言” を基にした研修 を開発しております。 その開発過程で心に残った偉人の金言を特選し、3月からこちらのnoteで配信中です。
第1周目として取り上げている人物は「渋沢栄一」。数分で読んでいただけるシリーズとして、全10回ほどの配信を予定しております。ぜひお楽しみに。
(語り手は、日本古代史にお詳しい弊社の “小林さん” です👓)
渋沢栄一に浸る10日間 Vol.6📖「完全な成功とは」
「何をしても富を積み、地位を得られさえすれば、それが成功であると心得ている者もあるが、(中略)高尚なる人格をもって正義正道を行い、しかる後に得た所の富、地位でなければ、完全な成功とはいわれないのである」(渋沢栄一『論語と算盤』角川文庫p218)
この言葉は、「何をしても富を増やし、地位を得られさえすれば、それが成功と考えている者もいるが、しっかりと道徳観念をもって、正しい意義・目的と正しい方法・やり方で得た富や地位でなければ、完全な成功とは言えない」という意味です。
この言葉に関連して、渋沢は「現在利己主義の人が増えていて、国を豊かにするよりも、自分が豊かになることを大切だと考えたり、自分が成功するための手段を択ばないという風潮が出てきて嘆かわしい」といったことも述べています(『論語と算盤』p216~7)。
上記を踏まえると、今回の言葉の意味として、目的を択ばずに得た富や地位は自分にとっても長続きしないし、国の発展にもつながらないことを伝えた言葉であり、現代でも企業活動において「高尚なる人格」とは何か(理念)、「正義正道」は何か(活動の目的・大義)を考えない組織は持続可能な成長ができないのと同じ、ということを言っています。――
在宅勤務社員イシハラの感想
日本古代史の研究を14年経験され、現在はメディア事業部の責任者である小林さんが綴る、「渋沢栄一に浸る10日間」 Vol.6 でした。
「高尚なる人格をもって正義正道を行い、しかる後に得た所の富、地位でなければ、完全な成功とはいわれないのである」……
「SDGs」や「ESG」といった言葉・理念も浸透し始め、個人や社会の価値観が変化しつつある中、今回の金言は現在、そして今後、ますます企業活動の軸にしていかなくてはならない考え方のように感じます。
一人ひとりや企業・組織が、道徳的観念を大切にし、自らが行うことの意義・目的について今よりちょっと考えてみることで、結果社会全体に大きな幸せを生み出すことができれば素敵だな、とイシハラ個人も考えております。
以上、早いもので残すところあと数回となる「渋沢栄一に浸る10日間」シリーズでした。ぜひ、次回もお気軽に覗きにきていただければ幸いです🍵🍡
▼渋沢栄一の金言に学ぶ研修もできました
▼「渋沢栄一に浸る10日間」他の回はこちら
📖Vol.1 「争いを恐れるな?」
📖Vol.2 「大きな仕事は細かい仕事の積み上げ」
📖Vol.3 「目先のことばかりにこだわらないで」
📖Vol.4 「智恵・情愛・意思」
📖Vol.5 「趣味をもって仕事をする」
📖Vol.7 「目の前の成功や失敗に囚われるな」
📖Vol.8 「親が子に孝行をさせる」
📖Vol.9 「立志の要」
📖Vol.10 「《最終回》溌剌たれ!」