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一人の子どもをみんなで育てる

私が親子支援に携わったここ約20年の間にも
家庭そのものを取りまく困難な状況が急速にふえていると感じます。

それはいったいなぜ?
そんなことをよく考えます。

家庭の影響をダイレクトに受けるのはもちろん子ども。


現代の育児がそれぞれの家庭の問題になってしまっていることが、困難さが拡大している大きな要素だと私は思っています。


アフリカにはこんなことわざがあるそうです。

“たった一人の子どもが育つためにも村中の人の知恵とちからが必要だ”

本当にそうですね。


個人主義の現代はどうしても各家庭だけでふんばりがちだから、たいそう育児に悩む人がいる一方で、

「私はとくに育児に悩みはない」
「うちは別に発達に問題ない」

そんな具合に、自分に関係ある・ない、と
個人のなかで完結してしまっていることが多いものです。

さらにSNSが拍車をかけ、個のしあわせを顕示することにとかく尽力しがちだったり、
現代ならではのそういった風潮に、育児も支配されているところが少なくないように感じます。

しかし互いのことを労わりあわない限り、
それは個人主義ではなく単なる利己主義で互いの首をしめることになりかねません。


悩んでいてもいなくても
障害があってもなくても
家庭円満でもそうでなくても

私たちは共に生き、その中で子どもたちも育ちあっていますから。
自分の子をうまいこと育てるために
周りの友だちもうまいこと育てる。

そんなふうに皆が思って育てていくのはなかなかむずかしい社会だけれど、
大人もすこし境界線をゆるめて思いきって声をかけてみる、頼ってみる. .
そんな勇気をもてるといいのかもしれないですね。


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