ガラパゴスウミイグアナ

他の人の人生の3倍くらい早送りで生きてる

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最近の記事

まきこまれる その3

中3の後半、少しずつ今後も必要なもの、要らないものを選択して荷物をまとめ始めるように言われました。家から出て行く準備です。 母は「あんたと私が写ってるやつだけここから取りなさい」といってたくさんのアルバムから写真を選り分けるように私に伝えました。後々「あの時は楽しかったよね」みたいに思い出話をする事もありましたし、言っていることとやっていることがめちゃくちゃなんですけど、それは大人になった今大きな歪みになって私と母の間に存在しています。 そして卒業式の日、夜逃げしました。

    • まきこまれる その2

      私の父に圧倒的に欠けているもの、それはデリカシーです。(後に母にも欠けていたことが判明)当時の私がどういう状況に置かれているのか、そんなことに配慮出来るような人ではありませんでした。 簡単に言うと、ジャイアンです。 ジャイアンって通常放送の中では横暴で自分勝手、お前のものは俺のものですよね。映画の中では急に頼りになる。父もそんな感じでした。なので、自分が考えに家族は添うものだと思っています。そしてイベントでは頼りになりますし面白い人です。 そして前も書いたように寂しがり

      • まきこまれる その1

        中学も3年生になる頃から、家に帰ると母が居ることが多くなりました。飲み屋の切り盛りをしなくなったということです。当時は母がどういう気持ちの切り替えをしたのか分かりませんでしたが、両親の会話を聞くといつもお互いの主張をしていて平行線をひたすらに走り続けるレースのようでした。それが嫌になってしまったのかな、と思います。 そしてある日「お母さんはお父さんと離婚をしたいと思う。どう思う?」と聞かれました。ついに来たか…と思ったので「そうなると思ってた。良いよ別に。」みたいな返答をし

        • 中学生になる

          今まで書いてきたこと、書かなかったことを経て、私は中学生になります。地区で定められた中学校がめちゃくちゃ遠い場所だったので、母が教育委員会に突撃し(母はすぐに突撃します)、そのおかげで近くの地区外の学校に通っていました。 学生時代を過ごした経験のある人なら分かると思うのですが、思春期の子どもは自分の所属する集団に新しい人が入ってくることをあまり良く捉えません。つまり目立ってしまった私はいじめっ子の標的になります。 今思えばあんな小さいコミュニティーの中で存在がムカつくとか

          誕生日に

          我が家には謎の風習がありました。私の誕生日に全裸の父と全裸の私が2人で記念写真を撮る、というものです。何をきっかけに始まったのか分かりませんし、本当に小さい頃は当たり前だった為に何も疑わず撮っていましたが よくわからない。そして撮りためた写真は大きな額に並べられて私の誕生日が来る毎に一枚ずつ増えていきます。どこかの少数民族のお祭りのようですね。 流石に私が思春期を迎える頃にフェードアウトしました。しかし今の時代だったら子どもの人権が守られていないと大いに燃えそうです。おお

          面白い人

          今まで散々な書き方で父を表現してきました。しかし、家族間で起こるトラブルは沢山あったものの、父のことをあまり悪くいう人は居ません。みんな「あなたのお父さんはいい人だったよ」と言います。私にとってはいい人?かどうかはさておき、私の父が面白い人であったことは認めます。 父は簡単に言うとお祭り野郎で同じアホなら踊らにゃソンソンな人でした。私の小学校の行事では積極的にお餅つき係を毎年やり、運動会では保護者競技に張り切り、お弁当は沢山のお重に沢山のおかずを詰めてお店のお客さんと保護者

          夫婦喧嘩ベストバウト

          ちょっと大丈夫じゃない内容ばっかりです。 読む人の勇気が試されます。 夜中、両親の営む飲み屋が閉店して掃除をしているところへ行くと、母が吹っ飛んで壁にぶつかり差し歯の前歯がきれいに弧を描いて飛んでいくところに遭遇しました。「先生呼んできて!!」と母に叫ばれた私は走って我が家のお向かいに住む先生の家に向かいました。暗い道をめっちゃ走りました。ここで我が家お得意の「寝静まった家に突撃」のスキルが活きます。私はドアを盛大に叩き、先生を起こして両親の元へ連れて行きました。先生は全

          夫婦喧嘩ベストバウト

          さすらいの親子 いっしゅうかんご

          何故川口の健康ランドを間に挟んだのかは知りませんが、その後は母の福島の実家で過ごしました。実家には伯父と伯母が暮らしています。またもや連絡もせずに突撃し、寝ている伯母を起こして家の中に入って行きました。 実家はものすごく田舎な場所です。午後8時には各家庭の電気は消されて、本数の少ない街灯たちがポツポツと建っている、暗闇が深くて空の星がよく見えるところでした。そこへアポ無しで突撃します。今回だけではなく、毎回それくらいのタイミングで突撃していました。伯父も伯母ももう少し怒って

          さすらいの親子 いっしゅうかんご

          さすらいの親子 ふつかめ

          嬉ションをする犬ロッキーのお家で一日過ごした私たちは、次の場所に向かいます。 着いたのは何故か川口の健康ランド「シャルマン」。シャルマンはその後廃業して無くなってしまいましたが、何というか、バブリーな施設でした。風俗のお店が沢山あるところに建っていた中々怪しい施設です。でも中は至って普通(だと思ってただけかもしれませんが)週末に家族で遊びに行っては大きなお風呂に入って楽しかった思い出があります。そこで一泊しました。 夜になり、「今日はここに泊まるよ。」と言われた私は(この

          さすらいの親子 ふつかめ

          さすらいの親子 いちにちめ

          前述の通り、うちの父はお酒が大好きで朝起きたらウイスキーを瓶から直接ゴクゴク飲み、車で旅行する時に一番最初に寄る場所は酒屋でした(飲酒運転ダメ、ゼッタイ。)。後々書く予定ですが、私が高校生の時に亡くなっているので、大人になった私とアルコール依存症の父との対話は出来ていません。もしかしたらストレスや不安から逃げ出すための行為だったのかもしれないなぁと思っています。そして父は酒を飲んではキレていました。 夫婦喧嘩ベストバウトはまた別の記事にしたいと思います。気が向いたら読んでい

          さすらいの親子 いちにちめ

          好きだったこと、今も好きなこと

          毎日夜はテレビと私の対話だったので、アニメやスーファミのゲームが大好きでした。特にぷよぷよが強くて、周りの友達も大人もみんな相手にならなかったほどです。今でもアニメ、ゲームが大好きな筋金入りのオタクですがオタ話はあまりここではしないようにしていきます。 でもこれだけは書いておきます。「ゴールデンカムイ」がめっちゃ面白い。 それ以外で今も私の大好きなこととして「おえかき」があります。幸いなことに、我が家のお向かいさんが画家で、子供を集めてお絵かき教室を開いており、一週間に一

          好きだったこと、今も好きなこと

          かていとせいかつ

          学校の教科には「家庭科」や「せいかつ」というものがあって、それらには平均的な日本人の生活はこうだよと学びます。生活習慣を伝える内容だったり、子供でも分かるレベルの社会のルールを教えてもらったと記憶しています。 そういうものなんだ〜 普通の家は〜 という感じでした。 自分の実際の生活との差はあったものの、本来はそういう生活じゃなきゃダメなんだなという認識はありませんでした。(そんな私の1日は前の記事を読んでみてください) この頃は友達の家に遊びに行っておやつが出ると「

          こどものひとりぐらし

          毎日元気に遊びすくすくと成長した私は小学生になりました。おめでとう私!大きくなったね。ここからは人生が3倍に濃縮され始めます。楽しみだね! この頃から両親が飲み屋を始めます。程々の大きさの居酒屋で、毎日仕事帰りのおっさんとかなんの仕事してるか分かんないおっさんとかで賑わう場所でした。父が長年やりたかった事だったそうです。食べ物もおいしいと評判でした。 居酒屋ですから、夕方から夜に開いているんです。しかも近いとはいえ店舗と家は別の場所にありました。小学校生活と同時に私の半一

          こどものひとりぐらし

          幼女だった頃

          我々家族が一番円満に普通の生活をしていた頃のことを私は全く覚えていません。幸せな思い出ほど記憶に残らないものです。だってわたし3さいとかだし。 この頃のエピソードとしては、父の日に「おとうさんのかおをかこう」というお絵かきのテーマがあって、肌色のクレヨンで顔を描き、その上から黒のクレヨンで目鼻を描くものの納得がいかず、それを何回も繰り返した結果「画用紙一面に沢山の父の顔が描かれた恐怖の一枚」みたいになってしまい、保育園の先生に「お父さんがとっても好きなんですね」と言われた母

          生まれる前からすげえ

          では早速生まれる前に遡りましょう。 私の父と母は小学校の同級生だったそうです。大人になってそれぞれに家庭を築き(あれ?)それぞれに二人の娘さんがいました。(ん〜?)そんな中開かれた同窓会で再会した父と母は なんとダブル不倫をブチかまします。 マジかよ〜。この話聞いた時、私は本当に引いてしまいました。しかし愛の形は色々ありますし…。でも私に言う必要あるのかこれ?と思いました。 その後は母が海に身投げしたり、父の元奥様(今後第一夫人として出てくるのでお楽しみに)と母が色々

          生まれる前からすげえ

          はじめに

          プロフィールに書いてある通り 3倍ほど濃ゆい人生を生きているので 35歳の3倍は105歳 立派なお年寄りだから ここらへんで人生を振り返ってみようと思います。 登場人物  私 クズ 母 エキセントリックなクズ 父 酒好きのクズ 私を守ってくれた皆様 それでは普通じゃない子供時代のエピソードから順番に書いていきたいと思います。 よろしくお願いします。