面白い人

今まで散々な書き方で父を表現してきました。しかし、家族間で起こるトラブルは沢山あったものの、父のことをあまり悪くいう人は居ません。みんな「あなたのお父さんはいい人だったよ」と言います。私にとってはいい人？かどうかはさておき、私の父が面白い人であったことは認めます。

父は簡単に言うとお祭り野郎で同じアホなら踊らにゃソンソンな人でした。私の小学校の行事では積極的にお餅つき係を毎年やり、運動会では保護者競技に張り切り、お弁当は沢山のお重に沢山のおかずを詰めてお店のお客さんと保護者席で宴会(酒の持ち込みダメ、ゼッタイ。)をする。それらを楽しみながら出来る人です。

夏休み、田舎の盆踊りに遊びに行った時は、地元の人よりノリノリで終了まで踊り続けた結果、何故かトロフィーを授与されていました。踊りっぷりが町内会の方々に認められたんですね。おめでとうございます。嬉しそうでした。そしてもちろん酔っ払っていました。

また、ものづくり全般とアウトドアが好きで、自分で木製のカヌーを作って湖にキャンプと釣りをしに行くこともありました。

一般的にキャンプといえばオートキャンプ場をイメージすると思います。が、我々のキャンプは違います。山の立ち入り禁止看板を退け(2回めのダメ、ゼッタイ。)車が侵入するのに邪魔な木の枝は搭載したノコギリで切り、浅めの川などはそのまま横断。アウトドアというよりワイルドと表現した方がいいキャンプです。

これ本当にやっちゃダメなタイプのキャンプなので、皆さんは本当にやらないでください。

そして湖のほとりにテントを張って木の枝にハンモックを吊って過ごします。いま振り返りながらこの文章を書いていますが、カナダの国立公園とかでキャンプしてるのかな？といった雰囲気になります。今でもハンモックのゆらゆら感が大好きなのでインテリアに導入したいと常々考えています。

でももう一度書きますが本当にやっちゃダメです。

父は勉強以外の色んなことを私に教えてくれました。主に動物的な生存戦略についてが多かった印象なので、もし私が無人島に漂流したとしてもワンチャン生き残れるかも、という自信があります。

まだまだエピソードは沢山あります。そんな感じの面白い人でした。

でも酔っ払っては暴れてしまうのでした。