エアロスミスの最高峰 〜 「Get a Grip」 AEROSMITH (メンバーシップと有料マガジン限定記事)
エアロスミスの最高峰
エアロスミスの最高傑作と信じて疑わないのがこのアルバム。
このアルバムの解説をしていく前に、エアロスミスというバンドの持つ音楽性やそのルーツについて、遡ってみたいと思います。
ブルーズ由来の音楽性
エアロスミスは、アメリカのブルーズから派生している音楽性を持ったバンドです。
スティーブン・タイラーのボーカルのアクの強さもありますが、楽曲もなかなかのアクの強さがあります。それは音楽性がアメリカ南部のブルーズに根差しているからともいえます。
例を挙げてみると、「Train Kept a Rollin’」というブルーズのカバーもしていますし、「Honkin’ on BoBo」 なるブルーズアルバムも発表しています。
では、ブルーズ由来の音楽性について、他のアーチストの楽曲を例に説明してみます。
ブルーズの楽曲を聞いてみる
ブルーズは、非常にアクが強い音楽のため、スタジオ盤の場合、長時間、聞いているとちょっと疲れてくることがあります。
くどい、というか。
南部のアコースティックブルーズなら、まだ良いのですが、シカゴなどのエレクトリックブルーズになるとアクがさらに強くなりまして。
Paul Rodgers - Louisiana Blues
Aerosmith - Never Loved A Girl
アクの強さは、初心者の馴染みにくさに繋がります。
ブルーズというものは、ステレオの前で、ただ聞くものというよりは、音の中に入り込んで、その当時、この曲が歌われていた背景を感じて、聞くものと言えると思います。
この雰囲気は、ジミ・ヘンドリックスを聞いた時に感じられるものと同じです。彼の音楽はブルーズ直系。音楽史に残る偉人だけど、スタジオ盤は面白くない。でも、ライブだと、割とすんなり入っていける。
Jimi Hendrix - Bleeding Heart
英国を代表する2つのロックバンドを比較してみる
この点について英国に目を移してみます。これはディープパープルとレッド・ツェッペリンの違いにも顕著です。
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