ひろわど:ことばコンサルティング

勇気も愛も売上も、強い言葉が生み育てる。コピーライター、クリエイティブディレクター。ブ…

ひろわど:ことばコンサルティング

勇気も愛も売上も、強い言葉が生み育てる。コピーライター、クリエイティブディレクター。ブランディング案件多め。旭通出向を経てリクルート、学校広報→車→ゼクシィと異動して独立。TCC新人賞、新聞広告賞、宣伝会議賞など。取材3000人以上。企業や宣伝会議で講師歴多数。著書「辞めるな!」

最近の記事

羽ばたけ、ベンチャーさん

ご縁があって、ベンチャーさんのコミュニケーションをお手伝いすることになった。先方社長との初回の面談は3時間、最初の30分は世間話でお互いの相性を確かめていた感じ。私はものの5分で「この人なら大丈夫」と直感した。これまで起業したての経営者にはずいぶん会ってきたし、痛い目も何度も経験した。最初は良かったけど、資金繰りが悪化してくると本性がしだいに表れてくるとか、そもそもアクが強すぎてパートナーがみんな去って行ってしまうとか。孤立してもう声かける人がいなくなって、「最後の砦」的な呼

    • 私は何屋?

      今日、久々に対面での企業セミナー(ライティング講座)を終えてきました。少人数だったせいか一人あたりのコミュニケーション量が多くなり、「宣伝会議を受けるよりお得」と評価していただきました(良いのか?) 例によって立ちっぱなし、喋りっぱなしで1時間半。もちろん密を避け、パーティションも設け、マスクをしての講義です。 面白かったのが、最後に「専門は何か?」と尋ねられたこと。 実はよくいただくご質問なのですが、自分でもこれ!と言い切れないのです。 そこで経歴をお伝えしたら、すご

      • [マーケットイン]に還れ

        また営業電話をいただいた。相手の背後が凄くざわついていて、一斉に多人数がローラーをかけているのが丸わかりでした。私は「数打てば当たる的の一つ」と認識されているのが、ダイレクトに伝わってきてしまいます。電話をもらう受け手の感情、気持ちが理解できないんですね。そもそも嫌われる電話営業なんだから聞いてもらえたらラッキー、新人の教育も兼ねてるし・・・そんな雑なスタンスが丸ごとわかってしまいます。 実はこれ、メールのアプローチでも同じこと。宛名だけ差し替えて定型文を貼り付けても、よほ

        • 私流の解釈「ストーリーブランディング」

          先日の「perfumeに学ぶストーリーブランディング」のウエビナーを振り返って、私なりにストーリーブランディングの定義と効用をまとめてみました。あくまで私はこう考えている、という内容ですので、深く突っ込まないでください(笑) ● 消費者の「行動変容」を起こすために、製品やサービスがもつ物語性=ストーリーを描く手法であるストーリーブランディング。私は『事実への共感や感動を、“好き”や“欲しい”につなげること』と定義しています。 そもそも圧倒的な差別化ポイントを持っていたり

          コピーライターの選び方・見分け方

          「初めて外部に依頼するのですが、そもそもコピーライターってどうやって選べば良いのでしょう?」。そんなご質問を受けることが、実は昔から結構あります。 そこで今回、本当に僭越ながら、私なりに基準をまとめてみました。いただいたメールへの返信のようなスタイルにしてあります。自分自身が「こうできたら良いな」という戒めの内容にもなっています。 1)プロ意識 ・そのコピーは誰のために書くのか、顧客のビジネスの成功のためか、書き手の達成感のためか ・クリエイターには作品意識が高い人も見受

          コピーライターの選び方・見分け方

          perfumeに学ぶストーリーブランディング

          先日、広報担当者向けに「あるアーティストに学ぶストーリーブランディング」というテーマでウェビナーを行わせていただきました。あるアーティスト、すなわちperfumeです。 前々からperfumeってすごい、ドラマだらけだ、ストーリーの塊だ!と感じていて、日に1度はYouTubeで関連映像を感動しながら見ていたのです。ファンクラブにも入ってますよ、ええ、もちろん。 そしてそして、気づいたことを皆さんに伝えたい、思いっきり語りたい・・・と、そんな思いが募って来たときに、何かウェ

          perfumeに学ぶストーリーブランディング

          ブランディングの最初の成果、     それは自らの行動変容

          この前、ウェビナーをやったのですが、こんな質問をいただきました。 「ブランディングを確かなものにするために、やるべきこと(意訳)」 そこで、テーマをもう少し絞り込んで、 →自社の価値を →顧客を始めとするステイクホルダーに広く浸透させるため と設定し、あらためて考えてみました。というより、頭の中に格納していた過去の提案内容を、さくっと言語化してみました。「おや、意外にこの整理、役立つれないかもしれない」と感じましたので、この場で並べてみますね。(やるべきことのチェック

          ブランディングの最初の成果、     それは自らの行動変容

          もうすぐ20周年!

          実はね、もうすぐ独立して20年になるのです。 開業は2001年の5月1日、いや、我ながらよくやって来れました。 そこでフリーランスになって日が浅い人、これから独立を考えている人に向けて、学んできたことをお伝えしていこうかな、と思います。気が向いたとき、徐々にですけど。 さて、最初のノウハウ(偉そうですが)は、「駆け出しの頃は、頼まれたことをなるべくやってみる」です。 今でこそ「聞く力」なんて講座を長年続け、取材人数も3000人になりましたが、独立した時には取材なんてほぼ

          財産となった経験

          先日、インナーブランディングのコンペに呼ばれたとき、私のセールスポイントは何?とう話になりました。(というか、そうした話を自分からしました) 私のprofileには、過去の制作実績や賞歴、取材歴、講師歴などをずらずらと並べています。これはこれで自分の事実であり、少しだけ誇らしかったりします。でも、それ以上にインナーブランディングの案件にジョインする場合、「事業経験がどのくらいあるか」「事業をどのくらい知っているか」が大事だと思っています。 なぜなら、企業で働く人の困りごと

          決意文のようなもの

          本格的に、ことばコンサルティングの活動を行うことにしました。「ポイントの講義やWebなどの改善を一式でお引き受け致しますよ」という、詰め合わせセットの発売開始です。事務所サイトでの告知は2月2日からとなりますが、1日先に決意を記した文書(の一部)を公開させていただきます。                ● ● ● 私は一人で行動しています。従業員の誰かを食べさすため、組織を維持するための値付けはしません。事務所経費も節約するために、開業以来、自宅兼事務所の形態を取っていま

          多様性は時代のプロトコル

          私は人生の節目節目で女性に理解され、引き立てられてきました。リクルート社でも引き入れてくれた人、評価してくれた人、みんな女性上司。特に中途入社したその日に、女性管理職がまだ喋ってもいない私の特性を見抜いたのは驚きました。「あなたのような一匹狼は」と近づくなりいきなり言われ、たしかにチームや集団行動は苦手な私はしばらくフリーズした覚えがあります。ユーチューブ的に言えば、「やべえ、この会社、やべえよ」ってなところでしょうか。 また女性の友人も普通にいるし、「広瀬さんは女性だから

          多様性は時代のプロトコル

          なんでこんなに腹が立ったのかな。

          今日、昔たのんでいたサプリメントの会社から、また電話がかかってきました。また、と書いたくらいですから、今年2度目です。要件は「もう一度、定期購買を」というもの。そもそもネット経由での発注に対し、セールス電話を直接かけてくるのは筋違いという立場ですが、それだけでは説明できない怒りを感じてしまったのですね。 なんでだ、虫の居所でも悪かったのかな・・・自問自答を繰り返して、はたと気づきました。言葉はきついですが、人や世の中をすっごく舐めてるよね、という思いが心に張り付いて取れなく

          なんでこんなに腹が立ったのかな。

          尽くし過ぎて失敗した

          夫婦や恋人の話じゃありません。仕事の話、お客様との関係性がテーマです。 以前、定期的にお仕事をいただける、ある公益法人がありました。世界共通の問題に取り組む、まじめな団体。ご縁ができた私は嬉しくて、冊子やポスター、チラシなど紙媒体のコピーを一生懸命に書き込みました。料金も自分のメニューの中では安く設定し、仕事の社会的価値を満喫していたと言えるでしょうか。 お客様からの評価もそれなりに高く、何かと言えば相談していただける、身内のような関係性ができていたように思えます。呼ばれ

          取材のノウハウⅡ-4

          今回は、[相手に興味を持ち、肯定する]です。 わかってくれている、と思ったら、誰にも話してなかったことまで、 打ち明けてもらえることがあります。 たとえ自分の心の中では「そうかなぁ」と疑問に思っても、いったんは無理してでも、うなずきましょう。そして一通り聞き終わってから「あの部分、もう少しお尋ねしたいのですが」と、ニュートラルに振り返るのです。 その場で「お言葉ですが、私はそうは思わない」など反論するのは愚の骨頂。だって、あなたは議論をしに来たのではなく、お話を伺いに来

          取材のノウハウⅡ-3

          今回のテーマは[位置取り]です。 取材相手との距離は、遠すぎず、近すぎず。 たとえば会議室に通されたとき、 真ん中にプロジェクターなどを置いた空きスペースがあり、 そこを囲むように専用テーブルが配置されている。 そんなケースはよくあります。 場合によってはテーブルが楕円に組まれていることも。 こうしたフォーマルな配置では、相手との距離が開きすぎです。 なんというか、記者会見のようなよそよそしさ、 緊張感のある距離になってしまいます。 応接室も同様に、重々しいテーブルを

          取材のノウハウ Ⅱ-2

          だいぶ間があいてしまいました、取材のノウハウ当日編その2は[寿命をいただく]です。 あ、いえ、インタビューアーは死神になるくらいの覚悟で聞きましょう、なんていうことじゃなく。 大切な「人生の時間」をいただくことを、しっかり心にとどめておきましょうという平和的なテーマです。ちょっと偽善に聞こえるかもしてませんが、私の考えは以下になります。 過激な表現をすれば、人生の時間=寿命の一部分です。だって人の致死率は100%、人生100年時代と言ったっていつかは死にます。Perfum