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羽ばたけ、ベンチャーさん

ご縁があって、ベンチャーさんのコミュニケーションをお手伝いすることになった。先方社長との初回の面談は3時間、最初の30分は世間話でお互いの相性を確かめていた感じ。私はものの5分で「この人なら大丈夫」と直感した。これまで起業したての経営者にはずいぶん会ってきたし、痛い目も何度も経験した。最初は良かったけど、資金繰りが悪化してくると本性がしだいに表れてくるとか、そもそもアクが強すぎてパートナーがみんな去って行ってしまうとか。孤立してもう声かける人がいなくなって、「最後の砦」的な呼ばれ方をするケースも良くあった。頼られている嬉しさや誇りが、いつしか「これじゃ、周りは去って行くよね・・・」という残念な気持ちに変わることも何度もあった。

でも今回は、うまく行きそうな予感に満ちている。謙虚な姿勢はもとより、ビジネスモデルの設計が緻密。初日の2時間でもう「勝ち筋」が見えたと確信できた。サイト等の作り物も重要だが、ビジネスモデル自体にワクワクが無いと発展しない。これからがすごく楽しみだ。

ビジネスモデル云々、と言えば偉そうなのだけど、私のリクルート時代の事業経験もいまだに役立っていると実感する。売上数字で一喜一憂してきたこともムダじゃ無い。何より顧客への浸透策を自分事として語れるのは、自分の強みだとあらためて感じた。

ただこれは昔の笑い話だけど、新規事業のコミュニケーションを依頼された際に、ビジネスモデルへの素朴な疑問を投げかけたら事業そのものがストップしてしまったことがあった。「その観点は無かった」とのことで、結果として良かったのかどうか今でも時々思い出してしまう。そのまま進めなかったことでお客さまの資金を消耗させずに済んだ、そう思うことにしているのだが。ちなみにその後、その企業からは一切の連絡は無かった(苦笑)

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