ヒキコモリーヌ
これは2015年に制作した「あさぼらけ」というタイトルの作品です。 あさぼらけ、というのは夜明け頃、日が昇り始め空がだんだんと白んでくる頃合いのことです。この少女は朝顔の擬人化で、鶏同様に朝を心待ちにするモチーフたちです。 この作品は2015年に開催した星をテーマにした大阪での個展「twinkle」で発表しました。太陽というもののもつ陽のプラスのイメージから、夜明けを待ち望む、なにか新しく生まれ出ずるものを待ち望むような気持ちを描こうと思いました。 自分自身とてもと
これは2012年に制作した「フルーツパンチ」というタイトルの作品です。 暑いですね、こんにちは。お盆をピークに気温が40度に達しようとする令和二年夏、心からオリンピックがなくてよかったと思っています。こんなんじゃ生きているだけで死ぬ。あまりの暑さに体調を崩しているのは人間ばかりではなく、わたしのパソコンも5回に一回は起動しなくなりました。 そんな中で、引っ張り出してきたのがこの作品です。ソーダ水の清涼感、フルーツの鮮やかな色とさわやかな酸味、白いワンピースのハッとする
2018年制作「ないものねだり」 2018年「好きかもしれない」 芸能人だったり、知り合った人だったり、誰かを好きにまたは嫌いになるということはきっと誰しも一度はある感覚だと思います。でもそれが、どれくらい好きまたは嫌いなのかを推し量る術がないがために、時々苦しむこともあると私は考えています。そもそも好きと嫌いの2極にしか振り切れないほど人の感情は単純ではなく、また好きの種類は友達として、恋人としてなどその種類の豊富さは人間関係の数だけあるんじゃないでしょうか。(不思
これは2018年に制作した「めめしかしまし」というタイトルの作品です。 たびたびこのnoteの中で語られる2018年の東京での個展のDMになった作品です。タイトルは個展のタイトルと同じです。 こちらが実際のDMです。タイトルの文字も自分で作って我ながら気に入っています。 この「女々し、姦し。」というタイトルはこの個展をしようと本腰をいれてすぐに決まりました。私がずっとずっと考え続けていた「女の子としての生きづらさ」を発表して、そして私以外の女の子であるお客さんから反
このラフは今日このツイートを見て描いたものです。 「眼鏡をかけたプリンセスがいて欲しい」という少女の願いは決して今に始まったことではないのだと思います。守られるばかりじゃないプリンセスが、有色人種のプリンセスが、ボーイッシュなプリンセスが、いて欲しい。みんなそれぞれに気づいています、こんな子はプリンセスになったことがないどうして?と。 プリンセスの見た目やキャラクター性に自分との共通点を見つければ子供はうれしいものですし、自分にない部分があればそれは憧れとして成長過程
これは2016年に制作した「安全な世界」という作品です。 オルゴールメリーの下で過ごした穏やかな時間。お人形のように可愛いと愛でられた日々。赤ちゃん返りというのは子供だけではなく大人にもままあることです。子供の場合は親に甘えたい、かまってもらいたいと思って注意をひくために起こると言われていますが、大人の場合は自己防衛なんじゃないかなと思ってます。雑に言うと「甘やかされたい」というか、無力で非力な自分を肯定され愛されたいという状態なのかも、といった感じ。幼い頃の義務も責任
これは2015年に制作した「ヴィーナス」というタイトルの作品です。 この作品はnoteのわたしのヘッダーにもなっており、とても気に入っている作品です。5年も前の作品で、今見ると技術的に未熟と言える部分も多いのですが、これを描いた時のことを今でも覚えているくらい楽しく描けたので贔屓目がやめられないのかもしれません。 絵を描いている作業中はよくYouTubeをみています。映画やアニメを見ていることもあるのですが、音楽を聴くならYouTubeが好きです。理由の一つはミュージ
これは2018年に制作した「不思議の国のアリス」の連作作品です。 2018年、福岡にあるギャラリーサナトリウムさんにお誘いいただいて参加した不思議の国のアリスの作品展のために作品を描き下ろしました。初めての九州での展示でした。そしてこの作品は4つのうち3つがギャラリーオーナーさんのお手元へお嫁入りしましたので、九州の方にしかお披露目していません。それは少し残念でもありますが、不思議の国のアリスを愛する人の元で可愛がってもらえているのはとてもありがたいと思っています。
これは2014年に制作した「不眠」というタイトルの作品です。 この作品を制作したのは、友人と一緒に病院をテーマにアートイベントに出たことがきっかけでした。それにあたって何を描くべきか、考えたのですが健康優良児ゆえに歯医者以外の病院にろくに行ったことがなくて。当時の自分にとって身近な悩みだったのが不眠症でした。 前にも不眠症と羊という絵は描いていたのですが、好きなモチーフは何度でも描くので気にしません。 わたしは眠るのが好きで、しかし厳密に言うと夢を見ることが好きなの
イボタガ ヤママユガ メンガタスズメガ これは2014年に制作した「いつかひとつになるそんざい」というタイトルの作品です。 三つとも同じタイトルで描かれている蛾の幼虫が違います。この作品は2014年に参加したグループ展のために描き下ろしました。 完全変態の虫はサナギの状態の時に芋虫だった時の形状を一度失って、どろどろになってそして成虫の形になるそうです。それを知った時、幼虫の時の記憶や自我は失われないのかな〜と思いました。そもそも芋虫がいろんなことを考えたり記憶
これは2018年に制作した「アイアイアイス」という3つで1つの作品です。 この作品は2018年の東京で開催した個展「めめしかしまし」で発表しました。 この東京での個展はわたしにとってとても大切な展示会でした。初めての東京であり、ずっとそれまでやってきた「生きづらさ」というテーマの集大成を発表機会でした。わたしには30歳までにやることリストがあって、東京での個展はそのひとつでもありました。正確にはこの「生きづらさ」という問題に対して30歳までに答えを見つけたいと思ってい
2016年制作「モモイロの影」 フラミンゴという鳥は片足で立つ姿が印象的な鳥です。それが白鳥よりもバレリーナの姿に近いと思って並べて描くことが多い理由の一つです。 そして、もう一つの理由はピンク色だからです。 わたしはピンク色が嫌いです。バッサリ嫌いと言い切ってしまうと語弊があるのですが、ピンクがもたらすイメージや与える役割が嫌いです。 子供の頃はピンクが好きでした。ピンクのドレスに靴、プールバッグや鉛筆削までピンク色でした。しかしなぜピンクが好きなのかといえば説
これは2013年冬に制作した「退屈なハーレム」というタイトルの作品です。 このタイトルにあるハーレムとは、トルコ語のハレムのことで後宮、「女性の集団社会」みたいなミュアンスで用いています。 前回の「木蓮鸚哥」に続いて、こちらも「花鳥園」という画集に収録した、なんなら表紙だった作品です。個人的にとても気に入っている作品であり、某コンペでも賞をいただいたり、わたしのバレリーナとフラミンゴというモチーフを多くの人に知っていただいたきっかけの作品でもあります。展示会などでお会
これは2011年に制作した「木蓮鸚哥」というタイトルの作品です。 この作品は2014年に制作した「花鳥園」という作品集に収録されております。この作品集は花と鳥をモチーフとした作品を集めたもので、自分自身とても気に入っています。 鳥をよく描きます。あとときどき魚も。鳥と魚に共通するのが目が怖いこと。愛鳥家、愛魚家の方には申し訳ないのですが、表情や感情が哺乳類に比べて乏しく(ディスってるつもりはないです)代わりにそのギョロっとした目だけで何かを物語るような奥深さが魚や鳥に
これは2016年に制作した「コラプサー」という作品です。 コラプサーとは、ブラックホールの昔の呼び名で崩壊した星という意味だそうです。前回の「玉兎」と同じく2016年に開催した個展で発表した作品です。その個展のDMにも使った思い入れ深い作品です。 「玉兎」は「世の中が星をどうとらえているのかとらえているのか」というアプローチから制作した作品だったのに対して。この「コラプサー」は「わたしが星をどう見ているか」というアプローチからの作品です。 ブラックホールという言葉は
これは2016年に制作した「玉兎」というタイトルの作品です。 玉兎というのは、月に住む架空の生き物の名前です。臼と杵で餅をついているだの、薬を作っているだだのと言われています。 この作品を制作した2016年にわたしは人生二度目の個展を大阪で開催しました。一度目の個展は2012年で同じく大阪で行いました。一度目はとにかく自分の作品を見てもらいたい、という気持ちが先行していてテーマもなくただ、それまでに描き貯めた作品を並べた正直お粗末な展示だったと思います。(でも1回目な