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かえりみち。

今日は創作にチャレンジです。


遠い昔、はるか世界のどこかで。

花を植え続ける男がおりました。

「ボクは誰かを救う術を、持っていない」

「誰かにかける言葉も、持っていない」

「でも花を植えることだけは、できる」

かつて、男が生きることに
疲れそうになったとき。

目の前に咲く、花の美しさに
深く感動し、生きたいと願いました。


人々はこう言いました。

花って何の役に立つんだい?

木だったら、家をつくる材料になる。
野菜だったら、食べることができる。

花を植えるよりも、
もっと、お金になるものを植えた方がいい。

実用性があるかどうかで
ものごとを判断するような時代でした。

だれも、男に見向きもしませんでした。

それでも、男は花を植え続けました。

ただただ、花を植えることが楽しかったのです。

ボクが花の美しさに、命を救われたように
花があれば、誰かが救われるかもしれない。

花には、人の心を救う力がある。

一つ、また一つと、
男は花を植え続けました。

くる日も、くる日も、
男は花を植え続けました。

枯れの日も、
泥の日も、
男は花を植え続けました。

やがて、
はじめて花が咲いたとき
花を美しいと感じる人があらわれました。

一人、また一人と
男を手伝うものが、現れはじめました。

男は、残りの財産を、
花に費やしました。

男は、残りの生涯を、
花に費やしました。

男が、花を植え始めてから
数十年の月日が流れていました。

そのころには、
大勢の人が、男を手伝うようになっていました。

男が植えた、数多くの花
それは、どこまでも、どこまでも続いていくようでした。


「春、夏、秋、冬」どの季節に訪れても、
季節の花が咲くように植えられていることから、

「四季の道」

そうよばれるようになりました。

花は、歩く人の心を癒し、

また花を見るために
多くの人々が訪れました。

やがて、国中の人が、花を愛で育てるようになりました。


今週はnoteで一人チャレンジをしています。

火曜日は、
キッチンで水がつまったことをもとに
「クスっと笑ってもらえるようなnoteを書いてみる」

水曜日は、
ブラックリーフの花をもとに
「花を詩のように書いてみる」

今日は、
1枚の写真から、お話を考えてみました。

日本各地の、
チューリップや、ラベンダー、ネモフィラや、藤の花や、
写真の、色とりどりのツツジの道も

花を植えはじめた人がいると思います。

最初に始めた人に、感謝の気持ちを込めて。


最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

かえりみち。
夜空には、半分になったお月さまが浮かんでいました。

上弦というと、鬼滅の刃が浮かんでしまいますが、
「上弦の月」ですね。
癒されました。

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