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#歴史小説が好き

歴史小説への愛や、好きな作品・作家を語ってください!

人気の記事一覧

冲方丁「光圀伝 下」読書感想文

下巻は、27歳からはじまる。 駆け足気味で、青年から晩年までの光圀像が描かれる。 70歳のときに『大日本史』の草稿が完成する。 ここまでに40年を要している。 後に影響を与えた大書だと十分にわかった読書だった。 巻末の解説は筒井康隆となる。 この『光圀伝』を絶賛している。 冲方丁は、徳川光圀の伝記資料を実によく研究しているとのこと。 伝記資料とは、以下が挙げられている。 『桃源遺事』 『義公行実』 『義公遺事』 『玄桐筆記』 『西山遺聞』 聞いたこともない資料ばかり

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【歴史小説】流れぬ彗星(3)「移香斎」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

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大純はるのサイトマップ

複雑化する現代社会に鋭いメスを入れます! (ナイトスクープ風) ちなみに大純(おおいと)はるって読みます。 ダイジュンではありません… (純という字には、生糸という意味があるそうです) 以下おしながき👇 ★(真剣勝負の)歴史小説【絶賛連載中】流れぬ彗星 大純はるの【室町・戦国三都小説集】 ●奈良編 ●京都編 ●神戸編 ★(ふんわり描く)エッセイ【絶賛連載中】人工の島、人造の魂 ★(大好きな趣味の)音楽コラム ★(癒しを求めて)旅日記

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【歴史小説】流れぬ彗星(1)「炎上、切腹」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

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司馬遼太郎「坂の上の雲 1巻」読書感想文

この小説を読むのは真冬がいい。 で、部屋の暖房は消す。 寒いだろうから、毛布を膝に乗せてもいい。 白い息を吐きながら、かじかんだ指でページをめくると、得も知れない熱さを感じる読書ができる。 1巻は『春や昔』という章からはじまる。 明治維新で、260年余り続いた幕藩体制は瓦解。 主人公の1人となる秋山好古は、このとき10歳。 好古は “ よしふる ” と読む。 四国の松山藩の、下級武士の家に生まれた。 やってきた土佐藩の官軍に、松山藩主は降伏。 城下が占領されるのを、

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司馬遼太郎「坂の上の雲 4巻」読書感想文

日本の連合艦隊は、ロシア艦隊を追いかけている。 “ 黄海 ” でのことだった。 これほど滑稽な追跡戦はなかった。 小艦隊のほうが追いかけて、大艦隊のほうが逃げている。 のちに “ 黄海海戦 ” と呼ばれる戦いがはじまっていた。 追う側は悲愴である。 夜になるまでに追いつかなければ、所在がわからなくなる。 が、追いつくのは絶望にちかい距離があった。 一方、逃げる側は勝利に向かっている。 ウラジオストックに向かっているのだった。 どういうことなのか? なんで逃げているのか

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司馬遼太郎「坂の上の雲 2巻」

2巻は、一気にキナ臭くなってくる。 朝鮮を巡る対立からの “ 日清戦争 ” に突入する 。 そこからの “ ロシアの脅威 ” といったところか。 世界史は、いわゆる “ 帝国主義 ” のエネルギーで動いている、と司馬遼太郎は書く。 列強は、植民地獲得に興隆の源泉を見て、たがいに国家的利己心のみで動いている。 人類は多くの不幸を経て、帝国主義的戦争を犯罪として見るにまで進んだ。 が、この当時の価値観は違っている。 それを愛国的栄光の表現とみた。 日本という国は、そう

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【歴史小説】流れぬ彗星(2)「愛洲鯨」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

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【歴史小説】流れぬ彗星(4)「鼓動、波音」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

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【歴史小説】流れぬ彗星(5)「出陣の朝」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

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【感謝】1,000フォロワー様&10,000スキ突破記念!歴史小説の有料マガジン値下げキャンペーン【めっちゃ宣伝】

見ていただいているみなさま、本当にありがとうございます。 大純はるは、この度、【1,000フォロワー様&10,000スキ】を達成させていただきました! 小説の投稿を始めたのが昨年11月ですので、実質四ヶ月ほどでの到達になります。 ひとえに、訪問していただき、見ていただき、読んでいただいているみなさまひとりひとりのおかげ様です。 心の底から、ありがとうございます! これを記念いたしまして、私のメインコンテンツである「歴史小説マガジン」を、通常500円→300円へ値下げさせ

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司馬遼太郎「坂の上の雲 6巻」読書感想文

個性派の面々が、次から次へと登場する。 明石元二郎の活躍もある。 けっこうページが割かれている。 ロシア駐在の武官だった明石は、国交断絶の直後には中立国のスウェーデンに移る。 そこを拠点に、ロシア国内の革命運動を支援。 帝政を不安定にさせる。 これも日本の勝利の遠因となっている。 “ 諜報 ” の重要さもわからせる。 小村寿太郎だって熱い。 外務大臣としてアメリカで講和工作をして、ロシアとのポーツマス条約を締結する様子にも、けっこうページが割かれている。 ここに司

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司馬遼太郎「坂の上の雲 5巻」読書感想文

「この本はおすすめです」と、書くのはむずかしい。 なかなかできない。 ベストセラーという本でも、人生必読の書といわれていても、日本中が感動したという本でも、やっぱ “ 合う合わない ” がある。 上記の本が “ 合わない ” と感じることが多々ある自分がいう「おすすめです」は、他人からすれば「おすすめではない」かもしれない。 そこまで自分に自信家じゃない。 それに、そこは趣味の問題。 自分の趣味を「おすすめ」はしたくない。 だから司馬遼太郎だって「おすすめ」はしない

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司馬遼太郎「坂の上の雲 3巻」読書感想文

3巻は泣ける。 作中の登場人物だって泣く。 首相の伊藤博文は、泣きはらして叫ぶ。 陸軍の参謀本部の児玉源太郎が涙を流して訴える。 財界人の渋沢栄一も泣いて決意する。 東郷平八郎が出撃命令を伝えたとき、整列していた将兵の50名だって涙がこぼれて仕方がない。 緒戦の際にも、日本領事館の外交官も泣くばかりである。 なんで泣くのか? 日本がロシアの植民地になる、日本が滅びてしまう、戦うのは今しかない、日本は負けるかもしれない、なんとかしなければならない、と泣く。 んなこと

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大事なことは言葉にできない

いちばんたいせつなことは、目に見えない、とキツネが言いましたが伝えたい真心も目に見えません。 誰かの口になる、耳になる、目になる、伝える。 大それたおごったことと思われがちですが、それは哀しく美しく難しいものです。暴れん坊将軍で有名な徳川吉宗の嫡男、徳川家重のお話です。 まいまいつぶろ 村木嵐 テレビドラマでの家重は、顔面麻痺で肢体不自由でときに狂気として描かれていることがありましたが、その口である兵庫の出番はなかったのではと思います。 兵庫は、耳がよく鳥の声も聴き

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どうして僕は歴史小説を読んでファンタジーは読まないのか。

最近、歴史小説ばかり読んでます。多分、現実逃避が入っています。 どのあたりの歴史小説かというと戦国時代です。高校時代に信長の野望シリーズにハマり、理系なのに戦国時代に詳しくなりました。 歴史小説を読めば、知っている登場人物だらけです。信長や秀吉なんかはどの本にも出てきて、主人公の人生を動かします。本によって好意的に書かれたり、はたまたそうでなかったりで、面白いですよね。 一方で、僕はファンタジー小説を読みません。ファンタジーと言っても様々ですが、魔法使いとかが出てくるの

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[有田焼]開国を契機に世界へ|幕末・開化期、佐賀の万博挑戦

 有田の人々の目が、ふたたび海外に向いたのが幕末だった*。通商条約が結ばれて自由貿易が始まり、ジャポニスムのブームや万博への出展も相まって、有田焼は世界に返り咲いていく。  1870(明治3)年にはドイツ人技術者のワグネルが有田に招かれ、西洋の先端技術を伝えた。鮮やかな青や緑、桃色、黄色など、発色のいい西洋絵具が導入され、有田の人々の製作意欲は上がった。  幕末のパリ万博の次が、1873(明治6)年のウィーンだった。明治政府は新生日本をアピールしようと、威信をかけて大規模

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爽秋の京都旅「宝が池通、野生の鹿と遭遇!?」

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夢中になれて教養が身につく! 現代人のためのファミリーヒストリー入門

突然ですが、皆さんに質問です。ご両親の名前はご存知ですか? 恐らく、ほとんどの人が「はい」と答えるでしょう。それでは、その前の世代、あるいは、その前の前の世代ではどうでしょう。 自分のひいおじいさんや、ひいおばあさんの名前を知っているという人は、案外少ないかもしれません。 きっと、彼らがどのような仕事についていて、どのように生きてきたのかを知る人は、もっと少ないことでしょう。 こんにちは。ライターの北山です。 僕は大学院で歴史学、とくに日本近世史、村落史と呼ばれる分野を

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外国人が感じた源氏物語

以前、源氏物語についてこんな記事を書かせていただきました。 そこに仲良くさせていただいているcoucouさんから、とても興味深いコメントで記事ネタのヒントをいただきました。 なるほど確かに気になります。 私も結局は読了できなかった「源氏物語」を他国の人が読了した事だけでもすごいですが、この日本人でも理解しがたい平安時代の世界をちゃんとくみ取れたのだろうかと、にわかに気になってきましたので、ちょっと調べてみました。 coucouさんの最新記事です↓↓↓ その前に「源氏物

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