ナポレオン出でて、参謀本部なる

ドイツ国防軍神話とは何か 友人の野村君が教えてくれた『ドイツ参謀本部』(渡部昇一)だが、一晩で一気に読むほど面白かった。  ドイツといえばナチスというイメージがあるが、実際に第二次大戦で戦ったのはドイツ国防軍である。このドイツ国防軍とヒトラーの関係はかならずしも良いものでなかった…

たまにダメな本を読むのも勉強のうち

書評:奥山篤信『キリスト教を世に問う!』(展転社) 私の前に3人の方がレビューを書かれているが、いずれも評価としては妥当だと思う。 ただし、期待をもって本書を読みはじめたらしい点については、いささかいただけない。 そもそも『キリスト教を世に問う!』という「!(感嘆符)」付きのタイト…

「右でも左でもなく下」でしかない、山崎行太郎の批評

書評:山崎行太郎『ネット右翼亡国論 桜井誠と廣松渉と佐藤優の接点』(メディア・パル) あまりにも酷い内容なので、落胆を通り越して「これはきちんと批判しておかないといけない」と考えるに到った。 数年前に読んだ『保守論壇亡国論』は「イマドキの保守言論人(=ネトウヨ的言論人=非本来的保…

俺の上には空がある広い空が

 著者の桜井昌司氏は、1967年に強盗殺人事件の容疑者として逮捕され、78年に無期懲役が確定した。しかし、物証はなく、取り調べでは自白の強要が行われていた。いわゆる布川事件である。桜井氏は再審請求を行い、11年に無罪を勝ち取った。  私は以前、同じく無実の罪で逮捕された村上正邦氏が主…

渡部昇一先生と論語

書籍編集は職人の世界 さて前回では、私の上司になった打田良助編集長は「出版意義」の人であると同時に、ベストセラーの人であったことを紹介したわけだが、実は私は打田さんが編集長を務めるNON BOOK編集部に一週間だけ、新人研修で配属されたことがあった。  新人研修といっても、雑誌が…

狂犬ポチとの出会い

 「ネトウヨ」と呼ばれる人々が雲霞のごとくに現われたのは、二十一世紀に入ってからの現象である。彼らは自分たちを愛国者である、保守であると称して憚らないが、しかし、彼らが台頭する前に、世の「空気」に抵抗し、孤塁を守ってきた保守の言論人たちがいたという事実をどれだけ知っているだろうか…

川内康範と三島由紀夫、そして久世光彦。

私は川内康範と2007年の月刊日本のパーティでお会いしたというよりかは、演説しているところを観た。  たしか森進一の『おふくろさん』騒動の時である。川内さんは珍しい護憲派保守で「日本は戦争をしてはいけないんです!だからこそ、日本国憲法が必要なんです」と直筆、筆書の巻物読みながら絶叫し…

「技能実習生」制度の闇 岡部文吾氏の戦いに学ぶ

▼実質的な「移民」政策の第一歩である入管法改正に関連して、筆者がこのひと月で読んだ論説の中で最も感動したものを紹介しておきたい。 それは「月刊日本」2018年12月に載った「時給180円で毎日18時間労働」というタイトルの岡部文吾氏へのインタビューである。(聞き手・構成 杉原悠人…

青木理 警察に政治がコントロールされる

警察の権限を拡大する安倍政権 ―― 安倍政権を支えてきた組織の一つに警察があります。彼らが政治に対してもっと中立的であれば、安倍政権が5年も続くことはなかったはずです。青木さんは『日本の公安警察』(講談社)で公安警察の実態を明らかにしていますが、なぜ彼らは政治的な動きをするように…

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佐高信 安倍総理はアメリカに日本語を奪われた

米議会で英語で演説するという屈辱 ―― 佐高さんは『佐高信の昭和史』(角川学芸出版)などで、歴史に学ぶことの重要性を強調しています。安倍政権の安保法制をめぐる高圧的な対応は、戦前の日本を彷彿とさせます。日本国民は今こそ歴史に学ぶ必要があります。 佐高 歴史に学ぶためにはその前提と…

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