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琴線に触れたnote集

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何度でも読みたくなる。 出会えたことに心から感謝したい、素敵なnote集。
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2019年12月の記事一覧

みんな誰かの役に立っている。

「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」があたらしい表紙になった。たぶん来…

幡野広志
4年前
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短編小説「紫の龍」

授業が終わり、職員室に戻ったあともまだしばらく、わたしは考え込んでいた。 (よけいな言葉…

猫野サラ
4年前
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友達のままで

唇を重ねるたびに、距離を感じる。 恋人たちにとっては、幸せな行為であるはずのキスのはずな…

百瀬七海
4年前
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良いエッセイは、女の子にしか書けませんか?

「君じゃない方がいいな。」 心が二度見、いや三度見はした。 身体の中がぽろぽろと崩れてい…

わたしたちは似た者同士だけれど、それぞれ違う名前の花になる。

「noteってなんか、落ち込んでる人ばっかりじゃない?」 その言葉をどこかから聞いた時、正直…

結婚しなくても、わたしは最愛の人と朝食を食べたい。

「そんなんじゃ幸せになれないですよ。」 空から落ちてきた言葉。 わたしは見て見ぬ振りをし…

声は大にしづらい。それでも男の子だってセクハラを受けている。

「ごめんなさい。」 絞り出した、その言葉が限界だった。 自分が謝ることなんてなかったはずだって。それだけで感情を支配しようとは思わないけれど、一筋でいいからわたしも希望が見たい。 身体だけでなく、心が大きく拒絶反応を起こしていた。怠慢だと笑うだろうか、凡人だと嘲るだろうか。それでも魚が水のないところで息が出来ないように、誰しもがそんな場所を持っているのではないか。 日に日に本来の自分から遠ざかっている気がした。笑う瞬間に肌が割れる音が確かにしていたのだ。 ◇ 「い

時代は流れる。

紅葉が揺れる丸亀城の高い高い石垣の裾で、高校生の陸上部がトレーニングに励んでいる。後ろ向…

佐久間さんとトミオとなすの味噌汁

18歳の春、私のひとり暮らしはやたらと日当たりだけは良い、佐久間さんちの2階の6畳一間から始…

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2035、 青い光、 ミライを見た俺

こちらはKojiさんとクマキヒロシによりそれぞれが別々の主人公の視座で描く小説の”A面”…

とうとうバレた。「noteで変な小説書いてますよね? 」と後輩から言われてしまった。

「私ね、実は知ってるんですよー」 「何の話? 」 「先輩、noteで変な小説を書いてたりします…

短編小説 『星を見る』

彼女はいつも悲しげな顔でそこにいた。 僕はいつも通り「やあ」と声をかけ、彼女の隣に腰を下…

い〜の
4年前
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本当にあったKIRINビール大学予備校でのお話

え、今頃、イベントレポ?と思ったそこのあなた。 それは私たちクレイジータンクが一番思って…

高みをめざす表現者へ。村山由佳『ダブル・ファンタジー』レビュー

プロの #クズエモ が読みたい。 そう思って手に取った村山由佳さんの『ダブル・ファンタジー』が、期待を完全に覆す良さだったので、長いレビューを書く。 完全にネタバレっていうか読んでる前提で書きます 🌃 35歳脚本家・高遠奈津の、奔放な性の彷徨。ダブル不倫を重ね続ける、淫らな主人公。 小説『ダブル・ファンタジー』についての既存のレビューはどれも、「エンタメとして面白いか」「主人公・奈津に共感できるか、嫌悪するか」という視点が多い。とすれば確かに、賛否両論・毀誉褒貶も頷け

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