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向暑はるの日常 2022年

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2022年の日常です。
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#大学生活

君から僕へ

君から僕へ

noteを書き続けてる理由は、一つの後悔と自己中心的な欲望のせいだ。

話すこと以外の言語の使い方に疎い自分に、ある種の呪いをかけていた。

伝わるわけがない。

読んでくれるわけがない。

でももしかしたら。

そんな厚さ40ミクロンにも満たないわずかな可能性にかけて、言葉を残していた。

修復不可能な時計をなおしているような感覚だ。

どこをなおそうとしても壊れていく一方だった。

“後悔”は

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変化の中で生きるエンドロール

変化の中で生きるエンドロール

結局、帰りも家の近くまで送ってもらってしまった。

気づけば0時を回っていて、いつもの向暑はるなら夢を見ている時間である。

まだ心の中はふわふわとしていて、頭の中にはずっとソラニンが流れている。

ここまで送ってもらった彼に感謝の意を込めて、コンビニのカフェオレを奢った。

メガサイズはやりすぎたかもしれない。

自分の分も買って、コンビニの前で一息つくことにした。

カフェオレを口につけて、顎

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親友は死んで、そして生き返った

親友は死んで、そして生き返った

ふと大学生活を思い出すとき、必ず”あの人”が向暑はるの隣にいつもいた。

それは元恋人でもない。

先輩でもない。

もちろん教授でもない。

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向暑はるの大学生活は、周りに何も頼ることのできない”0”の環境から始まった。

メールの設定も講義の選択もパソコンの設定も全部一人でやった。

だから講義も一人で受けていた。

想像していた華のキャンパスライフとはかけ離れた位置にいて、この先の4

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大学生活はもう過去の話

大学生活はもう過去の話

”ズッコケ3人組”

そんな呼ばれ方をし始めたのは、まだ大学に入って半年も経っていないある夏の日。

大学に入って一番の問題はとにかくお金がなかったこと。

親に無理を言って学費を払ってもらったので、生活費はわずかしか貰えなかった。

だから向暑はるは入学式の次の日くらいに、一人暮らしの家から比較的近いファミレスでアルバイトを始めた。

そのような同じ考えを持つ人が向暑はる以外に二人もいた。

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