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2022年4月の記事一覧
播磨陰陽師の独り言・第二百五十八話「モーニングセット」
事件屋をしていた頃、朝と言えば喫茶店でモーニングセットを食べていました。色々な喫茶店へ行きました。中でもオジキのお気に入りは、パンとコーヒーと、なぜか味噌汁のセット。ここで味噌汁を飲むのは仕事の前の儀式のようなものでした。
パンやコーヒーの味は普通でした。しかし、味噌汁は美味かったなぁ。奥まったところにある小さな喫茶店でしたが、毎日、常連客ばかり。しかも繁盛していました。
モーニングと言えば
播磨陰陽師の独り言・第二百五十七話「メダカ釣り」
最近、メダカを飼おうかと思っています。以前から壺池でメダカは飼っていましたが、今度は、室内の水槽で飼おうと思ったのです。その理由は、メダカを眺めたいからです。
以前から使っていたプラスチックの水槽がひとつ空いています。おもちゃのような水槽の割には大きなものです。これに水を張って、水草とヌマエビとタニシとメダカを入れれば、完成です。日の当たる部屋に置いておけば、増えるかも知れません。メダカは一日
播磨陰陽師の独り言・第二百五十五話「もぬけのから」
ゲーム会社にいた頃、何度か社員が来なかったことがありました。
「スタッフ、来いへんけど、今日、休みかなぁ?」
と誰かが言うと、
「さぁ、聞いてないけど……もしかして、無断欠勤やったりして」
「忙しいのに、そんなぁ……ただの体調不良やろう。誰かお見舞い、行って来て」
何人かお見舞いと称した様子見に行って、やがて電話が掛かって来ました。
「もしもし、大家さんに部屋を開けてもらったら、もぬけのから
播磨陰陽師の独り言・第二百五十四話「霊的食物連鎖」
人間は霊長類です。霊的な存在の中の長であると言う意味です。ただし、肉体を持って霊を宿しているものに限られています。
肉体を持たないものまで含めると、人間の立場は低くなります。霊的な食物連鎖があるとすれぼ、その底辺に属するのが人間なのです。人は、霊的なものに狩られる立場でしかありません。
人間を狩る連中には様々な種類があります。やつらは基本的には、人間に限らず、霊的なものなら何でも狩る存在です
播磨陰陽師の独り言・第二百五十三話「馬に乗りたくなったなぁ」
最近、オンデマンドで『群青のファンファーレ』と言うアニメがはじまりました。元アイドルが競馬学校に入るお話です。
馬は好きです。以前、足が折れる前は、博多の乗馬クラブに通っていました。自前の鞍も持っています。今では筋力が落ちたので、鞍を馬の背には乗せられませんが、また、馬に乗りたくなりました。
私は目が悪いので、車やバイクを運転すると事故死する確率が上がります。しかし、何かに乗りたい訳です。馬
播磨陰陽師の独り言・第二百五十二話「座敷牢」
ウサギのケージを見ていると、もう、忘れてしまっていたことを思い出しました。子供の頃、祖母の実家に座敷牢がありました。祖母の実家なので、曽祖父の家です。古い日本式の家屋で、大きな土間がありました。毎年、餅つきの頃になると、親戚身内が集まって、餅を作りました。そんな中で、遊びに行った時、時々、座敷牢を見ていたのです。
私はまだ幼かったので、
——大きな家には座敷牢はあるものだ。
と、当然のように
播磨陰陽師の独り言・第二百五十一話「ハイビジョン」
ハイビジョンを見慣れたせいか、昔のテレビの画像を見ると、その荒さに驚きます。もう、ハイビジョンが普通の世の中になって、巷では4Kとか、8Kまである時代。YouTubeですら4Kの配信があります。画面がとっても綺麗ですが、昔は昔で、綺麗な画面を見ていたような気がします。その昔の画面と同じ画質の番組をYouTubeなどで見ると、時々、ビックリします。
——こんなに画質が悪かったなんて、記憶と違うなぁ
播磨陰陽師の独り言・第二百五十話「墓場に住む人」
これも事件屋の時のことです。
知人のA氏は墓場の真ん中にある一軒家に住んでいました。彼が墓場に住んでいたのには理由があります。世の中には墓場の近くを好んで住む人もいます。しかし、A氏は、墓場が好きだから住んでいた訳ではありません。ずっと普通の住宅街で暮らしていたら、いつの間にか周囲の家が売りに出されて取り壊され、跡地に墓場が出来はじめたそうです。
A氏は、
「ある日を境に、墓場の方が引っ越し
播磨陰陽師の独り言・第二百四十九話「憧れのサンフランシスコ」
はじめて海外旅行したのはサンフランシスコ。ゲームの開発をしていた頃に出張で行きました。憧れのサンフランシスコでした。子供の頃から外国ドラマばかりを見ていたので、サンフランシスコに行きたかったのです。あの街へ行ったのは、もうずいぶんと前のことになります。
ゴールデンゲートブリッジへ辿りついて、素敵な景色を眺めていたら、耳に聞こえるのは関西弁ばかり。やれやれと思うやら苦笑するやら。
——どこに行っ
播磨陰陽師の独り言・第二百四十八話「パラレルワールド」
世の中にはパラレルワールドがあると言う人々がいます。パラレルワールドとは〈並行宇宙〉と訳されています。並行宇宙なので、今、われわれがいるのとは別な世界で、しかも、ソックリですが微妙に違う世界らしいです。大きな違いは、文字の読み方や、言葉が違うそうです。景色も微妙に違うそうです。
YouTubeなどでは、たくさん関連動画があります。しかし、私はパラレルワールドについては懐疑的です。なぜかと申しま
播磨陰陽師の独り言・第二百四十七話「坊主刈りのこと」
謝罪をする時、頭を丸め、坊主刈りにして気持ちを表すことがあります。心から謝る時、頭を丸めることで、なんとなく誰もが納得することでしょう。
では、なぜ、坊主刈りにして謝罪するのでしょうか?
これには諸説あります。
昔は死んだ人々は坊主刈りにされて埋葬されていました。死んだ人は仏になるから、仏は坊主頭と言うのが理由でした。死人の頭を丸める風習は明治の頃に廃れたようです。まだやっている地方もある