はらこ

事故にて休職中。 日記を書きます。 短歌が好きです。

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最近の記事

雨の日のカレー

2024/06/18 雨。予報では知っていたが、やっぱり気分が上がらない。 新しいレインコートを開けて職場へ向った。 職場についてからも雨はどんどん強くなり、午前中の訪問ですでに全身総着替えする羽目になった。 こんな日に限って、訪問件数が多い。幸い職場から近いお宅が多かったので、傘をさして徒歩で向った。 休職中に職場においておいた長靴が中々見つからず、スニーカーで移動したらどうしようもならない位に真っ黒のびしょびしょになった。 2024/06/19 予定外の新規訪問

    • お仕事開始

      2024/05/29 読みたい本が2冊あった。 ヒコロヒーの「黙って喋って」 エッセイ集の「私の体を生きる」 である。今日明日と予定を入れなかったので、仕事が始まる前にこれらを読んでしまおうと図書館へ行った。「黙って喋って」は昨日地元の本屋で見つけることができたので、後一冊。例のごとく貸出中であった。 ついでに気になっていた本をどさっと予約カートへいれる。そのうち、ジェシー・ベリングの「ヒトはなぜ自殺するのか」ときたやまおさむの「帰れないヨッパライたちへ」の在庫があっ

      • 5月の短歌

        25の最初の夏はIQOSの1本分で滲むサンダル 5月のはじめ。実家のベランダに出て煙草を吸っていた。1本吸っただけで、足とサンダルの間がしっとりとしていた。 首筋で味わう肩の滑らかさ 消えゆく煙草の光になれたら 同じ煙草のうた。 並んで寝るときにしか触れない皮膚で、隣の皮膚の感触を確かめる。自分とは違う生き物だと改めて感じる。 自分とは違う好きな生き物が、隣で寝ている事を幸せに思う。 同時に、自分とは違う生き物だからこそ、いつかはいなくなってしまう可能性について考える

        • 断髪、女子会、建築祭

          5月に入ってからイベントが目白押しで、前回の日記から1ヶ月近く空いてしまった。 というのも、6月から職場に復帰することが決まり、残りの1ヶ月悔いのないように過ごそうと予定を詰めすぎてしまったのだ。 高校の友人と音楽フェスに行ったり、恋人とはじめて旅行に行ったり、ビアフェスや方方の友人等と女子会をしたりした。 はじめて恋人にイラッとしたり、連日の不摂生で胃が悲鳴をあげたり、噂話に翻弄されたりした。 休職中に取りたいと思っていた資格を取得することもできた。 その間書いたり

        雨の日のカレー

          たいやきの街で1年

          おとなって呼ばれるようになってから 言えなくなった言葉がピアスに イヤリングはすぐ失くすのでピアスしか付けない。 そのピアスもよく失くしてしまう。 ピアスが無くなる時は大抵、楽しい記憶のその後だ。 今日が終わらなければ良いのに。 まだ貴方と一緒にいたいな。 私の安いピアスはそんな言葉を蓄えて、楽しかったあの時間から、私の掌にある片割れへと光を送り続けている。 愛着が生まれた頃にいなくなる 鉛筆みたいな 君の優しさ (お題 愛着) 57577展の応募歌はこれにした。

          たいやきの街で1年

          筍祭

          2024/04/15 リハビリを受けてから実家へ帰った。 家に入ると、誰もいないキッチンに筍の群れがいた。 初めて見る可愛い服を着た妹が2階から降りてきて、先日デートで彼氏と高円寺でデートした事、服を買い彼氏の家でファッションショーをした事を楽しそうに話してくれた。 しばらくすると母が帰ってきた。 あの筍の群れは何なんだと訪ねると、父が昨日筍堀りに行った戦利品を母が午前中全部かけて下処理したものらしかった。 その晩は筍ごはんにお吸い物、天ぷらと筍祭となった。それでも三

          お花見ウィーク

          2024/04/09 アラームをかけず6時半に自然に目が覚めた。 丁度良い気温で、枕のすぐ横の窓からはざーざーと雨の音が聞こえる。寝ている間に布団は剥いでしまったようで、ベッドの端にくしゃくしゃになっている。1枚だけ身体に乗っかっているシルクの掛物が、体温を吸って少し温かい。 思ったより雨は強そうだった。頭の隅で、桜が散ってしまいませんようにとお願いしながら二度寝をした。凄く凄く幸せな朝だった。 思い出で人は生きていける。と言うけれど、そういう時に思い出す幸せな記憶は、好

          お花見ウィーク

          春のカレー

          愛着と言えばそれまでなんだけど 肌の居場所を無くしたようで 決着をつけようこれは 執着か愛着それともほんとの愛か 愛着があるわけではないボールペン みたいな人と酒を呑みたい 相容れぬ愛を捨てる口実に愛着なんて言葉を使うの 傷ついてつやつやしてる方の鍵 選んで君に渡す告白 あと少し隣を歩いて この恋が左の袖の艶になるまで 57577展の企画 お題「愛着」で作ったボツ歌たち。 君と手を繋げば湿る掌は 離れ難しと泣く涙の手 私の手はいつもしっとりとしている。 手を繋

          春のカレー

          大好きな人達、桜

          2024/04/04 大好きな地元のインドカレー屋さんへ行った。 このカレー屋さんは、実家にいた際は夜勤の日に必ず訪れていたお店で、インド人の店長さんとも個人的に仲良くさせてもらっている。 引っ越してからは中々行けなかったので、久しぶりの訪問となる。 春休み中の妹を誘って駅の反対口のお店へ歩く。 お店までは徒歩で40分ほどかかる。距離はあるが、高校生の妹の恋バナや、最近行ったお出かけの話等を聞きながら歩いていたらすぐについてしまった。 私は、このお店のトマトがたっぷり入っ

          大好きな人達、桜

          春が来た

          本棚の寒い空気が心地よい つめたさに変わる弥生の終わり 私が借りている実家の一室は、ベッドのすぐ横の壁が窪んでいて、その奥にすっぽりと本棚が収まっている。本の大半は父のもので、内容のサブカル味のある暗さを反映してか、夜寝ていると本棚のある方からひんやりと冷たい空気がやってくる。 つい数日前はそれが寒くて、布団に深く潜り込んでいたのだけれど、昨晩は一転して、その冷たさが気持ちよかった。風邪で部屋から一歩も出られない私にも春が届いたのだ。 床の上今年の春を味見する 鼻先唇撫で

          春が来た

          春になるまで その2

          君のいる四季を知ってしまうこと 冬眠忘れうたた寝の祈り 君と出会って季節が一周して、君と恋人になってからの全ての四季を知ろうとしている。 この1年、温かな君の隣で過ごしていた私は、冬眠の仕方なんてすっかり忘れてしまった。 もう一度冬が来たときには死んでしまうだろう。そんな事を怖がりながら、今はただこの微睡みに身を預けて祈るしか無いのだ。 冬が一生来ませんように。 ちんかした はいのこころの すになれば ちんかちんかと いしをならすの そんな事を祈っていながらも、いつかは

          春になるまで その2

          春になるまで その1

          体調を崩した。 高熱。悪夢をみて、全身汗びっしょりで目が覚める。スポーツドリンクを飲み、1時間おきに重い体を引きずってトイレに行く。それだけを必死に繰り返していた。 発熱してから2日経った午後、目が覚めたら春がきていた。 熱も下がり、酷かった怠さも落ち着いている。 窓から入る心地よい風が、汗で湿った皮膚を撫でる。おひさまと若草、土が混じったような匂いがする。 さっきまでは私を拘束する鬱屈した部屋だったのが嘘みたいだ。お布団に両手を預けて、布の感触を味わいながらしばらくぼーっ

          春になるまで その1

          強くなるミッション

          この海は穏やかなれど美しき砂の砦は必ず攫う お題「砦」 穏やかで優しい人の筈なのに、私はいつもいっぱいいっぱいだ。 こんな波で崩されてしまうなんて、おかしいぞと思いながらひたすら砂をぎゅっぎゅっと押し固めることしかできない。 波に見つけてもらおうと、波に負けない砦になろうと、毎回あの手この手で綺麗に形を変えてみる。 丁寧に砂を引っ掻く指先や、土台に加える強い力には波への愛がこもっている。 半ばヤケになって、あたるように砂を押すこともあるが。 その思いが砂の粒に宿って光る

          強くなるミッション

          はよ桜咲け

          散る桜そんなもので思い出す 初夏へと向かう僕らに乾杯 お題「散」 散る桜を美しいと思う気持ちには、桜の散り様といのちを重ねている所があると思う。 美しく散る桜を見て、人はいつか死ぬという事、幸せな今の時の尊さを思い出す。好きな人達とまた温かな春を迎えられたことを喜び、同じ桜を見て同じ時を過ごす。 一緒にお酒を飲むということは同じ苦しみを味わう仲間になるという事だ。死は一人でしか迎えることはできない。その孤独な不安を、同じく個々に死に向かっていくわたし達で集まって癒す。 普段

          はよ桜咲け

          甘い春の虫

          ブロックの島から落ちたら死ぬのです 制御不能の想いによって お題「制」 好きな人と並んで歩いている。 しばらく二人で歩いていると、大好きな声は相変わらず素敵で、横顔はかっこいいし、人気の少ない道も二人の空気もなんだかイイ感じじゃないかとドキドキする。会話が途切れるもんなら、高まった気持ちが余計な事を口走らせちゃいそうなので車止めのブロックや白線の上に登ってみたりする。 きっと今生クリームの蟻地獄 パフェを掘りつつ反芻する舌  お題「地獄」 好きな人の声や、視線は甘々でず

          甘い春の虫

          はじめてのドライブ

          先週から日記をサボってしまっていた。 言い訳をすると、先週大好きな酒場に舞い戻り思う存分飲み、翌日はだらだらするという過ごし方をしてそれまでのルーティーンが崩れてしまったのだ。 ここ一週間は週のはじめに病院に行った以外は家で絵を描いて過ごしていた。 今まで家事は食器洗いや洗濯、ちょっとした整理程度だったがキッチンに立つこともできるようになった。 自宅近くのジムに入会手続きに行ったら、目をかけてくれていたトレーナーさんと会えて久しぶりに話ができて嬉しかった。 2024/03/

          はじめてのドライブ