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強くなるミッション

この海は穏やかなれど美しき砂の砦は必ず攫う
お題「砦」

穏やかで優しい人の筈なのに、私はいつもいっぱいいっぱいだ。
こんな波で崩されてしまうなんて、おかしいぞと思いながらひたすら砂をぎゅっぎゅっと押し固めることしかできない。

波に見つけてもらおうと、波に負けない砦になろうと、毎回あの手この手で綺麗に形を変えてみる。
丁寧に砂を引っ掻く指先や、土台に加える強い力には波への愛がこもっている。
半ばヤケになって、あたるように砂を押すこともあるが。

その思いが砂の粒に宿って光る。だからその形は美しい。
しかし所詮は砂なので、また温かな海水に流されてしまうのだ。
やるせない気もするし、永遠と繰り返していたい気もする。

白旗を振ったのは君 君でしょう
どうして私が行ったり来たり

君のことでいっぱいいっぱいになっていると、
あ゛ーーーもう、先に好きと言ったのは君なんだから君がどうにかしてくれ、なんで私ばっかりこんなみっともなくなってるんだ。
と叫びたくなってくる。
先に惚れたほうが負けというのは嘘だ。

あの冬に降りし魔法の中にいる
いつぞ解けるか怯える三春

私を好きというのはなにかの間違いではないか。偶々私のマシな所が良い感じに見えてしまって、何か勘違いをしているのではないか。心の片隅にある思いを捨てきれない。

これは好きな人の心が離れてしまった時の保険だという事はわかっている。私の自信の無さ、弱い心を守る防衛反応だ。
真摯に好きだと言ってくれている人に対して、こんな事を思ってしまうのは無礼だし、そんな事を気にしている方が冷められてしまうだろう。

魔法が続いている間に、必死に自分に水をやる。
日差しを集めて、頑張って水を吸う。私の成長が追いつくまで魔法が続くことを祈りながら。

会いたいと言いたいけれど
会いたいと言えば貴方は来てしまうから

高校までの非モテ陰キャな私から見れば、どれもこれも贅沢な悩みだ。
ついこの間までの、好きな人が中々会ってくれないと嘆いていた私にもこれを聞かせたら引っ叩かれるだろう。
会えてしまうという悩みがあるなんて知らなかった。



2024/03/19

午後は電車に乗ってリハビリに向かう予定だった為、午前中に資料作成等を済ませた。
実家のPCが勝手にアップデートをはじめ、酷く時間がかかった。
早くに学校が終わった末の妹が、真ん中の妹が探し回っていたドラゴンボールのストラップ付きのグミを見つけ数個買ってきた。
目的はおまけのストラップなので、二人でグミをあけて食べた。金斗雲の形をしたわたあめ味のグミを食べながら、サーティワンアイスのコットンキャンディに思いを馳せた。

実家から徒歩で地元駅へ。電車を1つ乗り継いで整形の病院へ行く。
理学療法士さんに見てもらいながら、しゃがむ練習をした。
帰りもバスを使わずに実家まで帰ると、往復で約1万歩であった。沢山歩いた。
へとへとになってしまい、ご褒美にと賞味期限が近かった富士桜高原麦酒のヴァイツェンをあける。
香り高いビールを飲むのが久しぶりだったのもあって旨い。空腹、疲労あいまって小瓶1本でいい気分になってしまった。
ゆっくり風呂に使って、ぽかぽかの体でお布団に入る。
いつもより多く好きな人にLINEしてしまった。
自分から出た熱で包まれながら単価を数首作って眠った。


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