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闘病生活

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2023年に胃がんがわかりました。
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もう一つのガン

もう一つのガン

2023年の夏、胃がんがわかったけど、それより遡ること一年ほど前の2022年の春、私は子宮頸がんのオペで入院していた。

特に自覚症状はなく、市から送られてきたガン検診券を使って町医者を予約して引っかかり、検査を重ねて、着々と引っかかり、大きな病院に転院し、オペすることになった。夫はまだコロナで入国できず、外国でのんびりしていた。私の現状を話して、急遽、日本に来ることになった。

幸いに、子宮頸が

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ハグをする

昨年、夫が何も言わずに家を出て行って、今後、離婚になるのかな、上の子は高校生で大学行きたがっているしどうしよう、と思って家賃の安いところに越して、収入を増やすべく仕事を変えた。

新しい職場は、郵便局の早朝5時からの仕分けパート。つぶれない安定したところがいいな、と思った。人手不足なところなら、クビにならないかな。長く働けば、正社員になれるかもしれない、とも思った。早朝バイトなら、子供の行事や部活

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胃がん、その後

胃がん、その後

2023年9月末に、ロボット支援手術で胃の2/3をとりました。取った胃は直接見ていないけど、びろんと広げられて、一部刺身のように薄くスライスしたモノクロ写真を術後1か月の検診で見ました。あぁ、私の胃。かつて私の一部だったもの。

私は、胃の真ん中あたりに約5センチのガンがあったので、胃の上の部分は残せたものの、下がまるっと無くなり、直接小腸に繋がっています。胃というのは、私もよく知らなかったんだけ

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ごめん、生きてる

ごめん、生きてる

 2023年秋、無事手術を終えそれから3ヶ月が過ぎ、生きてます。
 手術前、無性に本が読みたくて、適当に選んだ本3冊の中で、胃がんで亡くなる人、胃がんがわかり怖くなって結局愛人と心中する人、何かのがんで亡くなった人が出てきて、モヤモヤするやらイライラするやら。つまり、それだけがんが馴染み深いんでしょうね。安易に病名書かなくても良いのにな、とも思った。最後まで読み終えた私を、誰か褒めて。

 私の病

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初めての胃カメラ

初めての胃カメラ

 生まれて初めて胃カメラを飲んだ。なぜ飲んだのか今もわからない。ストレスが胃にきやすいタチだけど、その時は特に不調を感じていなかったから。

「まず胃カメラを鼻から通してみて、無理なようなら麻酔をしましょう」と先生に言われたが、苦しいながらも麻酔を使わず、なんとか鼻を通った。初めて自分の体内をカメラを通して見る。ピンクのぐにゃぐにゃ。胃液にカメラが入ると、画面にノイズのようにカラフルなラインが浮か

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