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桜街スピカ
2022年8月31日 19:12
動かない羽を見つめる。いっこうにその場から離れない君を見る。微かに動く羽の合図。もう遠くへはいけない。風を背に受け、ただ灯火は佇んだ。戦いの日は終わりを告げた。僕が揺らしても。手を差し伸べても、きっと。お互いに、何も知らぬのだ。解り合えぬのだ。動かなくなった羽を見る。私は、それでも生きようとする。ただ一度、微かな一度。道行く人の人生よりも。
2022年8月29日 20:02
……後何度、蝉の旅立ちを見届けるのだろうか。ふと思い付くフレーズ。旅は続いていて。灯りを目指して夜を歩く。仕事終わりの人々に溢れる。遠退く。落ち着く。足音が落ちる。夜の香り。鳥や虫のセカイ。僕らのセカイ。スケールは違えど、僕らは同じ風を受けて。生きている。目を瞑る。言葉が溢れる。微笑んで。誰かの記憶。幸せだった、かつての記
2022年8月24日 23:15
耳に響く音ノスタルジーに眠り落ちる。変わらない幸せな日常。いつかの記憶。想い出に浸る。あの夏が甦る。(……また、いつの日か。)今。目覚めた身体で。……ただ、じっと耳を澄ませてみた。遠くで響くサイレンそんな「日常」が終わる音がした。瞬間、僅かな数秒で。視界は鮮血の花に染まる。永遠を持たない僕ら。あの日の想い出と、走馬灯。……感情も薄れ、
2022年8月12日 18:35
感情に置いていかれて、向かうのは遥か彼方。摩天楼が支配する夜。心はもっと高く、遠く。光のままに、飛びたくて。何度も、何度でも呟いた。ビルの窓から見下ろした街。変化を求める想いと憧れ。「……きっと、どこまでだって。」夢空中に浮かべ。(……まだ、これからだから。)在りし日の名残を宿して。苦しみと気付きの中で、無我夢中で走る。息
2022年8月3日 19:30
揺れる身体真夜中の風に預けきって。廻るセカイとオルゴール。程よい眠気に落ち着いて、眼を瞑る。寝転んで開けて歩いて未来を見て。頭の中にいる感覚浮遊感に想いを馳せた。いつかのあの日。点と点。線と線が紡ぎ、繋ぎ合わさる。ゲームの様な人生。誰かの想像の様な人生。喜び、傷付いて。多くのものを、失うように。心の中で。……それでも、生きるように