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「空中浮遊」(詩)

感情に置いていかれて、

向かうのは遥か彼方。

摩天楼が支配する夜。

心は

もっと高く、遠く。

光のままに、飛びたくて。

何度も、何度でも

呟いた。

ビルの窓から見下ろした

街。

変化を求める想いと

憧れ。

「……きっと、どこまでだって。」

空中に浮かべ。

(……まだ、これからだから。)

在りし日の名残を宿して。

苦しみと気付きの中で、

無我夢中で走る。

息をして。

未来を見て。

自分を見て。

爆発する。

傷だらけでも、突然でも。

飲み込もうとしても、飲み込めなくても。

わかりたくても、わかりあえなくても。

悟っても、ほんの少し寂しくても。

どれだけのいとが、

僕の身体をとらえても。

「自分の人生は、自分のもの。」

重力も、時も越えて。

飛んでいけ

想うがままの希望へと向かえ。

(……諦めないで。)

散り際の花吹雪。

最後のテレパシーかまして。

手遅れな絶対零度を

心へ。

灰色

劣等の中でも足掻くだけ。

……いつか。

このセカイに

鮮やかな色を注ぎこむまで。

心から、微笑むまで。

前を見て、踏み締めて………

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