マガジンのカバー画像

押し本録

19
運営しているクリエイター

#読書感想文

Strangeworld Travel Agency Book2:The edge of the ocean 異世界から冒険仲間が登場

L.D.ラピンスキ著、刊行日:2021年4月15日、ページ数:272、ジャンル:児童書/ファンタジー、対象年齢:10歳~

あらすじ
 ストレンジワールド・トラベル・エージェンシーのシリーズ第二巻。前回で数時間行方不明になったフリックは、両親から外出を厳しく制限されていた。だが、偶然ジョナサンとスーパーマーケットで再会し、フリックの母親にジョナサンが自分の旅行代理店で職業経験を積んでいるところだと

もっとみる
A Place to Hang the Moon 与え合い救い合う優しさが導く最高の場所

A Place to Hang the Moon 与え合い救い合う優しさが導く最高の場所

Kate Albus著、刊行日:2021年2月15日、ジャンル:児童書/歴史フィクション、ページ数:320、対象年齢:小学校中学年から

あらすじ
 1940年、ロンドン。ウィリアム、エドマンド、アナの3人は12歳、11歳、9歳の兄弟姉妹。幼くして両親を亡くした3人を(書面上は)保護者として預かっていた祖母が子供達の今後についてなんの手配も残さず亡くなり、3人は財産がありながら大人になるまで一銭も

もっとみる

The Book of Stolen Dreams 稀覯書「盗まれた夢の本」を手に入れるのは、独裁者?反政府勢力?それとも未来を担う子供たち?

デイビッド・ファー著、刊行日2021年9月30日、ページ数:384、ジャンル:児童書/ファンタジー

あらすじ
 舞台は極悪なマルスタイン大統領が独裁政治を敷く国、クラスニア。もうすぐ12歳と14歳になるレイチェルとロバートの兄妹2人は、図書館司書をしている父フェリックスに連れられて閉館後の図書館に忍び込み、500年前の稀覯書「盗まれた夢の本」を持ち出す。マルスタイン大統領は永久にその独裁を続ける

もっとみる

From spare oom to war drobe 9歳の「私」とナルニアをふりかえる旅へ

キャサリン・ラングリッシュ著、刊行日:2021年5月6日、ページ数:240、ジャンル:ファンタジー文学史/文学批評エッセイ

概要
児童ファンタジー作家のキャサリン・ラングリッシュは長年おとぎ話や民話についてのエッセイをブログSeven miles of steel thistlesに綴っており、同名の本も出版している。本作ではそのラングリッシュのブログ記事の中でも特にナルニアにフォーカスしたもの

もっとみる

Pages & Co.: Tilly and the Bookwanderers 本を愛する人々だけの特別な世界

 アナ・ジェイムズ著、2018年9月18日刊行、ページ数:400、ジャンル:児童書/ファンタジー

 あらすじ
 ティリー(マティルダの愛称)は11歳の女の子。父親は生まれる前に亡くなり、母はまだティリーが小さい時に姿を消し、本屋Pages & Co.を営む祖父母と共に暮らしている。学校での友達付き合いも上手く行っていないティリーにとって、本屋Pagesが世界のすべてだ。ティリーと同じように本を愛

もっとみる

生きる意味も手段も全部見失ったら人はどこへ行くのか? The Midnight Library

マット・ヘイグ著、刊行日:2020年8月13日、ページ数:304、ジャンル:現代フィクション/SF

あらすじ
 十代の頃、ノラはオリンピックを目指すエリート水泳選手だったが、プレッシャーが苦痛でやめてしまう。エリートスポーツ選手だった父はノラの水泳にすべてを注ぎ込んでいたが、学校の図書館で司書のエルムさんとチェスをしているところへ父の訃報がもたらされる。
 時が移り、30代半ばになったノラは病気

もっとみる

Spirited 縁と運命が引き裂く愛、そしてつなぐ愛

ジュリー・コーエン著、刊行日:2020年7月9日、ページ数:301、ジャンル:時代物/超常現象

あらすじ
 1858年のイギリス。司祭の娘ヴァイオラは父の趣味であった写真に幼いころから親しみ、撮影から現像までの知識と技術を持つ女性。兄妹のように育った幼馴染のジョナがインドから帰国し、父の遺志に従って結婚する。体調を崩していたヴァイオラの静養のために知り合いのいない土地へ引っ越して新生活を始めるも

もっとみる

Once Upon a River 物言えぬ不思議な少女を所縁の子と主張するのは3つの家庭

ダイアン・セッターフィールド著、刊行日:2019年1月17日、ジャンル:時代物ファンタジー/スリラー、ページ数:432

あらすじ
暗く冷え込む冬の夜、テムズ川沿いに古くからある宿酒場スワンが常連客でにぎわう中、怪我を負った男が突然入ってきて倒れこんだ。男の腕には幼い少女の亡骸が・・・。瀕死の男のためにお金のかかる遠くの医者を呼べない人々は、近くに住む看護婦で助産婦のリタを呼ぶ。リタが安置されてか

もっとみる

Brightstorm 技術肌女子と本の虫男子

ヴァシュティ・ハーディ著、刊行日:2018年3月1日、ジャンル:スチームパンクYA、ページ数:352

あらすじ
科学大好きで弟の義手を作ってしまうモーディと、本の虫で時間を忘れて読書に没頭してしまうアーサーは双子の姉弟で、まだほんの子供。そんな二人の元にある日突然、著名な探検家の父が「第三大陸」で亡くなったと知らされる。さらにその父が船長を務めるスカイシップがライバル船の食料・装備を盗んで探検の

もっとみる

The Doll Factory

エリザベス・マクニール著、ジャンル:時代物スリラー、刊行日:2019年5月2日、ページ数:384

あらすじ
1850年ロンドン。人形工場で働くアイリスはハイドパークで収集マニアのサイラスに出くわす。サイラスにとっては風変りに美しいアイリスを一目で運命の女性と思うが、見知らぬ人間になんの印象も抱かなかったアイリスはその後ラファエル前派の画家ルイス・フロストと出会い、モデルになることを依頼される。労

もっとみる
The Bear and the nightingale (The winter night trilogy)

The Bear and the nightingale (The winter night trilogy)

キャサリン・アーデン著、ジャンル:ファンタジー
The bear and the nightingale, The girl in the tower, The winter of the witchの三部作

あらすじ
アメリカの作家キャサリン・アーデンの2017年に刊行されたデビュー作で、The bear and...のあとにさらに2冊が続くトリロジー。中世ロシアが舞台で「冬の王」などロシア民

もっとみる

はじめまして。

はじめまして、イギリス在住で細々生きてるはひうと申します。イギリスで外出制限が3月下旬に始まる前も始まった後も、もくもく本を読んでいます。そろそろ表に出してこれはイイ!と押し本を紹介するようなことをしてみるか、と思いいたったので、英語の比較的新しい本をガンガン押すノートを初めることにしました。