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173. 消費者は安い価格を求めているのではない。価格以上の価値を求めているのだ。〜鈴木敏文〜

みなさんこんにちは。


今回は、イトーヨーカ堂で創業者伊藤雅俊の右腕として活躍し、セブン-イレブン・ジャパンを設立してコンビニエンスストアという形態を全国に広め小売業界を激変させた経営者である鈴木敏文さんの格言について紹介していきます。


鈴木敏文とは

1932年に長野県に生まれ、
1952年、中央大学経済学部を卒業し、
東京出版販売に入社します。

1963年にイトーヨーカ堂に入社し、
1971年には取締役に就任、
1973年にセブン-イレブンを展開する米サウスランド社と提携し、
株式会社ヨークセブン(株式会社セブン-イレブン・ジャパン)を設立、
専務取締役に就任します。

当時の親会社イトーヨーカ堂は大規模小売店「イトーヨーカドー」の出店スピードを上げており、
アメリカに倣ったコンビニエンスストア業態の導入は時期尚早と言われましたが、
中小小売店の経営を近代化すれば大型店との共存共栄は可能だと考えました。


翌年にはセブン-イレブン1号店を東京都江東区に出店、
1975年に福島県郡山市でセブン-イレブンの24時間営業を開始します。

1982年にはセブン-イレブンにPOS(販売時点情報管理)システムを導入し、
アメリカではPOSシステムが普及しつつありましたが打ち間違いの防止が目的で、
鈴木さんはPOSから得た助方をマーケティングに使うことを考え、
これは世界でも初の試みでした。


1989年には日本フランチャイズチェーン協会会長になり、
1991年、米サウスランド社の経営権を取得、
1992年に株式会社イトーヨーカ堂代表取締役社長、
最高経営責任者等を通じ、
2016年に株式会社セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問になります。


2001年には株式会社アイワイバンク銀行(現:セブン銀行)を設立、
周囲からは「素人が銀行をやってもうまくいかない」と止められましたが、
セブン-イレブンでは電気・ガス料金の収納代行を1980年代から行っていたため、
コンビニ店内で夜中も日曜もお金を降ろせれば便利だろうと考えました。


消費者は安い価格を求めているのではない。価格以上の価値を求めているのだ。

コンビニエンスストアといえば、今では街中を歩けばどこを見渡しても目に入りそうなくらい普及しています。

その中の大手でもあるセブン-イレブンを日本に導入したのが、
この鈴木敏文さんです。

このコンビニエンスストアでは、今では24時間営業しており、
安い価格で日用品の多くが購入できます。

パンやおにぎり、ジュースやお酒だけでなく、
洗顔剤、洗濯用洗剤、筆記用具にテープ、軍手など様々なものが置いてあります。


家の近くにあることも多く、なんでも揃っていて便利、
日常的に求めるものであれば安価に買えるのがこのコンビニです。

ただ、現在では安く買えるお店はたくさんあり、
一般的な商品であればどこでも買えてしまうのが現状です。

つまり、経営視点で見ると何か新しい価値付けをしないとお客様がわざわざ求めてまで来ない、
という時代になっています。

そして、おにぎりやシャンプー、お弁当などはどこで買ってもほとんどが同じです。

その中で差別化を図ろうとする場合、
経営で最も簡単な方法は販売価格を下げることです。

ただ、先ほども言ったように世の中にはものが溢れており、
少々の値下がりではあまり期待はできません。


そうなってくると必要になってくるのが、
価格以上の価値をつけることだと言います。

同じお店でも、
家の近くにありいつでも開いているだとか、
お弁当を買うついでに洗濯用洗剤も買えるだとか、
夜中にお金がなくて必要なものが買えないという時に、お店にATM(銀行)があるといった、
そのような新しい価値が望まれているのが現状です。

食品ではなく、日用品も置いているからあそこがいいとか、
この銀行のATMがあるからあそこに寄りたい、
など普段の会話でも多く聞かれるのではないでしょうか?

そんな消費者にとって新しい価値をつけることが経営者としての仕事だと思います。


最後に

僕もコンビニエンスストアをよく使うのですが、
単に食品を買うためというよりは、
日用品がなくなって買いたいだとか、
急遽お金を下ろす必要が出てきてATMを利用するだとか、
何かの支払いをするだとか、
他の面で利用することが多いです。

今ではコンビニエンスストアで夜行バスの予約や、
観戦チケット・映画チケットの購入、
CDの予約販売、
公共料金の支払い、
書類のコピーやファックスによる送信など、
多岐に渡って利用することができます。

少し時間が空いて小腹が空いた時にお弁当を買って、
イートインのスペースで作業をすることも少なくありません。

そのように多様な目的でお客さんが来た時に受け入れることができる体制を作り、
「コンビニに寄る」という価値付けを着々としてきたのが、
今のコンビニの普及率に繋がっています。


事業や会社を経営する時、
またはマーケティングの仕事について新しい顧客を生み出したい時、
値段を下げるという方法は簡単ですが、
他の店でも下げられたら下げるしかなく、
単価での売上自体も下がってしまうためあまりお勧めされないと思います。

社会全体がものの価値を知り、適正な値段をつければ、
本来は物価は下がっていく、
というのが定石ですが、現代では物価は上がっていく一方です。

このように目的があった上での値段を下げるということは健全な経営だと思いますが、
集客のためだけに値段を下げるというのはあまり効果がないかもしれません。

そんな時こそ、
お客様にどのようにサービスに新しい価値をつけていくか、
これはどんな商品、サービスにも繋がるかもしれませんが、
お客様は常に新しい価値を求めています。


似たような商品やサービスがどこでも受けれる現代において、
他とは違ってこんなことができる、
といった新しい価値を創造していくことこそが、
世の中を健全に反映させていく手段かもしれませんね。


僕も、自分のチャレンジする姿と成果で、
人は決めたところから人生を豊かにできるということを証すために、
まずは自分の決めたことをやり続ける人でいる、
というビジョンがあります。

そのために今いる周りの人にも、
これから出会っていく人にも、
新しい価値を提供し、その人の人生を豊かにしていくことに貢献していこうと思います。

そのためにも、まずは自分の決めたことを毎日やり切ること、
自分の人生に一切の悔いを残さないようにやるべきことをやり続けようとお思います。


みなさんの人生に何か価値のあるnoteであればと思います。


それではまたどこかで。

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