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服部恵典
2019年8月16日 12:45
0. 2019年の序文 本稿は、2014年5月に販売された短歌同人誌『本郷短歌』第3号に収録された評論「『歌人』という男――新人賞選考座談会批判」のWeb公開版である。 短歌総合誌『短歌研究』で毎年公開される「短歌研究新人賞」の選考座談会を資料とし、「女性的」という批評語に注目することで、「歌人」が中性ではなく「男性」として構築されていることを明らかにした評論である。特に、 女性歌人が何か
2018年6月20日 21:00
※2015年10月6日のブログ記事を移転しました第33回現代短歌評論賞が『短歌研究』2015年10月号で発表されました。受賞者は、北大短歌会の三上春海さん。去年は本郷短歌会の寺井くんだったわけですが、作品だけでなく評論でも学生短歌会の存在感が増すというのは、単純にとても良いなあと思います。僕も何か書きたかったところですが、「戦後短歌70年を現代の視点で考察する」というテーマが難しすぎて断
2018年6月20日 00:57
※2015年8月19日のブログ記事を移転しました部室に置きっぱなしにしていた『京大短歌』21号をようやく持ち帰ってきた。はじめに読むのは、楽しみにしていた阿波野さんの評論「口語にとって韻律とはなにか――『短詩型文芸論』を再読する――」。 というより、他の評論や作品は、ちょっとしばらく時間がないので読めそうにない。私にとっても、口語韻律論は重大なテーマである。というか、短歌をやっている
2018年6月23日 21:45
※2015年4月26日のブログ記事を移転しました千種創一さん主催「青空勉強会」の第4回、与謝野晶子『みだれ髪』の後半戦が4月25日に行われた。前回の僕の感想はこちら。最近ブログ更新にかけられる時間が限られているので、ごく簡単に今日の感想をまとめる。発表担当は、結社「塔」、同人誌「穀物」の濱松哲朗さん。 「頻出する韻やリフレイン、それに基づく調べは、長唄などの近世日本文学由来のものでは
2018年6月21日 17:28
※2015年4月4日のブログ記事を移転しました昨日、歌集のSkype読書会に参加した。青空文庫に登録されてる歌集をどんどん読んでいこう、というもの。 前回が北原白秋の『桐の花』で、今回は与謝野晶子の『みだれ髪』の前半。レジュメを担当させていただいた。『みだれ髪』、これがなかなか難しい。逸見久美『新みだれ髪全釈』がなければ意味が取れない歌ばかりだった。「神」が恋人、「紅」「紫」が恋の