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幼児と焼き芋屋

ゲーセン慕情で少しばかり幼児を取り巻く優しい世界を書いてきた訳ですが・・・世の中そう甘くはありません。

今回はちょっとしたトラウマのお話です。
まぁトラウマといっても未就学児童レベルの話ですので(当事者以外には)大したことのない話です。


幼児期のある日のこと。
いくらか忘れましたがお小遣いを貰いました。親の仕事の都合で公園でよく一人遊びをしていたのですが、その日は一人にする時間が長かった事からお詫びの様なものだったのかも知れません。

で、やはり私の性分を考えるとゲームセンターに行きたがった(笑)と思うのですが、歩き回る範囲を公園周辺に限定されていた為にそれは難しそうです。なので使い道は自動販売機(そもそも背が届かない)か近所の個人商店しかなさそ・・・スピーカーで鳴り響く歌と共に軽トラがやってきます。

どうやらテレビで見かけた事のある「石焼き芋屋」というものの様です。好奇心を鷲掴みにされ、手を振って声をかけます。

「いくらですか?」

そりゃそうですよね。 お値段書いてないから聞くしかないです。

「〇〇〇円だよ。」

車から降りてきたちょっと怖そうなお兄さんはぶっきらぼうに教えてくれました。

予想より石焼き芋は高く、先程貰ったお小遣いと大事に取って置いたポケットのへそくりを合わせた位の金額でした。

流石に全財産をここで放出するのは厳しかったので

「ごめんなさい、おかねぜんぶなくなっちゃうからかえません。」

と答えました。すると・・・

「人を止めといて買わないって躾がなってねぇなぁ!」

みたいな事を言いながら襟首毎掴みあげられた格好でとくとくと社会の仁義みたいな話をされました。

長い時間が経ち、親が帰ってきた時には焼き芋を無理やり握らされてギャン泣きする幼児がいたそうです(TдT) モチロン コゼニハ スッカラカンデス

あまりのショックに親が返ってくるまでの間はどう過ごしたかは良く覚えてないのですが、その冷めきった焼き芋は甘くなかったことだけは覚えています(;´Д`) ダレガ ウマイコト イエト

とはいえ薄っすらと泣いた理由だけは理解していて、その焼き芋屋が怖かったというよりは、たかだか4〜5歳児程度の子供を脅しにかかる大人がいるという現実が怖かったのですよね。まぁ社会の洗礼ってやつです。

昭和の押し売り怖い(゚д゚)


後々これ以上の出来事に遭遇するのですが・・・それはまた別のお話 orz



<前のお話>

<どくのぬまちをあるくのにそんなそうびでだいじょうぶか>
私のマガジンで唯一ちょっと真面目寄りな話題を扱っています(゚д゚) ニアワナイヨネ


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