日々の記録

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春は短し

春という季節は 全てを一度許すために巡ってくる 仕事で失敗をした夜 出会うべくして出会ったような言葉だった 4月初めての休日 Lサイズのピザを1人1枚ほど食べて あの音楽たちに想いを馳せて プリンを作る気になって 閉店間際のスーパーで豆乳とゼラチン 誘惑に負けたプリングルスを手に取って 手を繋いで夜道を歩いた 砂糖の分量がやや少なめの豆乳プリンを作り 美味しかったねぇと言いながら眠りについた 休日として100点満点だった その翌日 もう取り返しがつかないっすねと言われ

    • 宜しく

      これからの名も無き新たな感情が、あらゆる波に乗って貴方の心の強さとなりますように。 そっと祈りを込めて。 2023年になった。 2022年のことをどう綴ろうかと考えているうちに、あれこれと年始の支度を進めていたら時計の針は2023年1月1日0時を差していた。 たぶん旧友と呼べるであろう人物から連絡が来た。初詣に行きたかったらしい。 都合が合わなかったけど、古くから知る人に今の私はどう見えるか気になり、予定を終えた夜に会ってみることにした。 コーヒーを二杯分。 この人にも

      • 綿飴

        手の中でネットの海を泳ぎ回ることも どんなに遠く離れた人と会話をすることも 手軽になった。 そんなインスタントな生活に囲まれてるからこそ、その選択肢の中で自分に肉付けできた掬いとれたものはなにか。手から溢れ落ちることがなかった何かは、これが自分だってどんな形で自信に変わったのだろう。 仕事とか恋とか言い訳して、さらに手軽さ故に後回しにして、理想の自分に近づけてないこと、私が私を諦めかけて“自分”を生きられていないことが何より悔しかった。 「理想の自分になれていない」にし

        • 美しい人

          彼女は声を詰まらせて 歌った あの多くの優しい光と温かい眼差しは彼女の胸に届いていたのだろうか。 その理由は語らずとも汲み取れる時間が合間合間にあった。 音楽と自分と、自分を包み込む様々な事象に向き合う美しさと力強さをこちらが感じ取るには十分すぎるほどの声にずっと圧倒されていた。 この記事と今日の時間を対比した。 彼女は戦っている。そう思った。 あの声はきっと祈りであり叫びであり、 温かさと冷たさが混同しているようで。 光に照らされて、影となった彼女の華奢な身体から

        春は短し

          10分

          考えることを蔑ろにしかけている 家にいる時間が明らかに減った 本棚をもう一つ買うまでと、仮の本棚としてローテーブルに積み上げられた本たちの数週間前と変わらない積み上げられ方がそれを物語っている それと同時に様々なカテゴリーの思考を停止中だ もうこれはその時間を設けることを避けているに近い 考えれば考えるほど分からなくなっているからもう直感という逃げに足を突っ込んでいるし ただ過ぎていく甘い時間を自分の中で別のものに変換しようとしている 本当にそれでいいのか どこかで自

          mineral water

          また自分の感情と向き合うことが下手になっている “意図せず頑張りすぎちゃうタイプなのかな” と最後には名前を呼んでくれたから 過去にも似たような言葉をかけてくれた人たちの顔が浮かんでその言葉に心当たりがあった その言葉をかけてくれたことが嬉しかったのか理由が今はわからないけれど 涙をただ眼から溢れさせることしか私には出来なかった 私は喉が渇いたという感覚がわからない 多分今かもしれないなという感覚で水分を取る 辛さや頑張りのキャパシティが限界近くならないと体調や感情と

          mineral water

          cocoa

          フロランタンとパウンドケーキを焼いた 香ばしい甘い香りに包まれる バレンタインを理由につけて 手作りのお菓子をプレゼントすることは 久しぶりだった これが夢ならばどうか覚めないで そう強く願ってしまう瞬間が増えた そうか、こんな表情になるんだった という気づきも増えた 幸せで少しだけ痛い 一つのことばかり考えている 甘い香りの中で泳ぎ続けてる感覚 抜け出せない砂糖の海に沈んでいる気がする 斜め上を見ると 笑ってちょうだいと言いながら 微笑んでくれていた うまく笑え

          北極星

          朝、電車の椅子に腰を下ろし 指の先に視線を向けた 人差し指の爪の端 落としきれなかったネイルの ラメが溜まって小さな輝きが見えた 何度拭っても 取りきれない小さな煌めきは ありふれた日々の欠片のような 心の奥底に眠る記憶に似ている そんな煌めきを少しだけ 掻き集めることが上手になった気がしていた 今は新鮮な輝かしい光を見つめることも増えた 同時に靄がかかって何だかもどかしい気持ちで 脳の隅が忙しくしている これはきっと久しい感覚 私はこんな時 どんな曲を再生して良い

          北極星

          今年の一言は?の質問に 「溢れる気持ちをを形に」と答えた 私の気持ちに嘘で覆い被せることがないように 想いを形にできる人になれますように

          今年の一言は?の質問に 「溢れる気持ちをを形に」と答えた 私の気持ちに嘘で覆い被せることがないように 想いを形にできる人になれますように

          四季彩

          生年月日をスマホで入力する時 生まれ年を少し長めにスクロールするようになってきた気がする 皆が言う 今、幼少期に会ったお姉さんお兄さんと同じ歳なのに全然違う もっと大人に見えたのにって 私も毎回自分の歳を口に出す度 嗚呼もうそんな歳なのかって 少し人生を考えてしまう きっとそのお姉さんお兄さんたちも同じような事を感じて歳を重ねていったのかもしれない 2021年が終わる 今年はこれまでの答え合わせのような日々で その切り取った時間や感情を言葉に変えて noteの海に生み落と

          四季彩

          境界線

          6時台 駅のホーム 遅延情報はない 朝日が登りきっていない朝 1日の始まりに 終わりの曲を再生する こんな世界から消えたくなる瞬間や こんな世界と世の中 自分を取り巻く苦しい状況に 絶望する瞬間のこと 数えても数え切れない 枯れた心を生む日は何時だって 誰の傍に居たとしても 孤独を感じていて 寂しくて虚しい 私の周りに同じ読み方をする 同じ下の名前の人が数人いる あっちの●さんは上手くいってると 思いたくなくても 思ってしまっていた日々が 私は苦しくて苦しくて 堪らなかっ

          境界線

          イブの終わり、終電後

          まだ好きとかそういう話じゃなくて 何故か分からないけれど思い出してしまう人がいるたぶんあの日と同じで今日も寒すぎたから あの日着た揺れる花柄のスカートに あの人の姿を重ねて 過去に苦い日だったクリスマスを 今日だけはどうしても思い出してしまう “身体に気をつけて 無理はしないで お元気で” 側に居てもふと離れてしまう時に そう思いたい 違う、今でも心の奥の方 ずっとずっと奥の片隅で この気持ちを抱えている 私本当は貴方が夢を叶える瞬間 隣にいたかった 今の私の話 5分でい

          イブの終わり、終電後

          潜ってない溺れてるだけ

          曖昧は自由 曖昧は時に正義だ 自分自身がオリジナルである と言った人がいる。 私はこれを型にはまらないことだと思った。 最近、人それぞれだからと思うことで 自分を守ってきた気がする。 ここまでで書き留めた2020年1月 約2年前になる 久しぶりだねと再会のような気持ちになってくる 絶対なんて絶対ないと書いた先日のnoteに似ていてこの下書きの存在は忘れていたけれど、 根底にあるものはそう変わらないみたいだ 変わらず満員電車に揺られている スーツ姿の私が窓に写っている

          潜ってない溺れてるだけ

          階調する日々

          街が夜に包まれる時間 外の階段を 冷たい空気を浴びながら降りた 踊り場に小さな喫煙所があって その目の前から 数個の星と月を眺めてみた 綺麗とは程遠い暗い街中と なんてことない景色に ほっとした 微かなタバコの香り 冬の三日月 2.5階の私 “歩き慣れてない夜道を ふらりと歩きたくなって 蛍光灯に照らされたら ここだけ無理してるみたいだ” あの人と歩いていた道を一人で歩く 暗くても寒くても 一人じゃなかったから 何も怖くなかった この人がいるから大丈夫だって 安心し

          階調する日々

          キャロットケーキのあの子

          今まで見てきた髪型で1番似合ってるよと 久しぶりに会ったあの子が沢山褒めてくれた記録 前にいた環境で唯一仲良くなった同い年のあの子 話しかけてくれた時の喜びは昨日のことのように思い出せる もうこの環境にいる限り、まとめて1日5分程度しかコミュニケーションがないのだろうと孤独を感じ始めた頃の事 同じフロアのすれ違う程度だった可愛い栗色の髪色がよく似合うあの子が突然、おいくつですか?と話しかけてくれた 同じ立場同じ空間にいたけれど少し離れた場所にいたからタイミングが合えば一

          キャロットケーキのあの子

          35°

          検温する日々が続いている。 冬の寒さも相まって私は35°の更新を続けて、たまに1°だけ上がる数字をただ見ていた。 そう遠くない未来、栄えたところから少しだけ寒くて生まれてから一度も出たことのないこの街から出ることになるなと思っている。 ここに楽しくて嬉しくて苦しくて悲しい思い出が全部詰まってる。 自分に付けられる傷はこの場所で沢山付けてきた。 幼少期にブランコから落ちてできた膝の傷は残ったままだし、失恋の傷も付けてきたし、青くて若い傷が心身ともにある。 医者にかかれば、久し