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(連載98)バンドのライブをどこでやろうか?:アメリカ在住アーティストの回顧録:2019年

こんにちは〜。

初めていらしてくれた方へ。
ルンナと申します。自分はもう人生の後半の後半なのですが、未だに現役で音楽のバンドをやっている者です。

ごゆっくり、していってくださ〜い。


思えば、自分が20代や30代の頃は、音楽にさほど興味もなく、まさか今まで、音楽(の、ようなもの)を未だにやっている。。。。なんて、思ってもいませんでした。

まったく、人生とは油断ができぬものであります。

この、思いがけず起こったとんでもない運命の流れについて、ここに一字一句、もらさず丁寧に書いたら、こうなりました〜。(よって、長いです)


しかも、結局、この上のお話しだけだと、バンド活動の始まりまでは、語り尽くせず、具体的な事は、その次の回になりました。

なんせ、バンド参加からいきなり、ヨーロッパ・ツアーですからねー。汗
もちろん、楽器は、な〜〜んも、弾けませんまま!



そして、そんなアタクシだったのですが。
紆余曲折で、、、結局20年後にコレです!


人生、何が起こるのか、わかりません!!



行き当たりばったりで、懸命に走ってたら、こんなになっちゃいました〜〜〜。



さて、今回ですが、この続きの音楽活動の話をさせてください。

前回は、リメイク動画をこのバンドの相棒のさおりちゃんと作った話をしましたが、せっかくアルバムも作ったから本業の音楽活動もせんなあかんなあ〜と思っていたのでした。

それで、このレ・ソーイング・シスターズというバンド
ミシンの音のサンプリング特化したユニークなバンド!!
ダンサブルで、いっしょに歌えるノイズポップ!

このバンドにピッタリのライブ会場は、どこかにないだろうか?と考えた。

会場探し。

バンドというのは、ある程度、名前が知れたら、ブッキング・エージェントというがついて、会場を見つけてきてくれるのですが、うちらレベルだと、自分で探さなければなりません。しかも会場にブッキングしてもらう、というのは、コネがないとほとんど不可能です。


2013年くらいまでは、そういうコネクションがなくもなかったのですが、この2019年の時点では、もうほとんど消えていました。
コネクション作りというのは時間がかかりますし、、、
そんな私には時間が残されてないし。。。。。


第一ですよ!

我々のようなそんなに若くもないし、キャリアもないバンドを

いったいどこの誰がブッキングするでしょうか?

、、、高齢者の同窓会パーティーでしょうか?



、、、だったら、

バンド活動を「パフォーマンスアート」と捉えて、ギャラリー?

というのも考えられるが、そうするには、通常ギャラリーというのは、サウンドシステムがないので、それらをすべて持ち込まないといけないので、それなりにお金がかかります、、、。

それで、悩んでる時に、キャパ250人くらいのレッドキャットというアート系のダンスや実験音楽のライブをやっている、小さいが立派なサウンドシステム完備のホールで
「新人募集」というのがあったので、応募してみた。
ちなみに、新人といっても、年齢制限なかったし。笑


初回、落とされた。

半年後の2回目募集、落とされた。


そして、3回目、、、、3回とも落選。。。。



マジ、こう続くと、さすがの勘違い系ポジティブ派の私もかなり凹みます。。。。。



なまじスパークスの前座なんてやらせてもらったので、上の上を見てしまって、あれがピークだったんだ、、、、。

もうこの先は、下がるしかないのかもしれないなー。
。。。とも思いました。。。。。





でも、よく考えたら、ですよ。
ブレークもしてないのに、これ以下に下がる事は不可能なのであった。苦笑


だったらぁ〜?????


自分らにしか出来ない場所で??



ストリートとか? 


違います!!



なんだかんだで、我らは屋外ではなく室内バンド。
楽器が電気ミシンなんで、コンセントのないとこではできないです。

そして



はい。そうです!!



見つけました!!!



我々にピッタリなところ!!!

それは。

クローゼットでありまぁ〜す!!

それも他人様の家の!!


もっと詳しく申し上げますと、
人の家のクローゼットにおしかけて演奏するという

家庭訪問ライブ

つまり

究極の「出前のどさ回り」!!



そしてそれを何軒かまとめて、ツアー状態にして〜。笑

名付けて

レ・ソーイング・シスターズのホームツアー2019!


普通のバンドをやってる方々は、ひとりでも多くの人に来てもらって、ライブをしたいでしょう。
少しでも大きい会場で演奏したいと思うでしょう。
たとえば、武道館とか、東京ドームとか、ロサンゼルスだったら、ドジャースタジアムとか。

しかし、我々が、そんなことやってなんになる?


だったら、いっそのこと、その逆をいこうと思いました。

っていうか

逆しかない!と思いました。


つまり、少しでもせまい場所で、ひとりでも少ない人に聞いてもらう!


世間の常識とは、真逆〜!!

だって

アーティストなんだも〜ん!


、、、てなもんですよ。


あーすっきり!!



そして、すっきりついでに、この素晴らしいアイデアを、すぐに片っ端から知り合いに連絡して、家でライブをやってほしい人はいないか?あたってみた。

あなたの家のクローゼットでポップバンドのライブをやりませんか?
機材スピーカー、アンプなど、すべてこちらで持参いたします。
下見のためにお邪魔することもなく、当日のみで、しかも無料です!

条件はこれだけでした。
その時に誰を呼ぶかもその家のオーナー次第。
つまり、我々はそこにお邪魔して、ライブをやってそのビデオ撮影もして、終わったら綺麗に片付けて、とっとと帰る。


客も最低でも一人はいるだろう。上等だ!!
狭い家だと、一人で大入り満員だぜ!!



考えれば考えるほど、一人で盛り上がり、ワクワクしてきた。

そして、みんなからの反応は、以下の通りでした。


「うちのクローゼットは狭いよー」

世間様の逆をやりたいので、クロゼットは小さければ小さいほど、自分の挑戦魂が刺激されるわい!と思った。


「ちらかってるからなー」

いえいえ、散らかってる方が絵的におもしろいし。。。。

「音楽のライブって音がうるさくない?うち、アパートだから、、、」


音は、いくらでも、小さくできます。囁くように歌えばいいだけなので。
なんならヘッドフォンで聞いていただくことも可能です、、、。と。



なんだかんだで、面白がってくれる人も現れて、十ヶ所くらいはすぐに決まった。

ツアーなので、2ヶ月くらいはいろいろなところを回りたかったので(ロサンゼルスでという意味ですが。つまりはご近所徘徊。笑)

合計すると、20ヶ所以上、まもなくブッキングできた!!

人の家のクローゼット、、、。
もちろん行ったことない場所なので毎回条件が変わる。
そんな場所で、音響、ビデオ、ライティングなどのセッティングをして、歌う。我々パフォーマンスは、すべてが出たとこ勝負!

何もかもが即興なので、パフォーマンスは私とさおりちゃんのやりとりがの肝だが、まあ、彼女とだったら、多分問題なくできるだろうと見積もった。



まずは、早速、家のクローゼットで一回、リハをやってみた。


カメラ、照明、機材、マイクを立て。。。。
などなど今までの全ての自分の知識をつぎ込んで、セッティングをした。


そして、撮影してみて、再生してみて、マイクのボリュームやらをチェック。

すべてが狭い家の中での事なので、自分でもコントロールできる。
基本、つまみをいじるだけなんで〜。笑

映像の方も、照明などは家にあるランプを持ち出して、わりと表現主義的なライティングにしようと、(苦笑)いろいろとやってみた。


撮影したビデオを再生してみて、音の調整、マイクの調整、クローゼットに入った時の二人の位置関係、振り付け、だいたいこんなかんじで。。。。。と決める。



よ〜し!! イケるぜ!!

準備完了!!


こうして、我々のホームツアー2019は、今から考えたらコロナ直前の、この年の夏、8月から始まったのだった!!

次回につづく〜〜!!

L*


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