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【おくのほそ道】徹底解説!後篇|夏草や兵どもが夢の跡

大好評(?)新シリーズ「サクラ咲く🌸」です!中3生に向けて内申&入試対策の記事をどんどん発信、コロナ禍で大変な受験生を徹底サポート!

今日は前回の続きで、松尾芭蕉の「おくのほそ道」@平泉です!前回でみっちり奥州藤原氏の歴史について学習したので、今日はようやく中身に入っていきます😊中3生だけでなく保護者の方や一般の方もこの機会にぜひ有名な古典文学をご一緒に味わいましょう!

今回も全文無料でお届けです✨(noteの仕様上の都合で形式的に有料にしていますが、全文無料で読めます)

では、早速始めます!準備はよろしいですか?


☆古典分野のポイント(再掲)

✅知識分野の比重が増す!「言葉の意味」「表現技法」はもちろん周辺知識も含めてしっかり理解しよう!

✅現代文以上に、全文を声に出して読める(音読)ことが重要!

✅俳句は「季語」「季節」「切れ字・何句切れか(あれば)」を押さえよう!

✅作者のものの見方や感じ方(=人生観・感慨)を読み取ろう!

上記4つをしっかりと意識して、では中身に入っていきます!

窓から紅葉を眺める女の子

☆夏草 原文

ぜひ、声に出して読んでください!

<🌻原文🌻>

三代の栄耀一睡のうちにして、 大門の跡は一里こなたにあり。秀衡が跡は田野になりて、金鶏山のみ形を残す。まづ、高館に登れば、北上川南部より流るる大河なり。衣川は、和泉が城をめぐりて、高館の下にて大河に落ち入る。泰衡らが旧跡は、衣が関を隔てて南部口をさし固め、夷を防ぐと見えたり。さても義臣すぐつてこの城に籠もり功名一時の草むらとなる。「国破れて山河あり、城春にして草青みたり」と笠うち敷きて、時のうつるまで涙を落としはべりぬ。

夏草や兵どもが夢の跡

卯の花に兼房見ゆる白毛かな  曾良

☆夏草 ポイント解説その1

前半部分です。

三代の栄耀一睡のうちにして、 大門の跡は一里こなたにあり。秀衡が跡は田野になりて、金鶏山のみ形を残す。まづ、高館に登れば、北上川南部より流るる大河なり。衣川は、和泉が城をめぐりて、高館の下にて大河に落ち入る。泰衡らが旧跡は、衣が関を隔てて南部口をさし固め、夷を防ぐと見えたり。

✅三代の栄耀一睡のうちにして

「三代」は前回ご説明した「藤原三代」のこと。

🌹<併せて読みたい!>

「栄耀(えよう)」はここでは「栄華」のこと。

「一睡のうちにして」は、中国の故事を踏まえた表現で、人生の栄華がはかないことの喩えです。(長くなるので故事の内容は割愛します。ご興味ある方はリンク先の記事をご覧ください。)

ですから全体として、「奥州藤原氏の三代にわたった栄華もはかなく消え失せて」くらいの意味になります。

✅大門の跡は一里こなたにあり

「こなた」は漢字では此方と書き、「こっち」「こちら」の意味。「居館の大門が一里(約3.9㎞)も手前にある」という意味ですから、つまり奥州藤原氏の居館の規模がそれだけ大きかったですよ、すごいね、ということが言いたいのです。

✅高館に登れば、北上川南部より流るる大河なり。

古典では、いろいろと省略されて表現されますので、何が省略されているのかを補って読むことが大切です。

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