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哲学・道徳(倫理)

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2021年3月の記事一覧

ローレンス・シルバーマン(2) ー  ブラジャーよさらば !ー

ローレンス・シルバーマン(2) ー ブラジャーよさらば !ー

オイラが中学生の頃(1960年代末)なんて、アメリカがベトナム戦争にのめり込み、フランスでは社会変革を求める5月革命が、そして日本では全共闘運動が暴れるという物騒な時代。

70年代、マス・メディアはオイラたちの気質を、無気力・無関心・無責任の三無主義と呼び、オイラたちの世代を無共闘世代とかしらけ世代と呼びました。

でも、もし洒落た言い回しがしたいのなら、過激を好まない穏健世代、あるいは中庸(ち

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責任の所在~ローレンス・シルバーマン(1)に寄せて

責任の所在~ローレンス・シルバーマン(1)に寄せて

すみません。流れはもうローレンス・シルバーマン(2)に進んでいるんですが、私はまだ言いたいことを言い終えておりませんので、ここにこだわらせてください。

今回は森氏の女性蔑視発言について、発言の内容ではなくその取り上げられ方の問題について書きたいと思います。

「女性というには年」発言は、また話が広がってしまうので触れません。

一、外交上の失敗オリンピックとは何のために行われるのか。
東京都オリ

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「心の中のこと」と思ってたことも、全て「関係」による 『関係からはじまる』第3章(読書会記録)

「心の中のこと」と思ってたことも、全て「関係」による 『関係からはじまる』第3章(読書会記録)

 2週に1章ずつオンライン読書会で読み進めているガーゲンの「関係からはじまる」。今回は第3章のまとめです。※あくまで個人の受け取り方・感想です。

📕第3章概要 第1章では「私」と「あなた」が切り離されてたものであるという考え方の持つ弊害が挙げられ、第2章ではその真逆の考え方として全ては「関係」によってできているということが書かれていました。

 続く第3章ではそれを深めて、「私の心の中」の出来

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ローレンス・シルバーマン(1) ー 論理的推論 ー

ローレンス・シルバーマン(1) ー 論理的推論 ー

これから何回かに分けて、ローレンス・シルバーマン連邦高等裁判事(85歳)の主張の前フリの記事を投稿しちゃうことにします。なぜって、それはオイラの思考回路を理解してもらうため(笑)。

      ◇     ◇     ◇     ◇

英語の induction は「duc-」「 duct-」(ラテン語の「ducere = to lead(導く)に、接頭辞の「 in(中に、上に)」 が付いて帰納

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帰納と演繹~ローレンス・シルバーマン(1) に寄せて

帰納と演繹~ローレンス・シルバーマン(1) に寄せて

こちらは庵忠茂作さまの記事。

ローレンス・シルバーマンってどんな人?ということでニュースがあったので、一つ貼っておきますね。

で、まあ、この庵忠さまの記事が盛沢山なわけですよ。

帰納と演繹。

ジェンダー。

中心化。

差別。

森氏の女性蔑視発言。
※森氏発言については、以前、多少述べてはおりますが、それ以外にもいろいろと思うところがあります

ということで、こんなに気になるワードを盛り

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もう遅いのかもしれない『アフター・リベラル』~読書感想文#23

もう遅いのかもしれない『アフター・リベラル』~読書感想文#23

政治・経済の苦手な私には、この本はかなり難しかったのですが、これは伝えなければいけないことが書いてあると思いましたので、ご紹介します。

敬語の前提が崩れるかもしれない私は常々、敬語は相互尊重だと言っています。先日も「敬語は相互尊重のために使う」「日本の敬語は相対敬語です」とお伝えしました。

しかし、近いうちに、相対敬語から絶対敬語に移行するかもしれません。

五つのリベラリズムこの本の難しさを

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