Feelin'Groovy音日記

「ヘイ・ジュード」や「三百六十五歩のマーチ」と同じ1968年生まれです。洋楽/邦楽問わ…

Feelin'Groovy音日記

「ヘイ・ジュード」や「三百六十五歩のマーチ」と同じ1968年生まれです。洋楽/邦楽問わず、好きな音楽をアルバム中心に取り上げていきます。全曲紹介を基本としてやっていきたいと思います。

最近の記事

荒井由実『ひこうき雲』 (1973)

1973年11月20日リリース。ユーミンこと荒井由実のファースト・アルバム。前回の記事でも書いたとおり、このわずか11日後に井上陽水『氷の世界』がリリースされます。その後の日本のミュージックシーンを大きく変えた金字塔的な2作品がこんなわずかな期間で立て続けに登場したのは、本当に信じられない奇跡のような出来事だと思います。ぜひともこの時代をリアルタイムで肌で感じたかった!(当時私はまだ4歳・・・) とは言え、このアルバムが世に出た瞬間から、多くのリスナーがユーミンの楽曲に触れ、

    • 井上陽水『氷の世界』 (1973)

      井上陽水の3作目のスタジオ・アルバムは日本の音楽界にとって特別な意味を持つモンスター・アルバム。1973年12月1日のリリースで、翌74年とその翌年の75年に2年連続で年間アルバムチャートNo.1に輝くロングセラー・アルバム。そして日本で初めてミリオンセラーを獲得したアルバムとして歴史にその名を刻んだのも、今更ここで私が説明するまでもないでしょう。フォークという枠にもはや収まらない楽曲やサウンド面での革新性、アルバムをトータルで聴かせるべく徹底的に考え抜かれた各曲の構成や配置

      • The Beatles『Beatles For Sale』 (1964)

        本国イギリスにて1964年12月にリリースされた4作目のアルバム。この少し前にリリースされたシングル「I Feel Fine」とあわせて、リアルタイムのファンはこの年の暮れに16曲のビートルズの新曲を一挙に楽しめたということになりますね。実は63年から65年にかけて毎年このパターン(年末にアルバムとシングルのリリース、しかもそのシングル曲はアルバムには入れない)が続いていて、ファンにとってはたまらないクリスマス・プレゼントだったことでしょう。 さて、この『For Sale

        • Creedence Clearwater Revival『Cosmo's Factory』 (1970)

          クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(C.C.R.)は1968年の1stアルバム以降、すべてFantasyからのリリースで計7枚のスタジオ録音のアルバムを残しました。彼らはウェストコースト出身のアメリカン・ロック・バンドですが、実際には西海岸というよりもアメリカ南部に根差したアーシーで骨太なサウンドが根底にあります。しばしばサザン・ロックの先駆者的バンドとも呼ばれたりするのも頷けますね。 この『Cosmo's Factory』はそんなC.C.R.の5作目のアルバム。

        荒井由実『ひこうき雲』 (1973)

          スピッツ『ハチミツ』 (1995)

          スピッツはどのアルバムもクオリティが高く、ここで取り上げたいアルバムも多いのですが、私自身が最初に聴いた一枚でもあるし、ジャケも素敵だし、代表曲「ロビンソン」が収録された、一般的に言っても最も有名なアルバムでもあると思うので、この作品から取り上げることにしました。 1995年に大ブレイクした彼らですが、この段階ですでに6枚目のアルバムということになります。初のアルバムチャートNo.1を獲得した記念すべきアルバムで、とても聴きやすい、洗練された内容の作品になっていると思いま

          スピッツ『ハチミツ』 (1995)

          竹内まりや『REQUEST』 (1987)

          前作『VARIETY』より3年ぶりのリリースとなる、竹内まりや7枚目のアルバム。全曲まりやさんの作詞・作曲、山下達郎の編曲による全10曲。ここまでの数年間で他の歌手へ提供した楽曲や、自身のシングルや映画の主題歌などを含んでいて、結果的に名曲がズラリと並ぶアルバムとなりました。前作から3年というスタンスも、余裕ある音作りにつながっていて、楽曲の素晴らしさはもちろん、サウンド面でも大変充実した内容のアルバムに仕上がっていると思います。 1. 恋の嵐 アルバムのトップを飾るの

          竹内まりや『REQUEST』 (1987)

          沢田研二『思いきり気障な人生』 (1977)

          私にとって沢田研二さんはどちらかと言うとシングル主体に聴いてきたシンガー。なのでシングル曲が多めに収録されたこのアルバムは、もうそれだけで魅力的に光り輝いています。77年11月リリースのアルバムですが、その年ジュリーは「勝手にしやがれ」でレコード大賞を受賞。翌年78年1月にはTBSで「ザ・ベストテン」がスタート。テレビでジュリーを見ない日はないほどの時期で、お茶の間(もうこの言葉も死後?)で人気の大スターでしたね。当時小学生の私としては、シングル曲はリアルタイムですが、ア

          沢田研二『思いきり気障な人生』 (1977)

          Paul McCartney『Tug Of War』 (1982)

          ビートルズ解散以来、初めてプロデューサーにジョージ・マーティンを迎えたアルバム。ビートルズ的でもあり、それでいて80sポップの要素もしっかりと兼ね備えた、マジックのようなアルバムだと思います。スティーヴィー・ワンダーやカール・パーキンスといった大物シンガーとのデュオの他、ここに収録された一曲一曲が素晴らしくて、メロディー・メイカーとしてのポールの魅力が本当によく出ています。ビートルズにハマっていた中学時代に、“元ビートルズのメンバー” を意識して聴いた初めてのアルバムなの

          Paul McCartney『Tug Of War』 (1982)

          Daryl Hall & John Oates『Abandoned Luncheonette』 (1973)

          70年代後半以降、特に80年代に大ヒットを連発して、日本の洋楽ファンにも絶大な人気を誇っていたホール&オーツ。その80年代がリアルタイムな私にとっては、彼らの作品で73年というとかなり古い印象を受けますが、このセカンドはホント素晴らしい内容のアルバムで、初めて聴いた時は驚いたものでした。フォーキーなサウンドを下地にしたナンバーもありつつ、AOR的センスを早くも先取りしたような楽曲やアレンジが随所に光っています。 アルバム通して素晴らしいんですけど、特にA面はホールとオーツ

          Daryl Hall & John Oates『Abandoned Luncheonette』 (1973)

          The Allman Brothers Band『Idlewild South』 (1970)

          デュアン・オールマン在籍時の純粋なスタジオ・アルバムってファーストとセカンドの2作品しかないんですよね。このあとリリースされるライブ盤『At Fillmore East』の存在があまりに大きすぎて、特にこのセカンドは陰の薄いアルバムになってしまっているような気がします。もしそういうイメージがあるとしたら本当にもったいない話ですね。彼らのライブでのあのドライヴ感とインプロビゼーションは、こういったスタジオ・ワークでの緻密なバンド・サウンドの追求の上に成り立っているのですから

          The Allman Brothers Band『Idlewild South』 (1970)

          Aretha Franklin『I Never Loved A Man The Way I Love You』 (1967)

          コロムビアからアトランティックへ移籍後の記念すべき第一弾アルバム。ソウルの女王として、彼女の黄金期の幕開けに位置付けられる重要な一枚と言えます。シングルとしても大ヒットしたタイトル曲や「Respect」。まさにスターダムへとのし上がっていくその瞬間を見事に捉えたアルバムですね。ソウル・シンガーとしてのアレサの歌唱もここでほぼ確立していると言って過言ではないですし、キャロリン&アーマ・フランクリン姉妹、シシ・ヒューストンらによるコーラス、キング・カーティスのサックス、そして

          Aretha Franklin『I Never Loved A Man The Way I Love You』 (1967)

          Al Green『I Can't Stop』 (2003)

          アル・グリーンが名プロデューサー、ウィリー・ミッチェルと久々にガッチリ組んであのHi時代のサウンドを再現!名盤を連発した70年代前半の“あの頃の”Hiサウンドを見事なまでに甦らせてくれました。2003年当時は60s-70sソウルをよく聴いていたので、このアルバムがリアルタイムでリリースされた時は本当に嬉しかったですねぇ。レーベルがBlue Noteというのがまたイイですね(ってノラ・ジョーンズの時も書いたような気がしますが・笑) 1. I Can't Stop 70年代

          Al Green『I Can't Stop』 (2003)

          岩崎宏美『ファンタジー』 (1976)

          岩崎宏美のセカンド・アルバムは、素晴らしい楽曲の揃った聴き応えのある作品に仕上がっています。ドラムブレイクや糸居五郎氏のラジオDJ風のナレーションで曲が繋げられ、宏美さん自身も時々インタビューに答えるという、このアルバム独自の趣向は賛否あると思いますが、なかなか思い切ったアイディアで個人的には前向きに捉えています。ナレーションをカットしたバージョンを収録したCDもあるようです(私は未聴ですが)。 全10曲中、阿久悠の作詞が8曲、筒美京平の作曲・編曲が8曲、このコンビによ

          岩崎宏美『ファンタジー』 (1976)

          井上陽水『スニーカーダンサー』 (1979)

          フォーライフ・レコード設立後の3作目のスタジオ・アルバム。いわゆる“陽水ブーム”の谷間で、かつては「低迷期」なんて言われ方をしたこともありますが、このアルバムだってオリコン・チャートで最高3位を獲得しているのです。今ならシティーポップ的な聞き方もできますし、どの時期もコンスタントに素晴らしい陽水の長いキャリアの中でも、しっかり再評価されている一枚だと思います。 SIDE 1 1. スニーカーダンサー 歯切れのよいギターのイントロで軽快に始まるタイトル曲。このアルバムの半

          井上陽水『スニーカーダンサー』 (1979)

          Norah Jones『Come Away With Me』 (2002)

          2000年代初旬、ジャズやブルース、スウィングといたオールドタイム・ミュージックが一部の間でちょっとしたブームになっていた時期がありました。そんな流れの中で、このデビュー・アルバムで古き良き時代の音楽のフレイバーをふんだんに取り入れ、我々の前に颯爽と登場してくれたノラ・ジョーンズ。サウンド面も彼女のボーカルも、新人のものとはとても思えない完成度で、この手の音楽があそこまで爆発的に売れてしまうとは当時は思ってもみませんでしたねぇ。20年近く経った今あらためて聞いても輝きは全

          Norah Jones『Come Away With Me』 (2002)

          Culture Club『Colour By Numbers』 (1983)

          1983年、中3の時にリアルタイムで購入した思い出深いLPレコード。当時人気のあったグループがニュー・アルバムを出した、シングル曲が良かったからアルバムも聞いてみよう、最初はその程度の感覚でこのアルバムを手に入れたのだと思います。それがまさか38年経った今でも愛聴盤であり続けるなんて。このセカンド・アルバムには、彼らの質の高い、幅広い音楽性が凝縮されていますね。 SIDE 1 1. Karma Chameleon アルバムの先行シングルとしてリリースされ世界的にも大ヒッ

          Culture Club『Colour By Numbers』 (1983)