見出し画像

Culture Club『Colour By Numbers』 (1983)

画像1

1983年、中3の時にリアルタイムで購入した思い出深いLPレコード。当時人気のあったグループがニュー・アルバムを出した、シングル曲が良かったからアルバムも聞いてみよう、最初はその程度の感覚でこのアルバムを手に入れたのだと思います。それがまさか38年経った今でも愛聴盤であり続けるなんて。このセカンド・アルバムには、彼らの質の高い、幅広い音楽性が凝縮されていますね。

画像2

SIDE 1
1. Karma Chameleon
アルバムの先行シングルとしてリリースされ世界的にも大ヒットしました。サビの♪カ〜マカマカマカマ のフレーズがとても親しみやすく「カーマは気まぐれ」という邦題で日本でもお馴染みの曲となりました。

2. It's A Miracle
ファーストアルバムの雰囲気にも通じる軽快なポップ・ロック。と思いきや、なかなかファンキーにアレンジが展開していき、いきなりソウルフルな女性Vo.スキャットが!これはサブメンバーのボーカリスト、ヘレン・テリーによるもので、彼女のボーカルはこのアルバムの随所で活躍しています。

3. Black Money
ファーストにはなかったスロー・ナンバー。サビに向けてジワジワと盛り上がっていく様が素晴らしく、ボーイ・ジョージとヘレン・テリーのボーカルの絡みもとても面白い曲。ヒット曲とはまた違った彼らの志向を伝えるナンバーですね。

4. Changing Every Day
ちょっとジャジーでクールな演奏をバックに歌われるメロディアスなミディアム・ナンバー。このアルバムで随所に効果的に登場するサックスやスキャットがここでも活躍。前曲同様に大人な雰囲気を演出しています。

5. That's The Way (I'm Only Trying To Help You)
ここまでの流れで、前作『Kissing To Be Clever』とはあきらかに違う方向性を打ち出している彼らですが、極めつけはこの曲でしょう。バックはピアノの演奏のみで、ボーイ・ジョージと、もはやもう一人の主役ヘレン・テリーという2人のシンガーが創り上げるソウルフルな世界。

6. Time (Clock Of The Heart)
これは当時の日本盤にのみ収録されたボーナス・トラック。日本ではファーストLPに未収録だったためにここに収録されました。前年(82年)のシングルヒットで、同じファーストでもUK盤には入ってないけど、US盤には入っている、ちょっと複雑な経緯を持った曲なんですよね。出だしは渋めな雰囲気ですが、エモーショナルなサビに向かっていく様が印象的。後半の転調もカッコよく、間違いなく名曲でしょう。日本盤で買ってよかった!

画像3

SIDE 2
1. Church Of The Poison Mind
B面トップは60年代モータウンのような軽快できらびやかなサウンドのこのナンバーからスタート。すでにシングルでリリースされていた曲で、83年当時ラジオでもよく流れていた記憶があります。ヘレン嬢、早くも大活躍なナンバーですね!

2. Miss Me Blind
これも名曲!もうアルバム中のハイライトと言っていいくらい、大好きなナンバーです。ファンキーなカッティング・ギターがかっこいいし、曲の展開も素晴らしい。ラストで演奏が消えて ♪I know you miss me 〜のコーラスだけになるところもクール!アメリカではシングル・カットもされてヒットしました。

3. Mister Man
「Miss Me Blind」のエンディングから間髪入れずこの曲のイントロが始まります。レゲエのリズムを取り入れ、ホーンもフィーチャーした好ポップ・ナンバー。このアルバム、ホント捨て曲がないよなぁ。

4. Stormkeeper
アルバムもいよいよ終盤に。この曲もちょっとレゲエっぽいアレンジで聞かせますが、物悲しい雰囲気で憂いのあるメロディが印象的なミディアム・ナンバー。ベースラインが変わる中間部〜間奏のサックスソロの流れがなかなか面白いですね。

5. Victims
ラストは哀愁あるピアノ・バラード。タイトルの「Victims(犠牲者)」という言葉をここではどう捉えたらいいのか、難解で意味深な感じがします。美しいメロディで聞かせる中間部、後半は満を持してバンドも入り、クライマックスへ。最後はピアノとストリングスでクロージングを迎えます。

画像4

このアルバムは発売当時に日本盤で購入したのでA面は「Time」で終わるのが自分の中ですっかり定着しているのですが、一般的には「That's The Way」がA面のラスト曲なんですね。たしかにこの曲で余韻を残してA面が終わるのもいいかもしれませんね。でもやっぱり「タイム」を聴き終えてから、ひっくり返してB面の「ポイズン・マインド」「ミス・ミー」を聴く流れが自分の中ではしっくりくるなぁ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?