便秘の原因1 食べ物
アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏 より
今回は、便秘の原因について、細かく説明したいと思います。
便秘には様々な原因があります。
便秘で大変な思いをしている人のほとんどが複数の問題を持っています。
以下に挙げるどの部分に問題があるかを分析していく必要があります。
便秘の原因
①食べ物
②胆汁の分泌
③水分量のコントロール
④腸内細菌の働き
⑤腸の働きの問題
⑥骨盤底筋群の問題
⑦腰椎・骨盤・股関節の問題
今日は、「①食べ物」について説明をしていきたいと思います。
①食べ物
最初に言っておきます。
○〇を食べれば、便秘が無くなる!
・・・
・・・
・・・
そんなスーパーフードはありません!
食べ物について言えば、
何かを食べたり飲んたりして、便秘を解消するという考え方より
それよりも先に!
便秘になりやすい食生活をしないことが大事!です。
食事については、便秘に限った話ではないですね。
食生活で健康で元気になりたいと思ったら
加える(➕)よりも、減らす(➖)べし!
便秘に効く、健康になる食べ物(飲み物)をいつもの食事に加えるよりも前に、便秘になりやすい、健康を害しやすい食生活を減らすことが大事ということです。
当たり前のことなんですけどね。
テレビ、ネットなどから得られる情報は、
「〇〇に効く食べ物」
「△△を飲めば、健康になれる」
とか、ばっかりですよね。
仮に、どんな慢性便秘の人でも一発で解消するミラクルフードがあったとしたら、世界的にエビデンスも集まるので、病院、医師に紹介されますよね。
だって、そのほうが各国の医療費が抑えられますもんねww。
便秘解消のためにすべきこと
・食品添加物を減らす
食品添加物(特に保存料)のたくさん入った食べ物をたくさん食べない!
賞味期限を伸ばすために保存料が使われます。
保存料とは、食品中にいる細菌の増殖を抑制し、変質、腐敗を防ぐ食品添加物の一種である。殺菌作用はないため、菌が増殖した後で使用しても効果は見込めない。(Wikipediaより)
食品の包まれ方にもよりますが、賞味期限の長い食べ物には、何かしら保存料が使われている可能性が高いです。(何にも包まれていない、加工されていない食べ物を三角コーナーに放置しておいたら、2〜3日で色が変わってカビが生えてきて、物によっては匂いが、、、。ですよね。)
梱包方法(保存方法)も様々なものができてきているので、一概には言えませんが、賞味期限が長いものについては、何が入っているのかを知る必要がありますし、できる限り摂取する量を減らしたほうが良いですね。
・食物繊維をとる
肉や魚も良いですが、野菜に多く含まれる食物繊維を食べることは、便を形作りや腸内をキレイにすることにおいて、とても大事ですね。
一般的にも「便秘の人は、食物繊維が足りていない」ということを知っている人は多いと思います。
しかし、ここでは注意が必要です!
腸の出口近くや途中に硬くなった便が滞ってしまっている場合(便が動かなくなっている場合)に食物繊維を急にたくさん食べてしまうと、腸の中にさらに便が溜まって動かなくなる可能性があります。酷い場合には、腸閉塞(いくつかの原因で腸が途中で閉じられてしまう状態)になる可能性すらあります。
ですので
便秘の原因がはっきりしない状態で
食物繊維を急にたくさん食べることは
危険ですから
しないでください!
慢性的な便秘の方は、一度、医師に診てもらって、腸がどのような状態になっている便秘なのかを知る必要があります。症状から大体の状態は、把握できますが、自己判断の危険性をしっかりと知っておいてくださいね。
自分の腸にとって、どの食物繊維が足りていないのか、知っていますか?
食物繊維には「不溶性」と「水溶性」の2つがあります。
この2つの食物繊維の特徴を知った上で、自分に足りない物をしっかりと食べることを意識してみてください。
不溶性食物繊維
水に溶けずに水分を吸収してふくらむ
特性
・保水性が高い
胃や腸で水分を吸収して大きくふくらみ、ウンチの量を増やして、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便通を促進する。
※下剤でいうところの
「カマ(酸化マグネシウム)」
の役割ですよね。
・乳酸菌やビフィズス菌の餌になる
善玉菌のエサになり、菌を増やしてお腹の調子を整える
・顎や歯並びへの影響
歯ごたえがあるものに多いため、よく噛むことで満腹感をもたらし、食べ過ぎ防止、顎の発達や歯並び をよくすることにつながりやすい。唾液の分泌も増え、虫歯予防にもなる。(※顎の発達や歯並びについては、かみ方にもよるので一概には言えない部分がある。)
[不溶性食物繊維を多く含む食品]
穀類、野菜、豆類、キノコ類、果実、海藻、甲殻類(エビやカニ)の殻にも含まれる。
水溶性食物繊維
ネバネバ系とサラサラ系がある。
特性
・粘性
粘着性により胃腸内をゆっくり移動するので、お腹がすきにくく、食べすぎを防ぐ。糖質の吸収をゆるやかにして、食後血糖値の急激な上昇を抑える。優しく便を押し出して、腸内をキレイにする。
・吸着性
胆汁酸やコレステロールを吸着し、スムーズに体外に排泄できるようにサポートする。
※胆汁酸とサラサラ系の水溶性食物繊維で
便の腸内での滑りをよくして
移動しやすくする働きがありますね。
・善玉菌のために働く
大腸内で発酵・分解されると、善善玉菌のエサ(栄養補給)になる。結果、善玉菌が増えて腸内環境がよくなり、整腸効果がある。腸内を善玉菌の好きな弱酸性にする。
・腸壁の強化
免疫力アップにつながる
[水溶性食物繊維を多く含む食品]
昆布、わかめ、こんにゃく、果物、里いも、大麦、オーツ麦などに含まれる。
2種類の食物繊維の特性、違いが分かりましたか?
ご自身の便秘のタイプと食べるべき食物繊維の組み合わせを考えてみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました🍀
便秘のタイプの話は以下のブログより。
アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏より
日本アレルギーリハビリテーション協会
アレルコア
YouTube(アレリハちゃんねる)とnoteでは、アレルギー疾患や自律神経に対する理学療法についてお伝えしています。
アレルギーや自律神経に対するリハビリテーションの講習会情報につきましては、以下のHPをご覧ください。
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講師 及川 文宏
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講師 及川 文宏
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