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「コロナショック・サバイバル」企業再建のプロが語る、コロナ禍での生存戦略

こんにちわ!熱血サラリーマン・タツです!暑くなったり、涼しくなったり、不安定な天気ですね。私は低気圧にやられてややメンタルの上がり下がりが激しいこの頃です(意外と繊細)。新型コロナウィルスの脅威と隣り合わせの昨今。今回は、そんな時代の企業経営の羅針盤になる一冊を、フカドク!

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著書は、経営コンサルティング会社IGPI代表の冨山和彦さん。自身の経験を生かした提言と、緊急事態宣言発令から約一か月で刊行というスピード感で話題になりました。ちなみに、本書の後編も先日刊行されています。

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著者略歴は下記の通り。

冨山 和彦:日本の経営コンサルタント、経営者である。株式会社経営共創基盤代表取締役CEO。東京大学を卒業後、BCG、コーポレイトディレクション の設立に参画。その後、産業再生機構COOとしてJAL/カネボウなどの企業再建を手掛け、現職。主な兼職として、パナソニック社外取締役、東京電力ホールディングス社外取締役、産業革新投資機構社外取締役。 経済同友会副代表幹事。

世界的な経営コンサル会社・BCGを経て企業再建を多数手がけてきたプロ中のプロ。Newspicksなど各種メディアで企業経営をぶった切りまくっている、キレキレの論客でもあります。本書では「コロナショックを乗り切るためのポイント」を提言しています。

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本書の要点は下記の通り。

1.危機の進行はL→G→Fの時間軸 
2.企業が生き延びるにはキャッシュ 
3.DXからCXで会社を救う

1.危機の進行はL→G→Fの時間軸 

2008年のリーマンショックは「金融経済の危機」でしたが、今回は「実体経済の危機」。つまり日常生活に近い領域に甚大なダメージが発生しているということです。その状況をとらえて冨山さんは「L(ローカル)→G(グローバル)→F(フィナンシャル)」の順番で危機が進行していく、と語っています。

リモートワークやネット宅配の市場が伸びているから何とかなる、みたいなことを言っているお気楽な連中がいるが、リアルなローカルサービス産業が吸収している雇用はまさに膨大で、おそらく二桁くらい違うオーダーの世界を比較して大体を期待する議論はナンセンスである。

サービス産業(外食や観光)のGDP比率が高いのは世界的な傾向で、各国が経済的影響を受けています。こういった将来不安により需要が減退。しかも、グローバル規模での感染拡大が起こっているので、海外市場での売り上げも激減。これが、L(ローカル)→G(グローバル)の危機。

そんな状態が続くと、事業運営が困難になります。これがG(グローバル)→F(ファイナンス)、つまり金融システムの危機です。

そもそも売り上げが消えてしまう。それも、数週間ではなく、数カ月、半年、一年という単位で続くと、そこで生じる資金杭融資は「赤字補てん」融資となり、売り上げが戻らない間はどんどん借金として積み上がっていく。

このL→G→Fの順番を考慮すると「要注意・ダメージが長引くリスクがあるのはGとF、そして外需依存型のL」(いわゆるグローバル大企業やインバウンド向けのホテルや観光業)。まずはこの危機の構造をとらえる必要があります。

2.企業が生き延びるにはキャッシュ 

この危機的状況で、とにかく大事なのは手元のキャッシュ。売り上げ目標が消えた!みたいな話も聞きますが、冨山さんはPL目標は捨ててキャッシュ管理を徹底しろ、と説きます。

短期的なPL目標は本気で捨て、むしろこの際、色々なリスク要因は思い切り損切りして、出せるだけの赤字を出しておいた方がいい。(中略)加えて、銀行から借りられるかねはとにかく早め早めに、事態が悪化する前に徹底的に借り入れておく。あるいはコミットメントラインの上限をあげておくことである。

キャッシュが無くなったらどうにもならない。だから、どんな手を使ってでもキャッシュを確保することが最重要事項。「古今東西、危機の経営にとって絶対の経営格言はCash is King!なのである。」と力強く語っています。

3.DXからCXで会社を救う

手元の資金を確保したら、危機を乗り切るために抜本的な改革が必要。つまりDX(デジタル・トランスフォーメーション)ではなく、CX(コーポレート・トランスフォ―メーション=企業の大変容)を推進しろ、というのが本書の結論です。(CXの具体的な進め方などは後編のコーポレート・トランスフォーメーションで語られています。)会社の構造や人材の評価方法、個人の働き方など、全てを根本から見直す。そう簡単な話ではないですが、この危機は変化の機会と言えます。

真に本質的な経営課題に挑む意思のある経営者にとっては、真剣勝負のCXに打って出るこれ以上のチャンスはない。

これは、何も経営を担うリーダーに限らず普通の生活を送る人も今意識すべきポイントだなあと感じます。

個人としては、まずは自分が置かれた状況、自分がいる組織がこのあとどのくらいの嵐に巻き込まれるか、自分がいる組がこのあとどのくらいの嵐に巻き込まれるか、色々な情報を集め、その上で自分の頭で考え抜くことである。

今の状況を危機として認識しつつも、変化を起すチャンスだととらえて動いていくことが重要です。それこそ、住む場所や働き方、お金に対しての考え方や時間の使い方。こんな状況だからこそ、普段中々考えられないところまで見直してみる。そうすると、自分のテーマが見つかって、新たな動きを取りやすくなるのではないでしょうか。

粘り強く、考えて、動いて、チャンスを見つけていく。地道ですが、地に足を着けて行動していく大切さを改めて感じた一冊でした。

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