藤原一史

高校教員。新たな授業、学びを模索中。コンテンツの指導より、スキルやモチベーション指導に…

藤原一史

高校教員。新たな授業、学びを模索中。コンテンツの指導より、スキルやモチベーション指導にシフトしつつある。 趣味は剣道。錬士六段。 【藤原一史You Tube highschool チャンネル開設】 【Twitterアカウント】imfuji3

最近の記事

現役教員が通信で情報免許を取得するまで

2022年は「資格取得」に向けて動いた年でした。国公立大学の共通テストで「情報」が「必修化」されることが以前から報道されていて気になっていたのですが、誰も教えたがらない、どこか「よそごと」にような感じがしました。自分で勉強してみようと思い、通信教育で免許取得をしようと調べてみると、 上記の5大学が候補になり、さらにネットで調べてみると通信教育で情報の免許を取得した方の記事がnoteになりました。それがこちらです。 https://note.com/toppakou この

    • 高校倫理は独学が難しいが読解をベースとした独学力をつけてきましょう。

      倫理なんて高校時代に少しかじったくらいで、大学時代や社会人になっても全く勉強してこなかった。だが、高校の地歴公民(社会)の先生なら、倫理くらいできなければと勉強したが、かなり難しい。歴史上思想を学ぶが、難解な言葉である。いかに現代の私たちや高校生の感覚でも分かるように噛み砕いて説明するか。用語の羅列ではなく、その意味を理解する。さらに理解するだけでなく、高校生にもわかるように平易な具体例を用いる。そのためにはまず自分自身が理解していないといけない。  歴史と公民では教科書と

      • 1講 私たちの生きる現代社会

        私たちの生きる現代社会はどのような社会だろうか?この記事を読んでいる方は20世紀に生まれただろうか。それとも21世紀だろうか。現在と10年前、あるいは20年前を振り返ってみた時、最大の違い、変化は何だろうか?答えは簡単である。スマートフォンの普及によって世界中の人が簡単に「つながる」ようになったということである。特に現在の中高生と世代は物心ついた頃にはスマホやパソコンなどのデジタルデバイスが身近にあっただろう。現在の30代の世代の人々は中高生時代はまだスマホがなかったのだ。

        • 丸一日フリーな休日の過ごし方

          全く自由な1日をどのように過ごすか。歴史上、現在ほど「暇」を有している時代はないだろう。大抵のことはスマホで完結する。食事はネット注文すれば、家まで届くし、乾燥機付き洗濯機などを使えば、家事の大半も機械で対応できる。  では、何をするか。外出してもいいが、明確な目的意識を持たない外出はあまり良くない。もちろんそれがデートであればいいかもしれない。自分を高めるために過ごすなら、特に午前中は有意義に使いたい。私は大半は勉強に時間を費やしている。教科の内容や教育学、ICTの実践な

        現役教員が通信で情報免許を取得するまで

          遊びを徹底的に研究する学校

          今自分が気になっていることをできる限り挙げてごらん。 人はどうして人を好きになるのか。 3分の1と0.333は同じだけど、3倍すると異なるのはどうして。 電球はなぜ光るのか。 お腹が空くと音が鳴るのはどうしてなのか。 人間の性格は先天的な遺伝と後天的な環境のどちらの影響がより大きいのだろうか。 自分の気になることが徹底的に追及して調べてまとめて分かったことを発表する。世の中のためになる価値ある情報をアップする。さらに世の中に新しい価値が生まれる。この好循環を生み出

          遊びを徹底的に研究する学校

          大学受験をどのように突破するか? 戦略的高校生活の送り方

          かの有名なスティーブ・ジョブズは現在日常生活で関わっている5名の平均があなた自身であるという言葉を言ったそうだ。いわゆる「進学校」の学生はこの時点で格段に有利である。日常生活の中で受験に対して「意識」と「能力」の高い母集団で過ごしているから、自分も自然と意識と能力が生まれてくる。 組織が個人を作り、個人が組織を作る。どういった人と関わるはとても重要である。部活動で強豪校が強いのは一人ひとりが強いだけではなく、組織としても強いからに他ならない。では、必ずしも強豪校や進学校でな

          大学受験をどのように突破するか? 戦略的高校生活の送り方

          性格がせっかちであることの強み

          私は待つのが性格上苦手である。スーパーでの買い物やドライブスルー、信号時間の待ち時間など耐えられない。常に何か「意味のある」「生産的」なことをしたいと思っている。だが、世の中の大半の人はもう少し「おおらかに」生きているようだ。誰かに「おすすめ」されたものはすぐに購入してしまう。考えることより行動の方が先というタイプである。その性格から学生時代から何度も失敗を重ねてきた。だが、最近思うことがある。世の中の大半の人は動かない。100人が同じ情報を聞いて、実際に行動するのはそのうち

          性格がせっかちであることの強み

          AIが仕事を奪う論 タブレットが何を変えるのか?

          教師の最も重要な仕事は授業である。これは誰も異論がないだろう。目の前にいる子どもと向き合い子どもの持っている力を引き出す(あるいは力をつける)ことが教師の役目である。子どもをいかに伸ばしてやるか。できないことをできるようにしていくのが役割である。授業における知識の「伝達」が重要だと信じている教師は多い。確かに知識がないと入試問題は解けない。いかに知識を学習者にとってワクワク感を生じさせながら提供するかは教師の力量と言えるだろう。私は授業をよくメディアに喩える。年に1回の研究授

          AIが仕事を奪う論 タブレットが何を変えるのか?

          Good Noteに学習内容を記入して全学年にGoogle classroomで連絡

          従来であれば、多くの人を介して行っていた活動をテクノロジーの力で一気に合理化することができる。ICTによって従来、人が行っていたことが機械によって可能となった。1人の指示で「伝達」が可能となった。放送機器で連絡すれば、同じことができるではと言う方もいるだろう。確かに放送をすれば、一斉に「連絡」することは可能である。だが、様々な手順のある教育活動、しかもクラスや班の進度状況がバラバラになる活動の場合は文字情報できちんと明示した方がいいだろう。ここで重要なのが、文章の書き方である

          Good Noteに学習内容を記入して全学年にGoogle classroomで連絡

          瀧本哲史著『2020年6月30日にまたここで会おう』を読んだ。

          社会人になって読書の習慣をつけるきっかけとなった本がある。星海社出版という会社の白い新書に妙に惹かれた。そして、たまたま瀧本氏の著作『武器としての決断思考』を手にとって読んだ。圧倒的な分かりやすさ。戦略的意思決定の重要性が具体的なケースをもとに紹介されている。それ以来、瀧本氏の著作は積極的に読むようにしてきた。この書籍は2012年の東大での講演を文字起こししたものである。当時から社会情勢は大きく変わっていったものの、ここで書かれていることは今でも通じるものである。実際、瀧本氏

          瀧本哲史著『2020年6月30日にまたここで会おう』を読んだ。

          常に自分に問いを持つ

          大学卒業後、教員になって自分の不勉強に大変後悔することになった。何よりも教科書に何が書かれているのか意味がわからなかった。1年目に高校地理Bと世界史Bを担当したが、特に地理Bは悲惨な状態であった。指導書の板書案を黒板に写して読み上げる最悪な授業であった。自分自身で意味を咀嚼できていないので、オドオドしてしまう。当時の生徒たちには本当に申し訳ないと思っている。今振り返ってみても顔から火が出るくらい恥ずかしい経験であった。自分ができない。悔しい思いから本屋で地理の参考書を購入した

          常に自分に問いを持つ

          二者択一論的な思考から脱却しないと・・

           私たちは日々生活をしていると常に選択の機会に直面する。意識的にしろ無意識的にしろ何かを選びとっている。休日に教育系の新書を数冊読んで、日本の戦後の教育政策が振り子の如く、自由主義と管理主義を行き来していることに気がついた。学校の世界でもしばしば改革派と保守派というような2分割で分かれる場面がある。ゆとりか詰め込みか。対面かオンラインか。この論法は教育界だけでなく、政治やメディアの世界でもよく聞かれる。生命か経済か。  二者択一論のいいところは「分かりやすい」ことである。ど

          二者択一論的な思考から脱却しないと・・

          2020年を振り返り

           想定外の事態が自分を成長させてくれた。行動することでしか人は変われないことを実感した。今年を振り返ると以上2文でまとめられる。知っているけど、行動はしない。2019年の自分である。Google classroom知っているけど使わない。タブレットで絵を描ける。知っているけど使わない。2020年の休校は私の知識を行動に変える転期となった。知っていることから行動に変える勇気を与えてくれたのは生徒であり職場の同僚(仲間)であった。今この瞬間に自分は何ができるか。この問いを持って挑

          2020年を振り返り

          「ステロイド」のような先生の功罪

          先週から口内炎がひどく食べ物も満足に噛めない日が続いていました。寝る前にステロイドの塗り薬を口の中の傷に塗って翌朝起きてみると、傷がかなり治っていました。「自然治癒」に委ねたら何週間も時間がかかっていたかもそれません。それを短時間で効果が見える形で治癒させる。すごい薬ですね。  学校の先生でもこの「ステロイド」のような先生はいます。様々な業界で・・。吹奏楽だったら、○○先生。陸上だったら、○先生。英語だったら、□□先生。私も実際に学年の合唱指導をどうしようか困っていたときに

          「ステロイド」のような先生の功罪

          「志願理由書・小論文」の添削・面接指導・対話の重要性

          推薦入試のラッシュなのか、この時期に多くの学生が○○大学の推薦入試を受けるので、ご指導お願いしますとやってくる。私はどんな学生でも必ず4つの質問を本人に尋ねることにしている。 ・高校時代に最も力を取り入れたことは何か? ・なぜ○○大学○○学部○○学科を志望するのか? ・大学に入学したら何に力を入れたいか? ・大学卒業後に何に力を入れたいか? これらは一見バラバラな質問に思えるかもしれないが、一貫して聞いていることはただ一つである。それは「あなたはどういう人ですか?」

          「志願理由書・小論文」の添削・面接指導・対話の重要性

          講義型授業から脱却できない方へ プチアクティブラーニングのすすめ

          授業改善が盛んに言われる中で、いったい何をしたらいいのか分からずに困っている人が多いと思います。私自身日々の教育活動をする中で、「これでいいのだろうか」と日々悶々としています。現在も悩みながら日々の授業を続けています。全く悩みなく教育活動をしている人はある意味すごいです。それは自分の中に「絶対的自身」や「信念」があり、それに基づいて教育活動を行っている。あるいは思考停止のルーティーン、惰性で教育活動を行う。そのどちらか、あるいは両者混合型であるかだと考えられます。講義型授業の

          講義型授業から脱却できない方へ プチアクティブラーニングのすすめ