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センターカラーのように鮮やかに
僕らは挨拶もそこそこに、代々木公園の出口に向かった。薄暗くなっていく濁った空の中、花見の賑わいの余韻が見て取れるような、少し熱を帯びた空気があたりに漂う。
僕は歩ってく道中、さっきあった耳馴染みのある初対面の人々の、不安定な認識を埋めるようにいろいろな人に声をかけた。ボサボサの頭で来てしまったことに後悔しながら、髪でも切ってくれば良かったかなと内心思いながらも入口へと歩いた。
入口の時計
悲しさは伝染する。
ふざけていれば世界は平和だと思っていたが、体力が衰えていればそう長く平和も続かない。
口に出せれば簡単なことも蓋が閉めれば行き所を無くしてやがて燻りながら哀しみに変わる。
他愛無いことなのだが昨日の事を思い返してはそぐわなかった肌感覚を捉え直している。
日々ふじ20191012
朝からダラダラとなんとなく過ごしている。
頭痛で目が覚めて、「これが偏頭痛なのかな」と思いながら無理やりシャワー浴びて。けど断水対策で風呂に水貯めてあって「あれ、これ俺シャワー浴びていいのかな」って思いながら頭とか洗ったりしていた。
本を読むぞ、と意気込んでいて。2.3冊本が読めちゃうんじゃないかムフフなんて思っていたのだけれど。あれだけ意気込んでいた割には午前中からネットやったり洗濯したり。
日々ふじ20191010
上の人からそこそこ叱られたりして。
それでなんとなくもう嫌になって上司と二人でコソコソと裏っこの棚で作業していた日
明日休みだったのだけれど忙しいから「悪いけど!」なんてふらっと三連休が無くなったりして。
今日も帰り日記を書きながら帰ろうと思って、仕事の片付け作業をしながらあんなこと書こうとかこんな構成にしようとか色々考えていたのだけれど、今の時間になって書き出そうとするとふわっと霞を掴むみたい
日記20191008
「お先に失礼します。また明日。」
仕事用のリュックを担ぎ、足早に会社を出る。時刻は午後9時30分。終バスの時間は9時34分。僕は急いでバス停に向かう。
歩いて、5.6分。走って3分ぐらいだから逃すことはない。「いつもこの時間だなぁ」と思っていても仕事内容は減らないので致し方がない。
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今、無事バスに乗ってこの文章を描いている。
このバスに一人で(この一人で、というのが
「ぴたりと足が止まった」から始まり「今日も空が青い」で終わる物語1
SS
『ぴたりと足が止まった』
50m先、川の向こう側、先輩が女の子と楽しそうに一緒に歩いているのが見えた。
失恋。
短い春がまた終わりを告げた。
帰りにスタバに寄ろうなんて言わなきゃよかった。大人しく、家に帰ってお気に入りのユーチューバーでも見ていれば幸せだったのだ。
頭の中でもう一人の自分が騒ぐ。
おそらく遅かれ早かれわかることではあったが、何かのせいにしなければ気が済まないのであった