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bookwrap by STAR*project#2「私のお気に入りの装丁」

bookwrap by STAR*project#2「私のお気に入りの装丁」

「bookwrap by STAR*project」共同企画の読書会、
6月のテーマは「私のお気に入りの装丁」です。
今回は、漫画でも小説でも図鑑でもなんでもOK!
参加者のみなさまからお気に入りの本を持ち寄っていただきました!

今回ご紹介いただいた本たち※掲載されている各書影画像の出典元:版元ドットコム(https://www.hanmoto.com/
※掲載されていない書影は、版元ドットコ

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bookwrap-comic-#1「AI時代に大切にしたいこと」

bookwrap-comic-#1「AI時代に大切にしたいこと」

bookwrapでは、それぞれがテーマに沿ったお気に入りの1冊を持ち寄り、楽しく紹介し合う漫画読書会「bookwrap-comic」を開催しています。

今回のテーマは、「AI時代に大切にしたいこと」
参加者のみなさまからそれぞれ漫画を持ち寄っていただき、
テーマに対するご自身の考えや、発見について共有しました!

今回ご紹介いただいた漫画たち※各書影画像の出典元:版元ドットコム(https://

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「危機の時代」の知性とは、方向感覚を保ちつづけること。

「危機の時代」の知性とは、方向感覚を保ちつづけること。

TEXT BY KAZUNARI TAKAYAMA
※フリーペーパーSTAR*16号「積層」「NEW NORM」連動企画

選書タイトル:「濃霧の中の方向感覚」
著者:鷲田清一 出版社:晶文社

▼ 要約紹介文(200字程度) Amazonより転載
危機の時代、先の見えない時代において、ほんとうに必要とされ、ほんとうに信じられる知性・教養とはなにか?それは、視界の悪い濃霧の中でも道を見失わずにいら

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インターネットで効率的に好きな本と出会えるこの世界で、なぜ本屋に行くのか

TEXT by MOMOKA YAMAGUCHI

読み終わった本を本棚に収めるとき
2、3歩引いて本棚全体を眺めてみる。

分野も色もバラバラの本たち、
その一つ一つに私と本との物語がある。

時には本屋や図書館で、時には雑誌記事の紹介で、
時には友人知人からの勧めで…
最近ではショッピングサイトから本を購入することも多い。

とくに購入履歴を参考にしたお勧めは便利だ。
昔は少々的外れな傾向の本

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いくつもの生、愛、痛、死を乗り越え、
私たちは「人生の冬」を迎える「冬の日誌(ポール・オースター著)」

いくつもの生、愛、痛、死を乗り越え、 私たちは「人生の冬」を迎える「冬の日誌(ポール・オースター著)」

TEXT by MOMOKA YAMAGUCHI

ポール・オースター(著)/ 柴田元幸(訳)
「冬の日誌」あらすじ
繊細な言葉たちによって綴られる「呼吸の現象学」
アメリカ文学を代表する作家の6歳から64歳までの人生を「現在のポール」の視点から振り返る本。本人が「呼吸の現象学」というとおり五感から得られたデータと当時の感情を彼の繊細な言葉たちがリンクさせることで、私たちは彼の人生を「読む」のでは

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鳥の視点からヨーロッパのまちを旅する絵本「旅の絵本」

TEXT BY MOMOKA YAMAGUCHI

 「旅の絵本」は、作者・安野 光雅(あんの みつまさ)がヨーロッパでの旅で見てきた市(まち)の人々の営みを描いた絵本だ。
 絵は全て鳥の視点から市を見下ろすように描かれており、飛行機が着陸する前の徐々に高度が下がるにつれて鮮明に写っていく景色の変化からインスピレーションを受けているそうだ。

 水彩で彩られた世界は、一人の旅人が小舟を漕ぎ北欧の陸

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「モンテロッソとピンクの壁」が伝える生き甲斐と自由とは?

「モンテロッソとピンクの壁」が伝える生き甲斐と自由とは?

TEXT by MOMOKA YAMAGUCHI

江國香織(著)/ 荒井良二(絵)
「モンテロッソとピンクの壁」あらすじ
 うす茶色の毛並みをした猫・ハスカップは楽天的な性格。港のそばの西洋館で婦人と暮らしていた。彼女はいつでも寝ているので周囲の人間から怠惰な猫と思われていたが、寝る度に「ピンクの壁の夢」を見ては、「行かなくちゃ」という強い思いに駆られていた。
 ある日、夢の中の住人に「ピンクの

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「猫を抱いて象と泳ぐ」から見る言葉のあり方

「猫を抱いて象と泳ぐ」から見る言葉のあり方

TEXT by freepaperSTAR* editorial department

小川洋子(著)「猫を抱いて象と泳ぐ」あらすじ
 口を閉ざした状態で生まれた少年は、生まれて間もなく脛の皮膚を口に移植され、口を付けられる。しかし、脛の皮膚は年を重ねるにつれて毛が生え、それがきっかけでいじめを受けた少年は口にコンプレックスを持つようになり、寡黙になった。
 ある日少年は、廃バスの中で大柄な男「

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