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【読書感想文】『コンサル一年目が学ぶこと』

(このnoteは4分で読めます。約3,300文字)
コンサル業界に入った新卒にとっては、必読書となっているのが『コンサル一年目が学ぶこと』です。2022年10月現在、Amazonレビューは、2,000件を超えており、図解版も出版されるほど人気の書籍です。

このnote記事を書くにあたり確認したところ、kindeunlimited対象の書籍でした。私が4年前に読んだときはkindleunlimited対象外でしたので、kindleunlimitedに入られている方はぜひ読んだ方が良い本です。

さて、私が『コンサル一年目が学ぶこと』を読んだのは4年前ですが、実は定期的に読み返しています。入社1年目の時に読んだ本ですが、5年目を迎えた今でも、この本に書いている内容がちゃんとできるようになっているかを点検するために読み返しています。

このnoteでは、『コンサル一年目が学ぶこと』についての読書感想を書きます。内容の要約でなく、あくまで私の感想ですのでご了承ください。主観的な感想も多くございますので皆さまの広いお心で読んでいただけますと幸いです。

【総評】
オススメ度:★★★★★
読みやすさ:★★★★★

【対象とされる読者層】
・全社会人
・新卒1年目~3年目
・コンサル業界の方
・コンサルに興味がある方

読み返してみると『やはり良い本だな。』と思います。コンサルとして重要な基礎が書かれていますし、コンサル以外の方にも社会人として活躍していく上では重要なことが数多く書かれています。社会人全員にオススメできる本です。

✅1、総評

1-1、コンサルじゃない方にもオススメ。社会人としての基礎が分かる。

タイトルが『コンサル一年目が学ぶこと』と書かれているので、対象読者はコンサルタントだけかと思われるかと思いますが、そんなことはありません。すべての社会人に読んでいただき、本に書かれているスキルはベーススキルとして身に付けておくべきことだと思います。

筆者がアクセンチュア出身のコンサルタントであるため、『コンサル一年目が学ぶこと』となっていますが、ITベンダーからコンサルに転職した私としては、『ITベンダーであっても、この本に書かれていることができるようになったら強い。』と当時から思っていましたし、実際身に付けることで仕事を上手く進めることができた経験がありました。

コンサルじゃない方にもオススメできる本です。

1-2、書かれていることをしっかり身に付けたいならコンサル業界はあり

いまでも若干続いているかもしれませんが、数年前からコンサル業界の人気が上がってきているように思います。それは、巷にロジカルシンキングや仮説思考、構造化などの書籍が多く出回るようになったからだと思います。

実際、『コンサル一年目が学ぶこと』を含めそういった書籍のおかげでコンサルちっくな思考に誰でもアクセスできるようになりました。コンサル的思考はこれだけではありませんが、コンサルの一部の手の内を明かしたことになります。

しかし、かといってそれらの本を読んだ全員が全員コンサル的思考を身に付けられるかと言うと、そうではありません。これには周りの環境が影響してきます。自分がいくらロジックツリーを意識したところで職場でそれを使えなければ身に付きません。

その点、コンサルティングファームはある意味、そんなことばかり考えている集団です。この集団の中に入れば否が応でも身に付きます。その意味で、書かれていることをしっかり身に付けたいならコンサル業界はありだと思います。

1-3、素晴らしい内容だが、あくまで基礎。

『コンサル一年目が学ぶこと』は本当に素晴らしい内容だと思います。新卒1年目でこれを読むと、『え、こんなにいろんなこと考えないといけないの!?』と思いますが、年次が進めば進むほど、この本に書かれている内容はできて当たり前になります。

逆に、30代過ぎのコンサルが『コンサル一年目が学ぶこと』に書かれていることができていないと、仕事ができないと思われてしまうかもしれません。『コンサル一年目が学ぶこと』は素晴らしい内容ですが、あくまで基礎なのです。


✅2、印象に残った内容と感想

2-1、第1章 コンサル流話す技術 02 Talk Straight 端的に話す

『Talk Straight』は、アクセンチュアの行動特性として有名です。正確には『Think Straight, Talk Straight』ですが、『コンサル一年目が学ぶこと』では『Talk Straight』が取り上げられています。

初めてこれを読んだときは、『Talk Straight』とは自分が考えたことをそのまま端的に表現することだと思っていました。回りくどく言わずネガティブな表現もそのまま伝えることが重要だと思っていました。『クソ』だと思うことであれば、『これってクソですよね。』とそのまま言っていました。それが『Talk Straight』だと解釈していたのです。

しかし、最近は『Talk Straight』を使う時には相手に対するリスペクトが不可欠だと思うようになりました。例えば、ある施策に対してネガティブな評価を伝えるときにも、そのまま伝えてしまうと相手に不快感を与えてしまって関係が悪くなってしまうこともあります。『Talk Straight』をしつつ、その表現には相手へのリスペクトを交えることが重要だと最近では考えています。

もしかしたら、筆者も相手へのリスペクトがある前提で『Talk Straight』を書いているかもしれませんが、当時の私はそこを読み取れませんでした。

2-2、第2章 コンサル流思考術 12 雲雨傘提案の基本

『雲がでている。雨が降りそう。だから、傘を持って家を出よう。』のように事実→仮説(予測)→対策のロジックが綺麗に通っていることを『雲雨傘』は表現しています。

誰かと話すときはちゃんと『雲雨傘』になっているかは今でも考えます。初めて『雲雨傘』を読んだときは『なんだ、簡単な事じゃん。』と思っていましたが、実践で使ってみると本当に難しいです。頭の中ではロジックが通っていても話す時には論理が破綻しているということが何度もありました。

『分かる』と『できる』が異なることを『雲雨傘』で学んだりもしました。これは過去のnote記事に書いているのでぜひ読んでみてください。

2-3、第4章 プロフェッショナル・ビジネスマネジメント 24 しゃべらない会議に出るな

クライアントはコンサルの稼働に対してお金を支払っています。コンサルが会議をして何も発言しなければ、稼働していないのと同じです。『会議で発言しない人の価値はゼロ』と本書では表現されています。

これを初めて読んだときは、『ちゃんと自分で考えて発言して価値を示そう!』と思い、発言量を増やしていきました。確かに、『会議で発言しない人の価値はゼロ』は正しいのですが、余計な発言ならしない方が良いというのがセットで裏に付いています。

業界のことが何も分かっていない新人が、会議で頓珍漢なことを言ってクライアントから信頼が落ちるなんてこともあるのです。実際私は頑張って発言しようとして『君は何も分かっていないね。』と言われたことがあります。

『会議で発言しない人の価値はゼロ』は間違いなく正しいのですが、前提としてTPOを考える必要があるということを忘れてはいけません。


✅3、書籍紹介

※冒頭部分に記載した内容を再掲します。

【総評】
オススメ度:★★★★★
読みやすさ:★★★★★

【対象とされる読者層】
・全社会人
・新卒1年目~3年目
・コンサル業界の方
・コンサルに興味がある方

読み返してみると『やはり良い本だな。』と思います。コンサルとして重要な基礎が書かれていますし、コンサル以外の方にも社会人として活躍していく上では重要なことが数多く書かれています。社会人全員にオススメできる本です。

過去の読書感想文はマガジンでまとめております。ぜひ読んでみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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