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世界中で最も愛される、あの万能スパイスの意外な効用とは?

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
私たち日本人にとっても、一番身近なスパイスの1つに「コショウ(ペパー)」があります。なにげなく使っているコショウですが、私たちの健康にも大きく寄与しているスパイスであることをご存じでしょうか?
 
スパイスコーディネーター協会の理事長としてスパイス活用の普及に努め、日本国内はもちろん、欧米諸国のスパイス研究者に高く評価されている、日本におけるスパイス研究の第一人者として知られている武政三男さんは、監修した書籍『スパイス活用超健康法』の中で、「コショウ(ペパー)」の特徴や効用について、わかりやすく解説しています。今回は、本書の中から該当箇所を一部抜粋・編集して紹介いたします。


薬理効果が重視されたスパイス

 コショウ(ペパー)は、インド南西部が原産ですが、ギリシャ時代から西洋で好まれ、高値で取り引きされたという記録が残っています。
 また、大航海時代の列強国がアジアを目指した目的の1つがコショウでした。万能薬として一大ブームとなり、強い防腐作用が長い航海で食品を保存するうえで欠かせないものでした。この時代から薬理効果が重視されていたのです。
 コショウは、多年生のツル性植物で、ぶどうのように柱に巻きつけ棚にして栽培します。花は白く、実は穂状につきます。木は7〜8年かけて成長し15〜20年にわたって収穫することができます。
 実は、緑色で成熟すると赤く変化します。未成熟の緑の実を収穫し、天日干しで乾燥させると皮に皺がよって黒くなります。これが黒コショウです。
 一方、赤く成熟した実を乾燥させた後、水につけて皮を剥いたものが白コショウとなります。
 また、食材専門店で見かけるグリーンペパーは、未成熟の実を塩漬け、またはフリーズドライにしたものです。こちらは爽快な香りが特徴です。
 コショウ独特の辛味は、ピペリンという成分によるもので、皮にも多く含まれています。したがって、黒コショウのほうが白コショウより風味が高いのです。ステーキなどの肉料理には黒コショウが欠かせませんね。
 逆に魚料理に白コショウが好まれるのは、黒コショウでは風味が強すぎるから。適材適所というわけです。
 どの国の料理でもコショウを使わないという話は聞いたことがありません。コショウは、世界中で最も普及しているスパイスの1つで、どんな料理にもよく合う万能スパイスといえます。

強い抗菌・抗酸化作用で、
風邪予防や治療効果がバツグン

 インドでは、コショウの抗菌作用が古くから医療に利用されてきました。主に消化不良、腹痛、下痢に処方されていたようです。
 また、風邪の予防や治療効果も認められ、インドの家庭では風邪をひいたときに黒コショウ、ショウガ(ジンジャー)に、砂糖を加えたホットドリンクを飲むのが今でも一般的です。
 人間の体は酸素、糖質、脂質を材料にしてエネルギーをつくって活動しています。その過程で排出される活性酸素が多くなると、体内のあちこちで酸化が進み、老化や動脈硬化の原因となります。
 ピペリンは、酸化を抑える抗酸化作用が期待できるとの報告もあります。コショウを使った料理で、若々しく元気な体を維持したいものです。

いかがでしたか?
 
武政さんが監修した『スパイス活用超健康法』では、スパイスの効用を活用した健康法をスパイス別、効能別でわかりやすく解説しています。興味のある方はチェックしてみてください。

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